遺産分割の一部が未分割の場合の小規模宅地の特例適用
平成27年1月1日から施行されている改正相続税法により、相続税の対象となったが、小規模宅地等の特例を適用すれば相続税額は発生しないという方も多いかと思います。
そのため、小規模宅地等の特例の適用可否がとても重要になっており、相続税の対象である場合には、二世帯住宅建設時や新居建設時、同居、また遺産分割の時にも、小規模宅地等の特例について最新の注意を払わなければならなくなっています。
例えば、遺産分割が未分割の場合には、相続税の申告期限において「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付し、後に更正の請求をして小規模宅地等の特例を適用させることになります。
しかし、全体の遺産分割はできていないものの、小規模宅地等の特例の適用対象となる土地については申告期限内に分割が決定した、という場合には、注意が必要です。
法定申告期限内に分割済みの特例対象宅地等については、法令上、更正の請求により小規模宅地等の特例を認める旨の規定がないことから、同特例を適用することはできません(措置法69の4➅)。
遺産分割が長引きそうな時、相続税申告期限に注意して、分割を進めていく必要があります。