相続後の手続き (15)名寄帳の請求

 名寄帳とは、その人の所有する不動産を一覧にしたものです。
 市区町村役場に行くと、その市区町村に所在する不動産の一覧表を発行してもらえます。

 毎年、4月になると固定資産税の請求が送られてきます。その際、固定資産税のかかる不動産の明細(固定資産税課税明細書) が同封されています。さて、その固定資産税課税明細書にもその市区町村に所在するその人の所有する不動産の一覧が記載されていますが、 名寄帳はどう違うのでしょうか?

 不動産の中には、固定資産税のかからないものがあります。 住んでいる市区町村によっては、固定資産税課税明細書には、固定資産税のかからない不動産を記載していない場合があります。 また、免税点以下で固定資産税がかからない場合なども固定資産税課税明細書が送られない場合があるので、注意が必要です。
 相続の手続きにおいては、すべての不動産についての名義変更をしなければなりません。
 ですから、すべての不動産を洗い出すために、固定資産税がかからないものや、小さい面積のもの、 また共有のものなどの漏れを防ぐために、名寄帳を請求します。

 名寄帳を取得したといっても、その市区町村の分しかわかりません。 相続財産を洗い出すのにもれのないように、確認しましょう。