名古屋相続サポート/平野由美子税理士事務所/愛知県名古屋市/女性税理士/相続税申告/生前対策/遺言

相続後の手続き (1)『相続』/『相続人』

相続
 相続は人の死亡によって開始します。
 相続とは、亡くなった人の財産上の地位を、家族などの相続人が受け継ぐことをいいます。 相続が開始すると、相続人は、相続開始の時から被相続人の一身に専属したものを除き、 被相続人に属した一切の権利義務を承継することとされています。 (民法第八百八十二条 条文を確認! 、第八百九十六条 条文を確認!
 このとき、亡くなった人を「被相続人」、財産を受け継ぐ人を「相続人」といいます。

相続人
 被相続人の配偶者(法律上の夫又は妻)と、血のつながりのある被相続人の子(直系卑属)、 被相続人の父母(直系尊属)、被相続人の兄弟姉妹(傍系血族)の立場にある人のいずれかになります。 また、配偶者が死亡している場合には、直系卑属・直系尊属・傍系血族のいずれかのみとなります。
 被相続人の配偶者は、常に相続人となり、 配偶者以外の人は次の順番で配偶者と共に相続人となります。配偶者の法定相続分を除いた部分を均等に分割します。
(民法第八百八十七条~第八百九十五条、第九百条) 条文を確認!

配偶者は常に相続人 第一順位の相続人は子・孫養子・代襲相続人である孫 第二順位の相続人は父・母 第三順位の相続人は兄弟姉妹 ◆第一順位の相続人
  ・・・
※胎児、養子含む。 子が死亡している場合は、代襲相続により子の直系卑属(子・孫)が相続人となります。
◆第二順位の相続人
  ・・・父母
※父母が死亡している場合は、祖父母が相続人となります。
◆第三順位の相続人
  ・・・兄弟姉妹
※兄弟姉妹が死亡している場合は、代襲相続により甥・姪が相続人となります。 (ただし、代襲相続は、甥姪までとなります)

(参考) 子の範囲 
①嫡出子・・・正式な婚姻関係のもとに生まれた子(民法772条)
②非嫡出子・・・正式な婚姻関係外に生まれた子(民法779条)
       法定相続分は嫡出子の半分となります(民法900条)
       ※被相続人が 男性の場合⇒認知を条件として血族相続人となる
              女性の場合⇒無条件で血族相続人となる
③養子・・・ 養子は縁組の日から養親の嫡出子たる身分を取得します(民法809条)
     養子と養親及びその血族との間において、養子縁組の日から血族間と同様の親族関係を生じます。
     ※普通養子の場合 自然血族(実親との関係)は消滅しない。
      特別養子の場合(民法817条の2) 自然血族は消滅する。
④胎児・・・ 胎児は相続については既に生まれたものとみなします。  
      但し、胎児が死体で生まれたときはこの限りでありません。
⑤連れ子・・・被相続人の直系卑属で無い者は代襲できません。  例)後妻の連れ子

 例えば、父と母が事故などで同時に死亡した場合、相続人はどうなるのでしょうか?
 民法では、「同時死亡の推定」に関する規定を設け、同時に死亡したものと「推定」します (民法32条の2)。 同時死亡の場合は、相互間で相続は発生しません。 代襲相続があるか、もしくは次順位の相続人が相続人となります。 したがって、父と母が同時に死亡した場合、相続人は子のみになります。
 しかし、相続税申告の期限内に相続人が死亡した場合には、相続税申告では、それぞれ一次相続、二次相続として相続税申告が必要です。
 順番に亡くなったものとして、一次相続の基礎控除の計算において法定相続人の数に亡くなった相続人を含めて相続税申告をすることができます。
いいねボタンの表示を消したい場合は閉じるボタンを押してください