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相続後の手続き (5)生後から死亡までのすべての原戸籍を請求する

 相続のさまざまな手続きにおいて、相続人のすべてを確認するために、 生まれてから亡くなるまでの被相続人のすべての戸籍を請求しなければなりません。
 それでは、どのようにすべての戸籍を請求するのでしょうか?
戸籍の内容を読みとり、その戸籍の前はどの戸籍に属していたのかを把握します。


改製原戸籍  ←「婚姻の届出により昭和○年○月○日夫婦につき本戸籍作成」
  「昭和○年○月○日△△と婚姻届出
  愛知県岡崎市○町1丁目□□戸籍より入籍
  と記載されている
   
この戸籍の前の戸籍を
「愛知県岡崎市」に請求しないといけないということが分かります。
 何度も本籍地を変えている場合には、その本籍地すべてに原戸籍を請求しなければなりません。
 また、戸籍の様式や書き方は法令などの改正(※)によって変更されることがあります。 その場合には、それまでの戸籍が書き換えられ、これによって使われなくなった古い様式の戸籍を「改製原戸籍」といいます。 このように法令によって書き換えられた場合のそれ以前の戸籍もすべて取り寄せる必要があります。
 この手続きが煩雑でできないという方は、司法書士に一任することができます。

 この生まれてから亡くなるまでの原戸籍は、相続人の特定に必要であり、遺産相続に関わる様々な相続手続きで必要となります。 しかし、これらの戸籍は遠隔地であることも多く請求手続きをするのは大変なことも多いため、分からない時は司法書士に依頼することも可能です。 法定相続情報一覧図を利用することも検討しましょう。

※改製原戸籍には、大きく分けて2つの種類があります。
 ①昭和32年の法務省令による改製
 それまでは、孫や甥姪など「家」を一つの単位としていましたが、「夫婦と同氏の子」を単位とするようになりました。
 ②平成6年の法務省令による改製
 紙の戸籍からコンピュータで記録することができるようになりました。

 戸籍を見慣れている私どもでさえ、戸籍を読み解いていくことは億劫に思えるほどですので、 見慣れていない方が読むのは大変なことかもしれません。
 時間を節約するか、お金を節約するか、ご家族で相談しながら手続きを進めていっていただきたいと思います。
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