その他 確定申告など (15)参考条文≪租税特別措置法≫
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第二章 所得税法の特例
第四節 山林所得及び譲渡所得等
第一款 山林所得の課税の特例

(山林所得の概算経費控除)
第三十条
個人が、その年の十五年前の年の十二月三十一日以前から引き続き所有していた山林を伐採し、又は譲渡した場合において、当該伐採又は譲渡による山林所得の金額の計算上総収入金額から控除すべき必要経費は、所得税法第三十七条第二項並びに第二編第二章第二節第四款及び第五款の規定にかかわらず、当該伐採又は譲渡による収入金額(当該伐採又は譲渡に関し、伐採費、運搬費その他の財務省令で定める費用を要したときは、当該費用を控除した金額)に第四項の規定により定められた割合を乗じて算出した金額(その控除した金額又は山林所得を生ずべき業務につきその年において生じた同法第七十条第三項に規定する被災事業用資産の損失の金額があるときは、これらの金額を加算した金額)とすることができる。
2 前項の規定の適用については、相続、遺贈又は贈与により取得した山林は、相続人、受遺者又は受贈者が引き続き所有していたものとみなす。ただし、次に掲げる山林については、この限りでない。
一 昭和二十八年中に包括遺贈により取得した山林
二 昭和二十八年一月一日から昭和三十六年十二月三十一日までの間に遺贈(包括遺贈及び相続人に対する特定遺贈を除く。次号において同じ。)又は贈与(相続人に対する贈与で被相続人たる贈与者の死亡により効力を生ずべきものを除く。次号及び第四号において同じ。)により取得した山林
三 昭和三十七年一月一日から昭和四十年三月三十一日までの間に遺贈又は贈与により取得した山林で旧所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)第五条の二第三項の規定の適用を受けなかつたもの
四 昭和四十年四月一日から昭和四十七年十二月三十一日までの間に相続(限定承認に係るものに限る。次号において同じ。)、遺贈(包括遺贈のうち限定承認に係るもの以外のもの及び相続人に対する特定遺贈を除く。)又は贈与により取得した山林で所得税法の一部を改正する法律(昭和四十八年法律第八号)による改正前の所得税法第五十九条第二項の規定の適用を受けなかつたもの
五 昭和四十八年一月一日以後に相続又は遺贈(包括遺贈のうち限定承認に係るものに限る。)により取得した山林
3 第一項の規定は、確定申告書に、同項の規定の適用を受ける旨の記載がない場合には、適用しない。
4 第一項の規定により同項に規定する伐採又は譲渡による収入金額に乗ずべき割合は、その伐採又は譲渡の日の属する年の十五年前の年の翌年一月一日における山林の価額として政令で定めるところにより計算した金額及び同日以後において通常要すべき管理費その他の必要経費(同項に規定する伐採費、運搬費その他の財務省令で定める費用を除く。)を基礎として、財務省令で定める。


(山林所得に係る森林計画特別控除)
第三十条の二
個人が、平成二十四年から平成二十七年までの各年において、その有する山林につき森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第十一条第五項(同法第十二条第三項において準用する場合及び木材の安定供給の確保に関する特別措置法(平成八年法律第四十七号)第十条第二項の規定により読み替えて適用される森林法第十二条第三項において準用する場合を含む。)の規定による市町村の長(同法第十九条の規定の適用がある場合には、同条第一項各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める者。第五項において同じ。)の認定を受けた同法第十一条第一項に規定する森林経営計画(同条第五項第二号ロに規定する公益的機能別森林施業を実施するためのものとして財務省令で定めるもの及び同法第十六条又は木材の安定供給の確保に関する特別措置法第十条第三項の規定による認定の取消しがあつたものを除く。第五項及び第八項において「森林経営計画」という。)に基づいてその山林の全部又は一部の伐採をし、又は譲渡(交換及び出資による譲渡その他政令で定める譲渡を除く。)をした場合(所得税法第五十九条第一項第一号の規定の適用がある場合及び森林の保健機能の増進に関する特別措置法(平成元年法律第七十一号)第二条第二項第二号に規定する森林保健施設を整備するために当該伐採又は譲渡をした場合を除く。)には、当該伐採又は譲渡の日の属する年分の当該伐採又は譲渡に係る山林所得の金額に対する所得税法第三十二条第三項の規定の適用については、同項に規定する必要経費を控除した残額は、当該残額に相当する金額から当該山林に係る森林計画特別控除額を控除した残額に相当する金額とする。
2 前項に規定する森林計画特別控除額は、次に掲げる金額のうちいずれか低い金額(第二号に規定する必要経費の額を前条第一項の規定により算出する場合にあつては、第一号に掲げる金額)とする。
一 前項に規定する山林の伐採又は譲渡に係る収入金額(当該伐採又は譲渡に関し、伐採費、運搬費その他の財務省令で定める費用を要したときは、当該費用を控除した金額)の百分の二十(当該収入金額が三千万円を超える場合には、その超える部分の金額については、百分の十)に相当する金額
二 前号に規定する収入金額の百分の五十に相当する金額から所得税法第三十二条第三項に規定する必要経費の額(前号に規定する費用を要したとき又はその年において生じた前条第一項に規定する被災事業用資産の損失の金額があるときは、当該費用の額及び当該被災事業用資産の損失の金額のうち当該収入金額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額)を控除した残額
3 第一項の規定は、確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項の規定による山林所得の金額の計算に関する明細書その他財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
4 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
5 森林経営計画につき森林法第十六条又は木材の安定供給の確保に関する特別措置法第十条第三項の規定による認定の取消しがあつた場合における第一項の規定の適用については、当該森林経営計画に係る同項に規定する市町村の長の認定を受けなかつたものとみなす。この場合において、当該認定の取消しがあつた日の属する年の前年以前の各年分の山林所得につき同項の規定の適用を受けた個人は、当該認定の取消しがあつた日から四月以内に、当該各年分(この項前段の規定により第一項の規定の適用を受けないこととなる年分に限る。)の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。
6 前項の規定に該当することとなつた場合において、同項の規定による修正申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、当該申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額その他の事項につき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正を行う。
7 第五項の規定による修正申告書及び前項の更正に対する国税通則法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該修正申告書で第五項に規定する提出期限内に提出されたものについては、国税通則法第二十条の規定を適用する場合を除き、これを同法第十七条第二項に規定する期限内申告書とみなす。
二 当該修正申告書で第五項に規定する提出期限後に提出されたもの及び当該更正については、国税通則法第二章から第七章までの規定中「法定申告期限」とあり、及び「法定納期限」とあるのは「租税特別措置法第三十条の二第五項に規定する修正申告書の提出期限」と、同法第六十一条第一項第一号並びに第六十五条第一項及び第三項中「期限内申告書」とあるのは「租税特別措置法第二条第一項第十号に規定する確定申告書」とする。
三 国税通則法第六十一条第一項第二号及び第六十六条の規定は、前号に規定する修正申告書及び更正には、適用しない。
8 森林経営計画につき第五項に規定する認定の取消しがあつた場合における税務署長への通知に関し必要な事項は、政令で定める。


第二款 長期譲渡所得の課税の特例

(長期譲渡所得の課税の特例)
第三十一条
個人が、その有する土地若しくは土地の上に存する権利(以下第三十二条までにおいて「土地等」という。)又は建物及びその附属設備若しくは構築物(以下第三十二条までにおいて「建物等」という。)で、その年一月一日において所有期間が五年を超えるものの譲渡(所得税法第三十三条第一項に規定する建物又は構築物の所有を目的とする地上権又は賃借権の設定その他契約により他人に土地を長期間使用させる行為で政令で定めるものを含む。以下第三十二条までにおいて同じ。)をした場合には、当該譲渡による譲渡所得については、同法第二十二条及び第八十九条並びに第百六十五条の規定にかかわらず、他の所得と区分し、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(同法第三十三条第三項に規定する譲渡所得の特別控除額の控除をしないで計算した金額とし、第三十二条第一項に規定する短期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、同項後段の規定にかかわらず、当該計算した金額を限度として当該損失の金額を控除した後の金額とする。以下この項及び第三十一条の四において「長期譲渡所得の金額」という。)に対し、長期譲渡所得の金額(第三項第三号の規定により読み替えられた同法第七十二条から第八十七条までの規定の適用がある場合には、その適用後の金額。以下第三十一条の三までにおいて「課税長期譲渡所得金額」という。)の百分の十五に相当する金額に相当する所得税を課する。この場合において、長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、同法その他所得税に関する法令の規定の適用については、当該損失の金額は生じなかつたものとみなす。
2 前項に規定する所有期間とは、当該個人がその譲渡をした土地等又は建物等をその取得(建設を含む。)をした日の翌日から引き続き所有していた期間として政令で定める期間をいう。
3 第一項の規定の適用がある場合には、次に定めるところによる。
一 所得税法第二条第一項第三十号から第三十四号の四までの規定の適用については、同項第三十号中「山林所得金額」とあるのは、「山林所得金額並びに租税特別措置法第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)(同法第三十一条の二(優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)又は第三十一条の三(居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)の規定により適用される場合を含む。以下同じ。)に規定する長期譲渡所得の金額(以下「長期譲渡所得の金額」という。)」とする。
二 所得税法第六十九条の規定の適用については、同条第一項中「譲渡所得の金額」とあるのは「譲渡所得の金額(租税特別措置法第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)に規定する譲渡による譲渡所得がないものとして計算した金額とする。)」と、「各種所得の金額」とあるのは「各種所得の金額(長期譲渡所得の金額を除く。)」とする。
三 所得税法第七十一条から第八十七条までの規定の適用については、これらの規定中「総所得金額」とあるのは、「総所得金額、長期譲渡所得の金額」とする。
四 所得税法第九十二条及び第九十五条の規定の適用については、同法第九十二条第一項中「前節(税率)」とあるのは「前節(税率)及び租税特別措置法第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)」と、「課税総所得金額」とあるのは「課税総所得金額及び租税特別措置法第三十一条第一項に規定する課税長期譲渡所得金額の合計額」と、同条第二項中「課税総所得金額に係る所得税額」とあるのは「課税総所得金額に係る所得税額、同項に規定する課税長期譲渡所得金額に係る所得税額」と、同法第九十五条中「その年分の所得税の額」とあるのは「その年分の所得税の額及び租税特別措置法第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)の規定による所得税の額」とする。
五 前各号に定めるもののほか、所得税法第二編第五章の規定による申請又は申告に関する特例その他第一項の規定の適用がある場合における所得税に関する法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)
第三十一条の二
個人が、昭和六十二年十月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間に、その有する土地等でその年一月一日において前条第二項に規定する所有期間が五年を超えるものの譲渡をした場合において、当該譲渡が優良住宅地等のための譲渡に該当するときは、当該譲渡(次条の規定の適用を受けるものを除く。以下この項において同じ。)による譲渡所得については、前条第一項前段の規定により当該譲渡に係る課税長期譲渡所得金額に対し課する所得税の額は、同項前段の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額に相当する額とする。
一 課税長期譲渡所得金額が二千万円以下である場合当該課税長期譲渡所得金額の百分の十に相当する金額
二 課税長期譲渡所得金額が二千万円を超える場合次に掲げる金額の合計額
イ 二百万円
ロ 当該課税長期譲渡所得金額から二千万円を控除した金額の百分の十五に相当する金額
2 前項に規定する優良住宅地等のための譲渡とは、次に掲げる土地等の譲渡に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものをいう。
一 国、地方公共団体その他これらに準ずる法人に対する土地等の譲渡で政令で定めるもの
二 独立行政法人都市再生機構、土地開発公社その他これらに準ずる法人で宅地若しくは住宅の供給又は土地の先行取得の業務を行うことを目的とするものとして政令で定めるものに対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該業務を行うために直接必要であると認められるもの(土地開発公社に対する政令で定める土地等の譲渡に該当するものを除く。)
三 土地等の譲渡で第三十三条の四第一項に規定する収用交換等によるもの(前二号に掲げる譲渡又は政令で定める土地等の譲渡に該当するものを除く。)
四 都市再開発法による第一種市街地再開発事業の施行者に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該事業の用に供されるもの(前三号に掲げる譲渡又は政令で定める土地等の譲渡に該当するものを除く。)
五 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(平成九年法律第四十九号)による防災街区整備事業の施行者に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該事業の用に供されるもの(第一号から第三号までに掲げる譲渡又は政令で定める土地等の譲渡に該当するものを除く。)
六 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第三条第一項第一号に規定する防災再開発促進地区の区域内における同法第八条に規定する認定建替計画(当該認定建替計画に定められた新築する建築物の敷地面積の合計が五百平方メートル以上であることその他の政令で定める要件を満たすものに限る。)に係る建築物の建替えを行う事業の同法第七条第一項に規定する認定事業者に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該事業の用に供されるもの(第二号から前号までに掲げる譲渡又は政令で定める土地等の譲渡に該当するものを除く。)
七 都市再生特別措置法第二十五条に規定する認定計画に係る同条に規定する都市再生事業(当該認定計画に定められた建築物(その建築面積が財務省令で定める面積以上であるものに限る。)の建築がされること、その事業の施行される土地の区域の面積が一ヘクタール以上であることその他の政令で定める要件を満たすものに限る。)の同法第二十三条に規定する認定事業者(当該認定計画に定めるところにより当該認定事業者と当該区域内の土地等の取得に関する協定を締結した独立行政法人都市再生機構を含む。)に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該都市再生事業の用に供されるもの(第二号から前号までに掲げる譲渡に該当するものを除く。)
八 都市再生特別措置法第六十七条に規定する認定整備事業計画に係る同条に規定する都市再生整備事業(当該認定整備事業計画に定められた建築物(その建築面積が財務省令で定める面積以上であるものに限る。)の建築がされること、その事業の施行される土地の区域の面積が〇・五ヘクタール以上であることその他の政令で定める要件を満たすものに限る。)の同法第六十五条に規定する認定整備事業者(当該認定整備事業計画に定めるところにより当該認定整備事業者と当該区域内の土地等の取得に関する協定を締結した独立行政法人都市再生機構を含む。)に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該都市再生整備事業の用に供されるもの(第二号から前号までに掲げる譲渡に該当するものを除く。)
九 マンションの建替えの円滑化等に関する法律(平成十四年法律第七十八号)第十五条第一項若しくは第六十四条第一項若しくは第三項の請求若しくは同法第五十六条第一項の申出に基づくマンション建替事業(同法第二条第一項第四号に規定するマンション建替事業をいい、良好な居住環境の確保に資するものとして政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)の施行者(同法第二条第一項第五号に規定する施行者をいう。以下この号において同じ。)に対する土地等の譲渡又は同法第二条第一項第六号に規定する施行マンションが政令で定める建築物に該当し、かつ、同項第七号に規定する施行再建マンションの延べ面積が当該施行マンションの延べ面積以上であるマンション建替事業の施行者に対する土地等(同法第十一条第一項に規定する隣接施行敷地に係るものに限る。)の譲渡で、これらの譲渡に係る土地等がこれらのマンション建替事業の用に供されるもの(前三号に掲げる譲渡に該当するものを除く。)
十 建築面積が政令で定める面積以上である建築物の建築をする事業(当該事業の施行される土地の区域の面積が五百平方メートル以上であることその他の政令で定める要件を満たすものに限る。)を行う者に対する都市計画法第四条第二項に規定する都市計画区域のうち政令で定める地域内にある土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該事業の用に供されるもの(第六号から前号まで又は第十二号から第十六号までに掲げる譲渡に該当するものを除く。)
十一 地上階数四以上の中高層の耐火建築物の建築をする政令で定める事業を行う者に対する第三十七条第一項の表の第一号に規定する既成市街地等又はこれに類する地区として政令で定める地区内にある土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該事業の用に供されるもの(第六号から前号まで又は次号から第十六号までに掲げる譲渡に該当するものを除く。)
十二 一団の宅地の造成(次に掲げる要件を満たすものに限る。)を行う個人(都市計画法第四十四条又は第四十五条に規定する開発許可に基づく地位の承継(以下この号において「開発許可に基づく地位の承継」という。)があつた場合には当該開発許可に基づく地位の承継に係る被承継人である個人又は当該開発許可に基づく地位の承継をした個人とし、当該造成を行う個人の死亡により当該造成に関する事業を承継した当該個人の相続人若しくは包括受遺者が当該造成を行う場合には当該死亡した個人又は当該相続人若しくは包括受遺者とする。第五項において同じ。)又は法人(開発許可に基づく地位の承継があつた場合には当該開発許可に基づく地位の承継に係る被承継人である法人又は当該開発許可に基づく地位の承継をした法人とし、当該造成を行う法人の合併による消滅により当該造成に関する事業を引き継いだ当該合併に係る法人税法第二条第十二号に規定する合併法人が当該造成を行う場合には当該合併により消滅した法人又は当該合併法人とし、当該造成を行う法人の分割により当該造成に関する事業を引き継いだ当該分割に係る同条第十二号の三に規定する分割承継法人が当該造成を行う場合には当該分割をした法人又は当該分割承継法人とする。第五項において同じ。)に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該一団の宅地の用に供されるもの(第一号、第二号若しくは第六号から第八号までに掲げる譲渡又は政令で定める土地等の譲渡に該当するものを除く。)
イ 当該一団の宅地の面積が千平方メートル(都市計画法第七条第一項の市街化調整区域と定められた区域その他の政令で定める区域内の当該一団の宅地の面積にあつては、政令で定める面積)以上のものであること。
ロ 当該一団の宅地の造成が、都市計画法第二十九条第一項の許可(同法第四条第二項に規定する都市計画区域内において行われる同条第十二項に規定する開発行為に係るものに限る。以下この項において「開発許可」という。)又は土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)第四条第一項、第十四条第一項若しくは第三項若しくは第五十一条の二第一項の認可を受けて行われ、かつ、当該開発許可又は認可の内容に適合して行われると認められるものであること。
ハ 当該一団の宅地の造成が開発許可を受けて行われるものである場合には、当該宅地の造成と併せて公共施設の整備が適切に行われるものとして財務省令で定める要件を満たすものであること。
十三 開発許可を受けて住宅建設の用に供される一団の宅地(次に掲げる要件を満たすものに限る。)の造成を行う個人(都市計画法第四十四条又は第四十五条に規定する開発許可に基づく地位の承継があつた場合には、当該承継に係る被承継人である個人又は当該地位を承継した個人。第五項において同じ。)又は法人(同法第四十四条又は第四十五条に規定する開発許可に基づく地位の承継があつた場合には、当該承継に係る被承継人である法人又は当該地位を承継した法人。第五項において同じ。)に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該一団の宅地の用に供されるもの(第六号から第八号まで又は前号に掲げる譲渡に該当するものを除く。)
イ 当該一団の宅地の面積が千平方メートル(開発許可を要する面積が千平方メートル未満である区域内の当該一団の宅地の面積にあつては、政令で定める面積)以上のものであること。
ロ 当該一団の宅地の造成が当該開発許可の内容に適合して行われると認められるものであること。
十四 その宅地の造成につき開発許可を要しない場合において住宅建設の用に供される一団の宅地(次に掲げる要件を満たすものに限る。)の造成を行う個人(当該造成を行う個人の死亡により当該造成に関する事業を承継した当該個人の相続人又は包括受遺者が当該造成を行う場合には、当該死亡した個人又は当該相続人若しくは包括受遺者。第五項において同じ。)又は法人(当該造成を行う法人の合併による消滅により当該造成に関する事業を引き継いだ当該合併に係る法人税法第二条第十二号に規定する合併法人が当該造成を行う場合には当該合併により消滅した法人又は当該合併法人とし、当該造成を行う法人の分割により当該造成に関する事業を引き継いだ当該分割に係る同条第十二号の三に規定する分割承継法人が当該造成を行う場合には当該分割をした法人又は当該分割承継法人とする。第五項において同じ。)に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該一団の宅地の用に供されるもの(第六号から第八号まで若しくは第十二号に掲げる譲渡又は政令で定める土地等の譲渡に該当するものを除く。)
イ 当該一団の宅地の面積が千平方メートル(政令で定める区域内の当該一団の宅地の面積にあつては、政令で定める面積)以上のものであること。
ロ 都市計画法第四条第二項に規定する都市計画区域内において造成されるものであること。
ハ 当該一団の宅地の造成が、住宅建設の用に供される優良な宅地の供給に寄与するものであることについて政令で定めるところにより都道府県知事の認定を受けて行われ、かつ、当該認定の内容に適合して行われると認められるものであること。
十五 一団の住宅又は中高層の耐火共同住宅(それぞれ次に掲げる要件を満たすものに限る。)の建設を行う個人(当該建設を行う個人の死亡により当該建設に関する事業を承継した当該個人の相続人又は包括受遺者が当該建設を行う場合には、当該死亡した個人又は当該相続人若しくは包括受遺者。次号及び第五項において同じ。)又は法人(当該建設を行う法人の合併による消滅により当該建設に関する事業を引き継いだ当該合併に係る法人税法第二条第十二号に規定する合併法人が当該建設を行う場合には当該合併により消滅した法人又は当該合併法人とし、当該建設を行う法人の分割により当該建設に関する事業を引き継いだ当該分割に係る同条第十二号の三に規定する分割承継法人が当該建設を行う場合には当該分割をした法人又は当該分割承継法人とする。次号及び第五項において同じ。)に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該一団の住宅又は中高層の耐火共同住宅の用に供されるもの(第六号から第九号まで又は前三号に掲げる譲渡に該当するものを除く。)
イ 一団の住宅にあつてはその建設される住宅の戸数が二十五戸以上のものであること。
ロ 中高層の耐火共同住宅にあつては住居の用途に供する独立部分(建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第二条第一項に規定する建物の部分に相当するものをいう。)が十五以上のものであること又は当該中高層の耐火共同住宅の床面積が千平方メートル以上のものであることその他政令で定める要件を満たすものであること。
ハ 前号ロに規定する都市計画区域内において建設されるものであること。
ニ 当該一団の住宅又は中高層の耐火共同住宅の建設が優良な住宅の供給に寄与するものであることについて政令で定めるところにより都道府県知事(当該中高層の耐火共同住宅でその用に供される土地の面積が千平方メートル未満のものにあつては、市町村長)の認定を受けたものであること。
十六 住宅又は中高層の耐火共同住宅(それぞれ次に掲げる要件を満たすものに限る。)の建設を行う個人又は法人に対する土地等(土地区画整理法による土地区画整理事業の同法第二条第四項に規定する施行地区内の土地等で同法第九十八条第一項の規定による仮換地の指定(仮に使用又は収益をすることができる権利の目的となるべき土地又はその部分の指定を含む。以下この号において同じ。)がされたものに限る。)の譲渡のうち、その譲渡が当該指定の効力発生の日(同法第九十九条第二項の規定により使用又は収益を開始することができる日が定められている場合には、その日)から三年を経過する日の属する年の十二月三十一日までの間に行われるもので、当該譲渡をした土地等につき仮換地の指定がされた土地等が当該住宅又は中高層の耐火共同住宅の用に供されるもの(第六号から第九号まで又は第十二号から前号までに掲げる譲渡に該当するものを除く。)
イ 住宅にあつては、その建設される住宅の床面積及びその住宅の用に供される土地等の面積が政令で定める要件を満たすものであること。
ロ 中高層の耐火共同住宅にあつては、前号ロに規定する政令で定める要件を満たすものであること。
ハ 住宅又は中高層の耐火共同住宅が建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)その他住宅の建築に関する法令に適合するものであると認められること。
3 第一項の規定は、個人が、昭和六十二年十月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間に、その有する土地等でその年一月一日において前条第二項に規定する所有期間が五年を超えるものの譲渡をした場合において、当該譲渡が確定優良住宅地等予定地のための譲渡(その譲渡の日から同日以後二年を経過する日の属する年の十二月三十一日までの期間(住宅建設の用に供される宅地の造成に要する期間が通常二年を超えることその他の政令で定めるやむを得ない事情がある場合には、その譲渡の日から政令で定める日までの期間)内に前項第十二号から第十六号までに掲げる土地等の譲渡に該当することとなることが確実であると認められることにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものをいう。第七項において同じ。)に該当するときについて準用する。この場合において、第一項中「優良住宅地等のための譲渡」とあるのは、「第三項に規定する確定優良住宅地等予定地のための譲渡」と読み替えるものとする。
4 第一項(前項において準用する場合を含む。)の場合において、個人が、その有する土地等につき、第三十三条から第三十三条の四まで、第三十四条から第三十五条の二まで、第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条、第三十七条の四から第三十七条の七まで又は第三十七条の九の二から第三十七条の九の五までの規定の適用を受けるときは、当該土地等の譲渡は、第一項又は前項に規定する優良住宅地等のための譲渡又は確定優良住宅地等予定地のための譲渡に該当しないものとみなす。
5 第三項の規定の適用を受けた者から同項の規定の適用を受けた譲渡に係る土地等の買取りをした第二項第十二号から第十四号までの造成又は同項第十五号若しくは第十六号の建設を行う個人又は法人は、当該譲渡の全部又は一部が第三項に規定する期間内に第二項第十二号から第十六号までに掲げる土地等の譲渡に該当することとなつた場合には、当該第三項の規定の適用を受けた者に対し、遅滞なく、その該当することとなつた当該譲渡についてその該当することとなつたことを証する財務省令で定める書類を交付しなければならない。
6 第三項の規定の適用を受けた者は、同項の規定の適用を受けた譲渡に係る前項に規定する書類の交付を受けた場合には、納税地の所轄税務署長に対し、財務省令で定めるところにより、当該書類を提出しなければならない。
7 第三項の規定の適用を受けた者は、同項の規定の適用を受けた譲渡の全部又は一部が同項に規定する期間内に第二項第十二号から第十六号までに掲げる土地等の譲渡に該当しないこととなつた場合には、当該期間を経過した日から四月以内に第三項の規定の適用を受けた譲渡のあつた日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。この場合において、その該当しないこととなつた譲渡は、同項の規定にかかわらず、確定優良住宅地等予定地のための譲渡ではなかつたものとみなす。
8 前項の場合において、修正申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、当該申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額その他の事項につき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正を行う。
9 第七項の規定による修正申告書及び前項の更正に対する国税通則法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該修正申告書で第七項に規定する提出期限内に提出されたものについては、国税通則法第二十条の規定を適用する場合を除き、これを同法第十七条第二項に規定する期限内申告書とみなす。
二 当該修正申告書で第七項に規定する提出期限後に提出されたもの及び当該更正については、国税通則法第二章から第七章までの規定中「法定申告期限」とあり、及び「法定納期限」とあるのは「租税特別措置法第三十一条の二第七項に規定する修正申告書の提出期限」と、同法第六十一条第一項第一号並びに第六十五条第一項及び第三項中「期限内申告書」とあるのは「租税特別措置法第二条第一項第十号に規定する確定申告書」とする。
三 国税通則法第六十一条第一項第二号及び第六十六条の規定は、前号に規定する修正申告書及び更正には、適用しない。


(居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)
第三十一条の三
個人が、その有する土地等又は建物等でその年一月一日において第三十一条第二項に規定する所有期間が十年を超えるもののうち居住用財産に該当するものの譲渡(当該個人の配偶者その他の当該個人と政令で定める特別の関係がある者に対してするもの及び所得税法第五十八条の規定又は前条、第三十三条から第三十三条の三まで、第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条、第三十七条の四、第三十七条の五(同条第五項を除く。)、第三十七条の六、第三十七条の七若しくは第三十七条の九の二から第三十七条の九の五までの規定の適用を受けるものを除く。以下この条において同じ。)をした場合(当該個人がその年の前年又は前々年において既にこの項の規定の適用を受けている場合を除く。)には、当該譲渡による譲渡所得については、第三十一条第一項前段の規定により当該譲渡に係る課税長期譲渡所得金額に対し課する所得税の額は、同項前段の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額に相当する額とする。
一 課税長期譲渡所得金額が六千万円以下である場合 当該課税長期譲渡所得金額の百分の十に相当する金額
二 課税長期譲渡所得金額が六千万円を超える場合 次に掲げる金額の合計額
イ 六百万円
ロ 当該課税長期譲渡所得金額から六千万円を控除した金額の百分の十五に相当する金額
2 前項に規定する居住用財産とは、次に掲げる家屋又は土地等をいう。
一 当該個人がその居住の用に供している家屋で政令で定めるもののうち国内にあるもの
二 前号に掲げる家屋で当該個人の居住の用に供されなくなつたもの(当該個人の居住の用に供されなくなつた日から同日以後三年を経過する日の属する年の十二月三十一日までの間に譲渡されるものに限る。)
三 前二号に掲げる家屋及び当該家屋の敷地の用に供されている土地等
四 当該個人の第一号に掲げる家屋が災害により滅失した場合において、当該個人が当該家屋を引き続き所有していたとしたならば、その年一月一日において第三十一条第二項に規定する所有期間が十年を超える当該家屋の敷地の用に供されていた土地等(当該災害があつた日から同日以後三年を経過する日の属する年の十二月三十一日までの間に譲渡されるものに限る。)
3 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項の規定に該当する旨を証する書類として財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
4 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。


(長期譲渡所得の概算取得費控除)
第三十一条の四
個人が昭和二十七年十二月三十一日以前から引き続き所有していた土地等又は建物等を譲渡した場合における長期譲渡所得の金額の計算上収入金額から控除する取得費は、所得税法第三十八条及び第六十一条の規定にかかわらず、当該収入金額の百分の五に相当する金額とする。ただし、当該金額がそれぞれ次の各号に掲げる金額に満たないことが証明された場合には、当該各号に掲げる金額とする。
一 その土地等の取得に要した金額と改良費の額との合計額
二 その建物等の取得に要した金額と設備費及び改良費の額との合計額につき所得税法第三十八条第二項の規定を適用した場合に同項の規定により取得費とされる金額
2 第三十条第二項の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、同条第二項本文中「山林」とあるのは「第三十一条の四第一項に規定する土地等又は建物等(以下この項において「土地建物等」という。)」と、同項ただし書中「山林」とあるのは「土地建物等」と読み替えるものとする。


第三款 短期譲渡所得の課税の特例

(短期譲渡所得の課税の特例)
第三十二条
個人が、その有する土地等又は建物等で、その年一月一日において第三十一条第二項に規定する所有期間が五年以下であるもの(その年中に取得をした土地等又は建物等で政令で定めるものを含む。)の譲渡をした場合には、当該譲渡による譲渡所得については、所得税法第二十二条及び第八十九条並びに第百六十五条の規定にかかわらず、他の所得と区分し、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(同法第三十三条第三項に規定する譲渡所得の特別控除額の控除をしないで計算した金額とし、第三十一条第一項に規定する長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、同項後段の規定にかかわらず、当該計算した金額を限度として当該損失の金額を控除した後の金額とする。以下この項において「短期譲渡所得の金額」という。)に対し、課税短期譲渡所得金額(短期譲渡所得の金額(第四項において準用する第三十一条第三項第三号の規定により読み替えられた同法第七十二条から第八十七条までの規定の適用がある場合には、その適用後の金額)をいう。)の百分の三十に相当する金額に相当する所得税を課する。この場合において、短期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、同法その他所得税に関する法令の規定の適用については、当該損失の金額は生じなかつたものとみなす。
2 前項の規定は、個人が、その有する資産が主として土地等である法人の発行する株式又は出資(当該株式又は出資のうち次に掲げる出資、投資口又は受益権に該当するものを除く。以下この項において「株式等」という。)の譲渡で、その年一月一日において前項に規定する所有期間が五年以下である土地等の譲渡に類するものとして政令で定めるものをした場合において、当該譲渡による所得が、事業又はその用に供する資産の譲渡に類するものとして政令で定める株式等の譲渡による所得に該当するときについて準用する。
一 資産の流動化に関する法律第二条第三項に規定する特定目的会社であつて第六十七条の十四第一項第一号ロ(1)若しくは(2)に掲げるもの又は同号ロ(3)若しくは(4)に掲げるもの(同項第二号ニに規定する同族会社に該当するものを除く。)に該当するものの同法第二条第五項に規定する優先出資及び同条第六項に規定する特定出資
二 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十二項に規定する投資法人であつて、第六十七条の十五第一項第一号ロ(1)又は(2)に掲げるもの(同項第二号ニに規定する同族会社に該当するものを除く。)に該当するものの同法第二条第十四項に規定する投資口
三 法人課税信託のうち特定目的信託であつて、第六十八条の三の二第一項第一号ロに掲げる要件に該当するもの(同項第二号イに規定する同族会社に該当するものを除く。)の受益権
四 法人課税信託のうち法人税法第二条第二十九号の二ニに掲げる投資信託であつて、第六十八条の三の三第一項第一号ロに掲げる要件に該当するもの(同項第二号イに規定する同族会社に該当するものを除く。)の受益権
3 第二十八条の四第三項第一号から第三号までに掲げる土地等の譲渡に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに係る第一項の規定の適用については、同項中「百分の三十」とあるのは、「百分の十五」とする。
4 第三十一条第三項の規定は、第一項又は第二項の規定の適用がある場合について準用する。この場合において、同条第三項第一号中「第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)(同法第三十一条の二(優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)又は第三十一条の三(居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)の規定により適用される場合を含む。以下同じ。)」とあるのは「第三十二条第一項又は第二項(短期譲渡所得の課税の特例)」と、「長期譲渡所得の金額」とあるのは「短期譲渡所得の金額」と、同項第二号中「第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)に規定する譲渡による譲渡所得」とあるのは「第三十二条第一項(短期譲渡所得の課税の特例)に規定する譲渡による譲渡所得又は同条第二項に規定する譲渡による所得」と、「長期譲渡所得の金額」とあるのは「短期譲渡所得の金額」と、同項第三号中「長期譲渡所得の金額」とあるのは「短期譲渡所得の金額」と、同項第四号中「第三十一条第一項」とあるのは「第三十二条第一項又は第二項」と、「長期譲渡所得の課税の特例」とあるのは「短期譲渡所得の課税の特例」と、「課税長期譲渡所得金額」とあるのは「課税短期譲渡所得金額」と読み替えるものとする。


第四款 収用等の場合の譲渡所得の特別控除等

(収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例)
第三十三条
個人の有する資産(所得税法第二条第一項第十六号に規定する棚卸資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものを除く。以下この条、次条第二項及び第三十三条の四において同じ。)で次の各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合(次条第一項の規定に該当する場合を除く。)において、その者が当該各号に規定する補償金、対価又は清算金の額(当該資産の譲渡(消滅及び価値の減少を含む。以下この款において同じ。)に要した費用がある場合には、当該補償金、対価又は清算金の額のうちから支出したものとして政令で定める金額を控除した金額。以下この条において同じ。)の全部又は一部に相当する金額をもつて当該各号に規定する収用、買取り、換地処分、権利変換、買収又は消滅(以下第三十三条の四までにおいて「収用等」という。)のあつた日の属する年の十二月三十一日までに当該収用等により譲渡した資産と同種の資産その他のこれに代わるべき資産として政令で定めるもの(以下この款において「代替資産」という。)の取得(所有権移転外リース取引による取得を除き、製作及び建設を含む。以下この款において同じ。)をしたときは、その者については、その選択により、当該収用等により取得した補償金、対価又は清算金の額が当該代替資産に係る取得に要した金額(以下第三十七条の九の二まで及び第三十七条の九の五において「取得価額」という。)以下である場合にあつては、当該譲渡した資産(第三号の清算金を同号の土地等とともに取得した場合には、当該譲渡した資産のうち当該清算金の額に対応するものとして政令で定める部分。以下この項において同じ。)の譲渡がなかつたものとし、当該補償金、対価又は清算金の額が当該取得価額を超える場合にあつては、当該譲渡した資産のうちその超える金額に相当するものとして政令で定める部分について譲渡があつたものとして、第三十一条(第三十一条の二又は第三十一条の三の規定により適用される場合を含む。第三十三条の四第一項第一号、第三十四条第一項第一号、第三十四条の二第一項第一号、第三十四条の三第一項第一号、第三十五条第一項第一号及び第三十五条の二第一項を除き、以下第三十七条の九の五までにおいて同じ。)若しくは第三十二条又は所得税法第三十二条若しくは第三十三条の規定を適用することができる。
一 資産が土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)、河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)、都市計画法、首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律(昭和三十三年法律第九十八号)、近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律(昭和三十九年法律第百四十五号)、新住宅市街地開発法(昭和三十八年法律第百三十四号)、都市再開発法、新都市基盤整備法(昭和四十七年法律第八十六号)、流通業務市街地の整備に関する法律(昭和四十一年法律第百十号)、水防法(昭和二十四年法律第百九十三号)、土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)、森林法、道路法(昭和二十七年法律第百八十号)、住宅地区改良法(昭和三十五年法律第八十四号)その他政令で定めるその他の法令(以下次条までにおいて「土地収用法等」という。)の規定に基づいて収用され、補償金を取得する場合(政令で定める場合に該当する場合を除く。)
二 資産について買取りの申出を拒むときは土地収用法等の規定に基づいて収用されることとなる場合において、当該資産が買い取られ、対価を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
三 土地又は土地の上に存する権利(以下第三十三条の三までにおいて「土地等」という。)につき土地区画整理法による土地区画整理事業、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和五十年法律第六十七号。以下第三十四条の二までにおいて「大都市地域住宅等供給促進法」という。)による住宅街区整備事業、新都市基盤整備法による土地整理又は土地改良法による土地改良事業が施行された場合において、当該土地等に係る換地処分により土地区画整理法第九十四条(大都市地域住宅等供給促進法第八十二条第一項及び新都市基盤整備法第三十七条において準用する場合を含む。)の規定による清算金(土地区画整理法第九十条(大都市地域住宅等供給促進法第八十二条第一項及び新都市基盤整備法第三十六条において準用する場合を含む。)の規定により換地又は当該権利の目的となるべき宅地若しくはその部分を定められなかつたこと及び大都市地域住宅等供給促進法第七十四条第四項又は第九十条第一項の規定により大都市地域住宅等供給促進法第七十四条第四項に規定する施設住宅の一部等又は大都市地域住宅等供給促進法第九十条第二項に規定する施設住宅若しくは施設住宅敷地に関する権利を定められなかつたことにより支払われるものを除く。)又は土地改良法第五十四条の二第四項(同法第八十九条の二第十項、第九十六条及び第九十六条の四第一項において準用する場合を含む。)に規定する清算金(同法第五十三条の二の二第一項(同法第八十九条の二第三項、第九十六条及び第九十六条の四第一項において準用する場合を含む。)の規定により地積を特に減じて換地若しくは当該権利の目的となるべき土地若しくはその部分を定めたこと又は換地若しくは当該権利の目的となるべき土地若しくはその部分を定められなかつたことにより支払われるものを除く。)を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
三の二 資産につき都市再開発法による第一種市街地再開発事業が施行された場合において、当該資産に係る権利変換により同法第九十一条の規定による補償金(同法第七十九条第三項又は同法第百十一条の規定により読み替えられた同法第七十九条第三項の規定により施設建築物の一部等又は建築施設の部分が与えられないように定められたことにより支払われるもの及びやむを得ない事情により同法第七十一条第一項の申出をしたと認められる場合として政令で定める場合における当該申出に基づき支払われるものに限る。)を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
三の三 資産につき密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業が施行された場合において、当該資産に係る権利変換により同法第二百二十六条の規定による補償金(同法第二百十二条第三項の規定により防災施設建築物の一部等が与えられないように定められたこと又は政令で定める規定により防災建築施設の部分が与えられないように定められたことにより支払われるもの及びやむを得ない事情により同法第二百三条第一項の申出をしたと認められる場合として政令で定める場合における当該申出に基づき支払われるものに限る。)を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
三の四 土地等が都市計画法第五十二条の四第一項(同法第五十七条の五及び密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第二百八十五条において準用する場合を含む。)又は都市計画法第五十六条第一項の規定に基づいて買い取られ、対価を取得する場合(第三十四条第二項第二号及び第二号の二に掲げる場合に該当する場合を除く。)
三の五 土地区画整理法による土地区画整理事業で同法第百九条第一項に規定する減価補償金を交付すべきこととなるものが施行される場合において、公共施設の用地に充てるべきものとして当該事業の施行区域内の土地等が買い取られ、対価を取得するとき。
四 国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構又は地方住宅供給公社が、自ら居住するため住宅を必要とする者に対し賃貸し、又は譲渡する目的で行う五十戸以上の一団地の住宅経営に係る事業の用に供するため土地等が買い取られ、対価を取得する場合
五 資産が土地収用法等の規定により収用された場合(第二号の規定に該当する買取りがあつた場合を含む。)において、当該資産に関して有する所有権以外の権利が消滅し、補償金又は対価を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
六 資産に関して有する権利で都市再開発法に規定する権利変換により新たな権利に変換をすることのないものが、同法第八十七条の規定により消滅し、同法第九十一条の規定による補償金を取得する場合(政令で定める場合に該当する場合を除く。)
六の二 資産に関して有する権利で密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律に規定する権利変換により新たな権利に変換をすることのないものが、同法第二百二十一条の規定により消滅し、同法第二百二十六条の規定による補償金を取得する場合(政令で定める場合に該当する場合を除く。)
七 国若しくは地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)が行い、若しくは土地収用法第三条に規定する事業の施行者がその事業の用に供するために行う公有水面埋立法(大正十年法律第五十七号)の規定に基づく公有水面の埋立て又は当該施行者が行う当該事業の施行に伴う漁業権、入漁権その他水の利用に関する権利又は鉱業権(租鉱権及び採石権その他土石を採掘し、又は採取する権利を含む。)の消滅(これらの権利の価値の減少を含む。)により、補償金又は対価を取得する場合
八 前各号に掲げる場合のほか、国又は地方公共団体が、建築基準法第十一条第一項若しくは漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)第三十九条第一項その他政令で定めるその他の法令の規定に基づき行う処分に伴う資産の買取り若しくは消滅(価値の減少を含む。)により、又はこれらの規定に基づき行う買収の処分により補償金又は対価を取得する場合
2 前項の規定は、個人が同項各号に掲げる場合に該当した場合において、その者が当該各号に規定する補償金、対価又は清算金の額の全部又は一部に相当する金額をもつて収用等のあつた日の属する年の翌年一月一日から収用等のあつた日以後二年を経過した日までの期間(当該収用等に係る事業の全部又は一部が完了しないこと、工場等の建設に要する期間が通常二年を超えることその他のやむを得ない事情があるため、当該期間内に代替資産を取得することが困難である場合で政令で定める場合には、当該代替資産については、同年一月一日から政令で定める日までの期間)内に代替資産を取得する見込みであるときについて準用する。この場合において、同項中「補償金、対価又は清算金の額」とあるのは「補償金、対価又は清算金の額(収用等のあつた日の属する年において当該補償金、対価又は清算金の額の一部に相当する金額をもつて代替資産を取得した場合には、当該資産の取得価額を控除した金額)」と、「取得価額」とあるのは「取得価額の見積額」と読み替えるものとする。
3 個人の有する資産が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、第一項(前項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、第一号の場合にあつては同号に規定する土地等、第二号の場合にあつては同号に規定する土地の上にある資産(同号に規定する補償金が当該資産の価額の一部を補償するものである場合には、当該資産のうちその補償金に対応するものとして政令で定める部分)について、収用等による譲渡があつたものとみなす。この場合においては、第一号又は第二号に規定する補償金又は対価の額をもつて、第一項に規定する補償金、対価又は清算金の額とみなす。
一 土地等が土地収用法等の規定に基づいて使用され、補償金を取得する場合(土地等について使用の申出を拒むときは土地収用法等の規定に基づいて使用されることとなる場合において、当該土地等が契約により使用され、対価を取得するときを含む。)において、当該土地等を使用させることが所得税法第三十三条第一項に規定する建物又は構築物の所有を目的とする地上権又は賃借権の設定その他契約により他人に土地を長期間使用させる行為で政令で定めるもの(以下第三十七条の九まで及び第三十七条の九の五において「譲渡所得の基因となる不動産等の貸付け」という。)に該当するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
二 土地等が第一項第一号から第三号の三まで、前号、次条第一項第二号若しくは第三十三条の三第一項の規定に該当することとなつたことに伴い、その土地の上にある資産につき、土地収用法等の規定に基づく収用をし、若しくは取壊し若しくは除去をしなければならなくなつた場合又は第一項第八号に規定する法令の規定若しくは大深度地下の公共的使用に関する特別措置法(平成十二年法律第八十七号)第十一条の規定に基づき行う国若しくは地方公共団体の処分に伴い、その土地の上にある資産の取壊し若しくは除去をしなければならなくなつた場合において、これらの資産の対価又はこれらの資産の損失に対する補償金で政令で定めるものを取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
4 第一項第一号、第五号、第七号又は第八号に規定する補償金の額は、名義がいずれであるかを問わず、資産の収用等の対価たる金額をいうものとし、収用等に際して交付を受ける移転料その他当該資産の収用等の対価たる金額以外の金額を含まないものとする。
5 第一項又は第二項の規定は、これらの規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、これらの規定の適用を受けようとする旨を記載し、かつ、これらの規定による山林所得の金額又は譲渡所得の金額の計算に関する明細書その他財務省令で定める書類を添附しない場合には、適用しない。ただし、当該申告書の提出がなかつたこと又は当該記載若しくは添附がなかつたことにつき税務署長においてやむを得ない事情があると認める場合において、当該記載をした書類並びに当該明細書及び財務省令で定める書類の提出があつたときは、この限りでない。
6 前項に規定する確定申告書を提出する者は、政令で定めるところにより、代替資産の明細に関する財務省令で定める書類を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。


(交換処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例)
第三十三条の二
個人の有する資産で次の各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合(当該各号に規定する資産とともに補償金、対価又は清算金(以下この款において「補償金等」という。)を取得した場合を含む。)には、その者については、その選択により、当該各号に規定する収用、買取り又は交換(以下この款において「交換処分等」という。)により譲渡した資産(当該各号に規定する資産とともに補償金等を取得した場合には、当該譲渡した資産のうち当該補償金等の額に対応する部分以外のものとして政令で定める部分)の譲渡がなかつたものとして、第二十八条の四、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第二十七条、第三十二条、第三十三条若しくは第三十五条の規定を適用することができる。
一 資産につき土地収用法等の規定による収用があつた場合(前条第一項第二号又は第四号の規定に該当する買取りがあつた場合を含む。)において、当該資産と同種の資産として政令で定めるものを取得するとき。
二 土地等につき土地改良法による土地改良事業又は農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第十三条の二第一項の事業が施行された場合において、当該土地等に係る交換により土地等を取得するとき。
2 前条第一項から第三項までの規定は、個人の有する資産で前項各号に規定するものが当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合において、個人が、同項各号に規定する資産とともに補償金等を取得し、その全部又は一部に相当する金額をもつて代替資産を取得したとき、又は取得する見込であるときについて準用する。この場合において、同条第一項中「当該譲渡した資産」とあるのは、「当該譲渡した資産のうち当該補償金等の額に対応するものとして政令で定める部分」と読み替えるものとする。
3 前条第四項及び第五項の規定は、前二項の規定を適用する場合について準用する。
4 前条第六項の規定は、前項において準用する同条第五項に規定する確定申告書を提出する者について準用する。この場合において、同条第六項中「代替資産」とあるのは、「交換処分等により取得した資産又は代替資産」と読み替えるものとする。


(換地処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例)
第三十三条の三
個人が、その有する土地等につき土地区画整理法による土地区画整理事業、新都市基盤整備法による土地整理、土地改良法による土地改良事業又は大都市地域住宅等供給促進法による住宅街区整備事業が施行された場合において、当該土地等に係る換地処分により土地等又は土地区画整理法第九十三条第一項、第二項、第四項若しくは第五項に規定する建築物の一部及びその建築物の存する土地の共有持分、大都市地域住宅等供給促進法第七十四条第一項に規定する施設住宅の一部等若しくは大都市地域住宅等供給促進法第九十条第二項に規定する施設住宅若しくは施設住宅敷地に関する権利を取得したときは、第二十八条の四、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第二十七条、第三十三条若しくは第三十五条の規定の適用については、換地処分により譲渡した土地等(土地等とともに清算金を取得した場合又は中心市街地の活性化に関する法律(平成十年法律第九十二号)第十六条第一項、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第三十九条第一項、大都市地域住宅等供給促進法第二十一条第一項若しくは地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律(平成四年法律第七十六号)第二十八条第一項の規定による保留地が定められた場合には、当該譲渡した土地等のうち当該清算金の額又は当該保留地の対価の額に対応する部分以外のものとして政令で定める部分)の譲渡がなかつたものとみなす。
2 個人が、その有する資産につき都市再開発法による第一種市街地再開発事業が施行された場合において、当該資産に係る権利変換により施設建築物の一部を取得する権利及び施設建築敷地若しくはその共有持分若しくは地上権の共有持分(当該資産に係る権利変換が同法第百十条第一項の規定により定められた権利変換計画において定められたものである場合には、施設建築敷地又は施設建築物に関する権利)を取得したとき又はその有する資産が同法による第二種市街地再開発事業の施行に伴い買い取られ、若しくは収用された場合において、同法第百十八条の十一第一項の規定によりその対償として同項に規定する建築施設の部分の給付(当該給付が同法第百十八条の二十五の二第一項の規定により定められた管理処分計画において定められたものである場合には、施設建築敷地又は施設建築物に関する権利の給付)を受ける権利を取得したときは、第二十八条の四、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第二十七条、第三十三条若しくは第三十五条の規定の適用については、当該権利変換又は買取り若しくは収用により譲渡した資産(当該給付を受ける権利とともに補償金等を取得した場合には、当該譲渡した資産のうち当該補償金等の額に対応する部分以外のものとして政令で定める部分。次項及び次条第一項において「旧資産」という。)の譲渡がなかつたものとみなす。
3 前項の規定の適用を受けた場合において、同項に規定する施設建築物の一部を取得する権利(都市再開発法第百十条第一項の規定により定められた権利変換計画に係る施設建築物に関する権利を取得する権利を含む。)又は前項に規定する給付を受ける権利につき譲渡、相続(限定承認に係るものに限る。以下この条、第三十三条の六、第三十六条の四、第三十七条の三、第三十七条の六、第三十七条の九及び第三十七条の九の五第八項において同じ。)、遺贈(法人に対するもの及び個人に対する包括遺贈のうち限定承認に係るものに限る。以下この条、第三十三条の六、第三十六条の四、第三十七条の三、第三十七条の六、第三十七条の九及び第三十七条の九の五第八項において同じ。)若しくは贈与(法人に対するものに限る。以下この条、第三十三条の六、第三十六条の四、第三十七条の三、第三十七条の六、第三十七条の九及び第三十七条の九の五第八項において同じ。)があつたとき又は同項に規定する建築施設の部分(同法第百十八条の二十五の二第一項の規定により定められた管理処分計画に係る施設建築敷地又は施設建築物に関する権利を含む。)につき同法第百十八条の五第一項の規定による譲受け希望の申出の撤回があつたとき(同法第百十八条の十二第一項又は第百十八条の十九第一項の規定により譲受け希望の申出を撤回したものとみなされる場合を含む。)は、政令で定めるところにより、当該譲渡、相続、遺贈若しくは贈与又は譲受け希望の申出の撤回のあつた日若しくは同法第百十八条の十二第一項若しくは第百十八条の十九第一項の規定によりその撤回があつたものとみなされる日において旧資産の譲渡、相続、遺贈若しくは贈与又は収用等による譲渡があつたものとみなして第二十八条の四、第三十一条、第三十二条若しくは第三十三条又は所得税法第二十七条、第三十三条、第三十五条、第四十条若しくは第五十九条の規定を適用し、前項に規定する権利及び施設建築敷地若しくはその共有持分又は地上権の共有持分につき都市再開発法第百四条第一項又は第百十八条の二十四(同法第百十八条の二十五の二第三項の規定により読み替えて適用される場合を含む。)の規定によりこれらの規定に規定する差額に相当する金額の交付を受けることとなつたときは、そのなつた日において旧資産のうち当該金額に対応するものとして政令で定める部分につき収用等による譲渡があつたものとみなして第三十三条の規定を適用する。
4 個人が、その有する資産につき密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業が施行された場合において、当該資産に係る権利変換により防災施設建築物の一部を取得する権利及び防災施設建築敷地若しくはその共有持分若しくは地上権の共有持分又は個別利用区内の宅地若しくはその使用収益権(当該資産に係る権利変換が同法第二百五十五条から第二百五十七条までの規定により定められた権利変換計画において定められたものである場合には、防災施設建築敷地若しくは防災施設建築物に関する権利又は個別利用区内の宅地に関する権利)を取得したときは、第二十八条の四、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第二十七条、第三十三条若しくは第三十五条の規定の適用については、当該権利変換により譲渡した資産(次項及び次条第一項において「防災旧資産」という。)の譲渡がなかつたものとみなす。
5 前項の規定の適用を受けた場合において、同項に規定する防災施設建築物の一部を取得する権利(密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第二百五十五条又は第二百五十七条の規定により定められた権利変換計画に係る防災施設建築物に関する権利を取得する権利を含む。)につき譲渡、相続、遺贈又は贈与があつたときは、政令で定めるところにより、当該譲渡、相続、遺贈又は贈与のあつた日において防災旧資産の譲渡、相続、遺贈又は贈与があつたものとみなして第二十八条の四、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第二十七条、第三十三条、第三十五条、第四十条若しくは第五十九条の規定を適用し、前項に規定する防災施設建築物の一部を取得する権利及び防災施設建築敷地若しくはその共有持分若しくは地上権の共有持分又は個別利用区内の宅地若しくはその使用収益権につき密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第二百四十八条第一項の規定により同項に規定する差額に相当する金額の交付を受けることとなつたときは、そのなつた日において防災旧資産のうち当該金額に対応するものとして政令で定める部分につき収用等による譲渡があつたものとみなして第三十三条の規定を適用する。
6 個人が、その有する資産(政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)につきマンションの建替えの円滑化等に関する法律第二条第一項第四号に規定するマンション建替事業が施行された場合において、当該資産に係る同法の権利変換により同項第七号に規定する施行再建マンションに関する権利を取得する権利又は当該施行再建マンションに係る敷地利用権(同項第十三号に規定する敷地利用権をいう。)を取得したときは、第二十八条の四、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第二十七条、第三十三条若しくは第三十五条の規定の適用については、当該権利変換により譲渡した資産(次項において「変換前資産」という。)の譲渡がなかつたものとみなす。
7 前項の規定の適用を受けた場合において、同項の施行再建マンションに関する権利を取得する権利につき譲渡、相続、遺贈又は贈与があつたときは、政令で定めるところにより、当該譲渡、相続、遺贈又は贈与のあつた日において変換前資産の譲渡、相続、遺贈又は贈与があつたものとみなして第二十八条の四、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第二十七条、第三十三条、第三十五条、第四十条若しくは第五十九条の規定を適用し、当該施行再建マンションに関する権利を取得する権利又は同項の施行再建マンションに係る敷地利用権につきマンションの建替えの円滑化等に関する法律第八十五条の規定により同条に規定する差額に相当する金額の交付を受けることとなつたときは、そのなつた日において変換前資産のうち当該金額に対応するものとして政令で定める部分につき譲渡があつたものとみなして第二十八条の四、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第二十七条、第三十三条若しくは第三十五条の規定を適用する。


(収用交換等の場合の譲渡所得等の特別控除)
第三十三条の四
個人の有する資産で第三十三条第一項各号又は第三十三条の二第一項各号に規定するものがこれらの規定に該当することとなつた場合(第三十三条第三項の規定により同項第一号に規定する土地等又は同項第二号に規定する土地の上にある資産につき収用等による譲渡があつたものとみなされた場合、前条第三項の規定により旧資産又は旧資産のうち同項の政令で定める部分につき収用等による譲渡があつたものとみなされた場合及び同条第五項の規定により防災旧資産のうち同項の政令で定める部分につき収用等による譲渡があつたものとみなされた場合を含む。)において、その者がその年中にその該当することとなつた資産のいずれについても第三十三条又は第三十三条の二の規定の適用を受けないとき(第三十三条の二の規定の適用を受けず、かつ、第三十三条の規定の適用を受けた場合において、次条第一項の規定による修正申告書を提出したことにより第三十三条の規定の適用を受けないこととなるときを含む。)は、これらの全部の資産の収用等又は交換処分等(以下この款において「収用交換等」という。)による譲渡に対する第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第三十二条若しくは第三十三条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 第三十一条第一項中「長期譲渡所得の金額(」とあるのは、「長期譲渡所得の金額から五千万円(長期譲渡所得の金額のうち第三十三条の四第一項の規定に該当する資産の譲渡に係る部分の金額が五千万円に満たない場合には、当該資産の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額(」とする。
二 第三十二条第一項中「短期譲渡所得の金額(」とあるのは、「短期譲渡所得の金額から五千万円(短期譲渡所得の金額のうち第三十三条の四第一項の規定に該当する資産の譲渡に係る部分の金額が五千万円に満たない場合には、当該資産の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額(」とする。
三 所得税法第三十二条第三項の山林所得に係る収入金額から必要経費を控除した残額は、当該資産の譲渡に係る当該残額に相当する金額から五千万円(当該残額に相当する金額が五千万円に満たない場合には、当該残額に相当する金額)を控除した金額とする。
四 所得税法第三十三条第三項の譲渡所得に係る収入金額から当該所得の基因となつた資産の取得費及びその資産の譲渡に要した費用の額の合計額を控除した残額は、当該資産の譲渡に係る当該残額に相当する金額から五千万円(当該残額に相当する金額が五千万円に満たない場合には、当該残額に相当する金額)を控除した金額とする。
2 前項の場合において、当該個人のその年中の収用交換等による資産の譲渡について同項各号のうち二以上の号の規定の適用があるときは、同項各号の規定により控除すべき金額は、通じて五千万円の範囲内において、政令で定めるところにより計算した金額とする。
3 第一項の規定は、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、当該各号に定める資産については、適用しない。
一 第一項に規定する資産の収用交換等による譲渡が、当該資産の買取り、消滅、交換、取壊し、除去又は使用(以下この条において「買取り等」という。)の申出をする者(以下この条において「公共事業施行者」という。)から当該資産につき最初に当該申出のあつた日から六月を経過した日(当該資産の当該譲渡につき、土地収用法第十五条の七第一項の規定による仲裁の申請(同日以前にされたものに限る。)に基づき同法第十五条の十一第一項に規定する仲裁判断があつた場合、同法第四十六条の二第一項の規定による補償金の支払の請求があつた場合又は農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第三条第一項若しくは第五条第一項の規定による許可を受けなければならない場合若しくは同項第六号の規定による届出をする場合には、同日から政令で定める期間を経過した日)までにされなかつた場合 当該資産
二 一の収用交換等に係る事業につき第一項に規定する資産の収用交換等による譲渡が二以上あつた場合において、これらの譲渡が二以上の年にわたつてされたとき。 当該資産のうち、最初に当該譲渡があつた年において譲渡された資産以外の資産
三 第一項に規定する資産の収用交換等による譲渡が当該資産につき最初に買取り等の申出を受けた者以外の者からされた場合(当該申出を受けた者の死亡によりその者から当該資産を取得した者が当該譲渡をした場合を除く。) 当該資産
4 第一項の規定は、同項の規定の適用があるものとした場合においてもその年分の確定申告書を提出しなければならない者については、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書又は同項の修正申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項の規定の適用を受けようとする資産につき公共事業施行者から交付を受けた前項の買取り等の申出があつたことを証する書類その他の財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
5 税務署長は、確定申告書若しくは第一項の修正申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書若しくは第一項の修正申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び前項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
6 公共事業施行者は、財務省令で定めるところにより、第三項の買取り等の申出に係る資産の全部につき第四項に規定する買取り等の申出があつたことを証する書類の写し及び当該資産の買取り等に係る支払に関する調書を、その事業の施行に係る営業所、事業所その他の事業場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。
7 所得税法第百三十二条第一項に規定する延納の許可に係る所得税の額の計算の基礎となつた山林所得の金額又は譲渡所得の金額のうちに第一項の規定の適用を受けた資産の譲渡に係る部分の金額がある場合には、当該延納に係る同法第百三十六条の規定による利子税のうち当該譲渡に係る山林所得の金額又は譲渡所得の金額に対する所得税の額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額は、免除する。


(収用交換等に伴い代替資産を取得した場合の更正の請求、修正申告等)
第三十三条の五
第三十三条第二項(第三十三条の二第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用を受けた者は、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、それぞれ、当該各号に定める日から四月以内に当該収用交換等のあつた日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。
一 代替資産を取得した場合において、当該資産の取得価額が第三十三条第二項の規定により読み替えられた同条第一項に規定する取得価額の見積額に満たないとき。 当該資産を取得した日
二 代替資産を第三十三条第二項に規定する期間内に取得しなかつた場合 その期間を経過した日
2 前項各号に掲げる場合に該当することとなつた場合において、修正申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、当該申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額その他の事項につき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正を行なう。
3 第一項の規定による修正申告書及び前項の更正に対する国税通則法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該修正申告書で第一項に規定する提出期限内に提出されたものについては、国税通則法第二十条の規定を適用する場合を除き、これを同法第十七条第二項に規定する期限内申告書とみなす。
二 当該修正申告書で第一項に規定する提出期限後に提出されたもの及び当該更正については、国税通則法第二章から第七章までの規定中「法定申告期限」とあり、及び「法定納期限」とあるのは「租税特別措置法第三十三条の五第一項に規定する修正申告書の提出期限」と、同法第六十一条第一項第一号並びに第六十五条第一項及び第三項中「期限内申告書」とあるのは「租税特別措置法第二条第一項第十号に規定する確定申告書」とする。
三 国税通則法第六十一条第一項第二号及び第六十六条の規定は、前号に規定する修正申告書及び更正には、適用しない。
4 第三十三条第二項の規定の適用を受けた者は、同項に規定する期間内に代替資産を取得した場合において、その取得価額が同項の規定により読み替えられた同条第一項に規定する取得価額の見積額に対して過大となつたときは、当該代替資産を取得した日から四月以内に、納税地の所轄税務署長に対し、その収用交換等のあつた日の属する年分の所得税についての更正の請求をすることができる。


(収用交換等により取得した代替資産等の取得価額の計算)
第三十三条の六
第三十三条、第三十三条の二第一項若しくは第二項又は第三十三条の三の規定の適用を受けた者(前条第一項の規定による修正申告書を提出し、又は同条第二項の規定による更正を受けたため、第三十三条(第三十三条の二第二項において準用する場合を含む。)の規定の適用を受けないこととなつた者を除く。)が代替資産又は交換処分等、換地処分若しくは権利変換(都市再開発法第八十八条第二項若しくは第百十条第二項の規定による施設建築物の一部若しくは施設建築物に関する権利、同法第百十八条の十一第一項(同法第百十八条の二十五の二第三項の規定により読み替えて適用される場合を含む。)の規定による建築施設の部分若しくは施設建築敷地若しくは施設建築物に関する権利、密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第二百二十二条第二項の規定による防災施設建築物の一部若しくは同法第二百五十五条第四項若しくは第二百五十七条第三項の規定による同法第二百五十五条第二項(同法第二百五十七条第二項において準用する場合を含む。)の防災施設建築物に関する権利又はマンションの建替えの円滑化等に関する法律第七十一条第二項の規定による施行再建マンションの区分所有権(政令で定めるものに限る。)の取得を含む。以下この条において同じ。)により取得した資産(以下この条において「代替資産等」という。)について所得税法第四十九条第一項の規定により償却費の額を計算するとき、又は代替資産等につきその取得した日以後譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、相続、遺贈若しくは贈与があつた場合において、事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算するときは、政令で定めるところにより、第三十三条、第三十三条の二第一項若しくは第二項又は第三十三条の三の規定の適用を受けた資産(以下この条において「譲渡資産」という。)の取得の時期を当該代替資産等の取得の時期とし、譲渡資産の取得価額並びに設備費及び改良費の額の合計額(第三十六条の四、第三十七条の三、第三十七条の五、第三十七条の六、第三十七条の九及び第三十七条の九の二において「取得価額等」という。)のうち当該代替資産等に対応する部分として政令で定めるところにより計算した金額をその取得価額とする。ただし、取得価額については、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、その取得価額とされる金額に、当該各号に定める金額のうち政令で定めるところにより計算した金額をそれぞれ加算した金額を、その取得価額とする。
一 譲渡資産に係る収用交換等による譲渡に関して第三十三条第一項に規定する費用がある場合 当該費用に相当する金額
二 代替資産の取得価額が、譲渡資産に係る補償金等の額(当該資産の収用交換等による譲渡に要した費用がある場合には、第三十三条第一項に規定する政令で定める金額を控除した金額)を超える場合又は第三十三条第二項(第三十三条の二第二項において準用する場合を含む。)の規定により読み替えられた第三十三条第一項に規定する取得価額の見積額(当該補償金等の額以下のものに限る。)を超える場合(前条第四項の規定による更正の請求をした場合を除く。) その超える金額
三 交換処分等、換地処分又は権利変換により取得した資産の価額が譲渡資産の価額を超え、かつ、その差額に相当する金額を交換処分等、換地処分又は権利変換に際して支出した場合 その支出した金額
2 個人が第三十三条、第三十三条の二第一項若しくは第二項又は第三十三条の三第二項、第四項若しくは第六項の規定の適用を受けた場合には、代替資産等については、第十九条各号に掲げる規定(第十三条及び第十三条の二の規定を除く。)は、適用しない。


第五款 特定事業の用地買収等の場合の譲渡所得の特別控除

(特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除)
第三十四条
個人の有する土地又は土地の上に存する権利(以下この款において「土地等」という。)が特定土地区画整理事業等のために買い取られる場合に該当することとなつた場合には、その者がその年中にその該当することとなつた土地等(第三十五条の規定の適用を受ける部分を除く。)の全部又は一部につき第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条、第三十七条の四、第三十七条の七、第三十七条の九の二又は第三十七条の九の五の規定の適用を受ける場合を除き、これらの全部の土地等の譲渡に対する第三十一条又は第三十二条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 第三十一条第一項中「長期譲渡所得の金額(」とあるのは、「長期譲渡所得の金額から二千万円(長期譲渡所得の金額のうち第三十四条第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が二千万円に満たない場合には当該土地等の譲渡に係る部分の金額とし、同項第二号の規定により読み替えられた第三十二条第一項の規定の適用を受ける場合には二千万円から同項の規定により控除される金額を控除した金額と当該土地等の譲渡に係る部分の金額とのいずれか低い金額とする。)を控除した金額(」とする。
二 第三十二条第一項中「短期譲渡所得の金額(」とあるのは、「短期譲渡所得の金額から二千万円(短期譲渡所得の金額のうち第三十四条第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が二千万円に満たない場合には、当該土地等の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額(」とする。
2 前項に規定する特定土地区画整理事業等のために買い取られる場合とは、次に掲げる場合をいう。
一 国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構又は地方住宅供給公社が土地区画整理法による土地区画整理事業、大都市地域住宅等供給促進法による住宅街区整備事業、都市再開発法による第一種市街地再開発事業又は密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業として行う公共施設の整備改善、宅地の造成、共同住宅の建設又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業の用に供するためこれらの者(地方公共団体の設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)に買い取られる場合(第三十三条第一項第三号の四又は第三号の五の規定の適用がある場合を除く。)
二 都市再開発法による第一種市街地再開発事業の都市計画法第五十六条第一項に規定する事業予定地内の土地等が、同項の規定に基づいて、当該第一種市街地再開発事業を行う都市再開発法第十一条第二項の認可を受けて設立された市街地再開発組合に買い取られる場合
二の二 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業の都市計画法第五十六条第一項に規定する事業予定地内の土地等が、同項の規定に基づいて、当該防災街区整備事業を行う密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第百三十六条第二項の認可を受けて設立された防災街区整備事業組合に買い取られる場合
三 古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法(昭和四十一年法律第一号)第十一条第一項、都市緑地法(昭和四十八年法律第七十二号)第十七条第一項若しくは第三項、特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法(昭和五十三年法律第二十六号)第八条第一項、航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第四十九条第四項(同法第五十五条の二第三項において準用する場合を含む。)、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律(昭和四十九年法律第百一号)第五条第二項又は公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律(昭和四十二年法律第百十号)第九条第二項その他政令で定める法律の規定により買い取られる場合(都市緑地法第十七条第三項の規定により買い取られる場合には、政令で定める場合に限る。)
四 文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第二十七条第一項の規定により重要文化財として指定された土地、同法第百九条第一項の規定により史跡、名勝若しくは天然記念物として指定された土地、自然公園法(昭和三十二年法律第百六十一号)第二十条第一項の規定により特別地域として指定された区域内の土地又は自然環境保全法(昭和四十七年法律第八十五号)第二十五条第一項の規定により特別地区として指定された区域内の土地が国又は地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)に買い取られる場合(当該重要文化財として指定された土地又は当該史跡、名勝若しくは天然記念物として指定された土地が独立行政法人国立文化財機構又は独立行政法人国立科学博物館に買い取られる場合を含むものとし、第三十三条第一項第二号の規定の適用がある場合を除く。)
五 森林法第二十五条若しくは第二十五条の二の規定により保安林として指定された区域内の土地又は同法第四十一条の規定により指定された保安施設地区内の土地が同条第三項に規定する保安施設事業のために国又は地方公共団体に買い取られる場合
六 防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律(昭和四十七年法律第百三十二号)第三条第一項の同意を得た同項に規定する集団移転促進事業計画において定められた同法第二条第一項に規定する移転促進区域内にある同法第三条第二項第六号に規定する農地等が当該集団移転促進事業計画に基づき地方公共団体に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号の規定の適用がある場合を除く。)
3 個人の有する土地等につき、一の事業で前項各号の買取りに係るものの用に供するために、これらの規定の買取りが二以上行われた場合において、これらの買取りが二以上の年にわたつて行われたときは、これらの買取りのうち、最初にこれらの規定の買取りが行われた年において行われたもの以外の買取りについては、第一項の規定は、適用しない。
4 第一項の規定は、同項の規定の適用があるものとした場合においてもその年分の確定申告書を提出しなければならない者については、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、第二項各号の買取りをする者から交付を受けた第一項の土地等の買取りがあつたことを証する書類その他の財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
5 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添附がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添附がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
6 第二項各号の買取りをする者は、財務省令で定めるところにより、第一項の土地等の買取りに係る支払に関する調書を、その事業の施行に係る営業所、事業所その他の事業場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。


(特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除)
第三十四条の二
個人の有する土地等が特定住宅地造成事業等のために買い取られる場合に該当することとなつた場合には、その者がその年中にその該当することとなつた土地等(第三十五条の規定の適用を受ける部分を除く。)の全部又は一部につき第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条、第三十七条の四、第三十七条の七、第三十七条の九の二又は第三十七条の九の五の規定の適用を受ける場合を除き、これらの全部の土地等の譲渡に対する第三十一条又は第三十二条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 第三十一条第一項中「長期譲渡所得の金額(」とあるのは、「長期譲渡所得の金額から千五百万円(長期譲渡所得の金額のうち第三十四条の二第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が千五百万円に満たない場合には当該土地等の譲渡に係る部分の金額とし、同項第二号の規定により読み替えられた第三十二条第一項の規定の適用を受ける場合には千五百万円から同項の規定により控除される金額を控除した金額と当該土地等の譲渡に係る部分の金額とのいずれか低い金額とする。)を控除した金額(」とする。
二 第三十二条第一項中「短期譲渡所得の金額(」とあるのは、「短期譲渡所得の金額から千五百万円(短期譲渡所得の金額のうち第三十四条の二第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が千五百万円に満たない場合には、当該土地等の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額(」とする。
2 前項に規定する特定住宅地造成事業等のために買い取られる場合とは、次に掲げる場合をいう。
一 地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。第十号において同じ。)、独立行政法人中小企業基盤整備機構、独立行政法人都市再生機構、成田国際空港株式会社、地方住宅供給公社又は日本勤労者住宅協会が行う住宅の建設又は宅地の造成を目的とする事業(政令で定める事業を除く。)の用に供するためにこれらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号又は前条第二項第一号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
二 第三十三条第一項第一号に規定する土地収用法等に基づく収用(同項第二号の買取り及び同条第三項第一号の使用を含む。)を行う者若しくはその者に代わるべき者として政令で定める者によつて当該収用の対償に充てるため買い取られる場合、住宅地区改良法第二条第六項に規定する改良住宅を同条第三項に規定する改良地区の区域外に建設するため買い取られる場合又は公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)第二条第四号に規定する公営住宅の買取りにより地方公共団体に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号若しくは第三十三条の二第一項第一号に掲げる場合又は政令で定める場合に該当する場合を除く。)
三 一団の宅地の造成に関する事業(次のイ又はロのいずれか及びハに掲げる要件を満たすもので政令で定めるものに限る。)の用に供するために、平成六年一月一日から平成二十六年十二月三十一日までの間に、買い取られる場合(当該事業により造成される宅地の分譲を受けることを約して買い取られる場合を除くものとし、当該一団の宅地の造成が土地区画整理法による土地区画整理事業として行われるものである場合には政令で定める場合に限る。)
イ 当該一団の宅地の造成が都市計画法第二十九条第一項の許可(同法第四条第二項に規定する都市計画区域内において行われる同条第十二項に規定する開発行為に係るものに限る。)を受けて行われるものであり、かつ、その造成に係る一団の土地の面積が五ヘクタール以上のものであること(当該造成される宅地のうちに当該事業の用に供するために土地等が買い取られる者に対して分譲されるもの(以下この号において「優先分譲宅地」という。)がある場合(政令で定める場合に限る。)には、その一団の土地の面積のうちに優先分譲宅地の合計面積の占める割合が十パーセント未満であり、かつ、その一団の土地の面積から優先分譲宅地の合計面積を控除した面積が五ヘクタール以上のものであること。)その他政令で定める要件を満たすものであること。
ロ 当該一団の宅地の造成が土地区画整理法による土地区画整理事業として行われるものであり、かつ、その造成に係る一団の土地(当該土地区画整理事業の同法第二条第四項に規定する施行地区内において当該土地等の買取りをする個人又は法人の有する当該施行地区内にある一団の土地に限る。)の面積が五ヘクタール以上のものであることその他政令で定める要件を満たすものであること。
ハ 当該造成される宅地(優先分譲宅地がある場合には、優先分譲宅地以外のもの)の分譲が公募の方法により行われるものであること。
四 公有地の拡大の推進に関する法律(昭和四十七年法律第六十六号)第六条第一項の協議に基づき地方公共団体、土地開発公社又は政令で定める法人に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号又は前条第二項各号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
五 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第四条第一項に規定する航空機騒音障害防止特別地区内にある土地が同法第九条第二項の規定により買い取られる場合
六 地方公共団体又は幹線道路の沿道の整備に関する法律(昭和五十五年法律第三十四号)第十三条の二第一項に規定する沿道整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第二条第二号に掲げる沿道整備道路の沿道の整備のために行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、都市計画法第十二条の四第一項第四号に掲げる沿道地区計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号若しくは第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
七 地方公共団体又は密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第三百条第一項に規定する防災街区整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第二条第二号に掲げる防災街区としての整備のために行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、都市計画法第八条第一項第五号の二に掲げる特定防災街区整備地区又は同法第十二条の四第一項第二号に掲げる防災街区整備地区計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号若しくは第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
八 地方公共団体又は中心市街地の活性化に関する法律第五十一条第一項に規定する中心市街地整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第十六条第一項に規定する認定中心市街地(以下この号において「認定中心市街地」という。)の整備のために同法第十二条第一項に規定する認定基本計画の内容に即して行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、認定中心市街地の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは前二号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
九 地方公共団体又は景観法(平成十六年法律第百十号)第九十二条第一項に規定する景観整備機構(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第八条第一項に規定する景観計画に定められた同条第二項第四号ロに規定する景観重要公共施設の整備に関する事業(当該事業が当該景観整備機構により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該景観計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第二号、第四号若しくは前三号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
十 地方公共団体又は都市再生特別措置法第七十三条第一項に規定する都市再生整備推進法人(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第四十六条第一項に規定する都市再生整備計画に記載された公共施設の整備に関する事業(当該事業が当該都市再生整備推進法人により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該都市再生整備計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは第六号から前号までに掲げる場合に該当する場合を除く。)
十一 地方公共団体又は地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成二十年法律第四十号)第三十四条第一項に規定する歴史的風致維持向上支援法人(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第十二条第一項に規定する認定重点区域における同法第八条に規定する認定歴史的風致維持向上計画に記載された公共施設又は公用施設の整備に関する事業(当該事業が当該歴史的風致維持向上支援法人により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該認定重点区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは第六号から前号までに掲げる場合に該当する場合を除く。)
十二 国又は都道府県が作成した総合的な地域開発に関する計画で政令で定めるものに基づき、主として工場、住宅又は流通業務施設の用に供する目的で行われる一団の土地の造成に関する事業で、次に掲げる要件に該当するものとして都道府県知事が指定したものの用に供するために地方公共団体又は国若しくは地方公共団体の出資に係る法人で政令で定めるものに買い取られる場合
イ 当該計画に係る区域の面積が政令で定める面積以上であり、かつ、当該事業の施行区域の面積が政令で定める面積以上であること。
ロ 当該事業の施行区域内の道路、公園、緑地その他の公共の用に供する空地の面積が当該施行区域内に造成される土地の用途区分に応じて適正に確保されるものであること。
十三 次に掲げる事業(都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合して行われるものであることその他の政令で定める要件に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに限る。)の用に供するために、地方公共団体の出資に係る法人その他の政令で定める法人に買い取られる場合
イ 商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律(平成二十一年法律第八十号)第五条第三項に規定する認定商店街活性化事業計画に基づく同法第二条第二項に規定する商店街活性化事業又は同法第七条第三項に規定する認定商店街活性化支援事業計画に基づく同法第二条第三項に規定する商店街活性化支援事業
ロ 中心市街地の活性化に関する法律第四十一条第二項に規定する認定特定民間中心市街地活性化事業計画に基づく同法第七条第七項に規定する中小小売商業高度化事業(同項第一号から第四号まで又は第七号に掲げるものに限る。)
ハ 食品流通構造改善促進法(平成三年法律第五十九号)第四条第四項の規定による認定を受けた計画に基づく同法第二条第五項に規定する食品商業集積施設整備事業
十四 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十一条の二十九に規定する宅地等供給事業のうち同法第十条第五項第三号に掲げるもの又は独立行政法人中小企業基盤整備機構法(平成十四年法律第百四十七号)第十五条第一項第三号ロに規定する他の事業者との事業の共同化若しくは中小企業の集積の活性化に寄与する事業の用に供する土地の造成に関する事業で、都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合した計画に従つて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当するものとして都道府県知事が指定したものの用に供するために買い取られる場合
十四の二 総合特別区域法(平成二十三年法律第八十一号)第二条第二項第五号イ又は第三項第五号イに規定する共同して又は一の団地若しくは主として一の建物に集合して行う事業の用に供する土地の造成に関する事業で、都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合した計画に従つて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当するものとして市町村長又は特別区の区長が指定したものの用に供するために買い取られる場合
十五 地方公共団体の出資に係る法人その他の政令で定める法人(以下この号において「特定法人」という。)が行う産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)第二条第二項に規定する特定施設(同項第一号に規定する建設廃棄物処理施設を含むものを除く。)の整備の事業(当該事業が同法第四条第一項の規定による認定を受けた整備計画に基づいて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに限る。)の用に供するために、地方公共団体又は当該特定法人に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第三十三条の二第一項第一号に掲げる場合又は第一号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
十六 広域臨海環境整備センター法(昭和五十六年法律第七十六号)第二十条第三項の規定による認可を受けた同項の基本計画に基づいて行われる同法第二条第一項第四号に掲げる廃棄物の搬入施設の整備の事業の用に供するために、広域臨海環境整備センターに買い取られる場合
十七 生産緑地法(昭和四十九年法律第六十八号)第六条第一項に規定する生産緑地地区内にある土地が、同法第十一条第一項、第十二条第二項又は第十五条第二項の規定に基づき、地方公共団体、土地開発公社その他政令で定める法人に買い取られる場合
十八 国土利用計画法(昭和四十九年法律第九十二号)第十二条第一項の規定により規制区域として指定された区域内の土地等が同法第十九条第二項の規定により買い取られる場合
十九 国、地方公共団体その他政令で定める法人が作成した地域の開発、保全又は整備に関する事業に係る計画で、国土利用計画法第九条第三項に規定する土地利用の調整等に関する事項として同条第一項の土地利用基本計画に定められたもののうち政令で定めるものに基づき、当該事業の用に供するために土地等が国又は地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)に買い取られる場合
二十 都市再開発法第七条の六第三項、大都市地域住宅等供給促進法第八条第三項(大都市地域住宅等供給促進法第二十七条において準用する場合を含む。)若しくは地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律(以下この号において「地方拠点都市地域整備等促進法」という。)第二十二条第三項の規定により土地等が買い取られる場合又は土地等につき中心市街地の活性化に関する法律(以下この号において「中心市街地活性化法」という。)第十六条第一項に規定する土地区画整理事業、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下この号において「高齢者移動等円滑化法」という。)第三十九条第一項に規定する土地区画整理事業大都市地域住宅等供給促進法による特定土地区画整理事業若しくは地方拠点都市地域整備等促進法による拠点整備土地区画整理事業が施行された場合において、当該土地等に係る換地処分により当該土地等のうち中心市街地活性化法第十六条第一項、高齢者移動等円滑化法第三十九条第一項、大都市地域住宅等供給促進法第二十一条第一項若しくは地方拠点都市地域整備等促進法第二十八条第一項の保留地に対応する部分の譲渡(中心市街地活性化法第十六条第一項の保留地に対応する部分の譲渡にあつては当該保留地の上に設置される同項に規定する都市福利施設又は公営住宅等の設置をする者が政令で定める者である場合に、中心市街地活性化法第十六条第一項の保留地に対応する部分の譲渡にあつては当該保留地の上に設置される同項に規定する都市福利施設又は公営住宅等の設置をする者が政令で定める者である場合に、高齢者移動等円滑化法第三十九条第一項の保留地に対応する部分の譲渡にあつては当該保留地の上に設置される同項に規定する生活関連施設又は一般交通用施設の設置をする者が政令で定める者である場合に限るものとし、当該生活関連施設又は一般交通用施設の設置をする者がするものを除く。)があつたとき。
二十一 土地区画整理法による土地区画整理事業(同法第三条第一項の規定によるものを除く。)が施行された場合において、土地等の上に存する建物又は構築物(以下この号において「建物等」という。)が建築基準法第三条第二項に規定する建築物その他の政令で定める建物等に該当していることにより換地(当該土地の上に存する権利の目的となるべき土地を含む。以下この号において同じ。)を定めることが困難であることにつき財務省令で定めるところにより証明がされた当該土地等について土地区画整理法第九十条の規定により換地が定められなかつたことに伴い同法第九十四条の規定による清算金を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。
二十二 土地等につきマンションの建替えの円滑化等に関する法律第二条第一項第四号に規定するマンション建替事業が施行された場合において、当該土地等に係る同法の権利変換により同法第七十五条の規定による補償金(当該個人(同条第一号に掲げる者に限る。)がやむを得ない事情により同法第五十六条第一項の申出をしたと認められる場合として政令で定める場合における当該申出に基づき支払われるものに限る。)を取得するとき又は当該土地等が同法第十五条第一項若しくは第六十四条第一項若しくは第三項の請求(当該個人にやむを得ない事情があつたと認められる場合として政令で定める場合にされたものに限る。)により買い取られたとき。
二十三 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成四年法律第七十五号)第三十七条第一項の規定により管理地区として指定された区域内の土地が国若しくは地方公共団体に買い取られる場合又は鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(平成十四年法律第八十八号)第二十九条第一項の規定により環境大臣が特別保護地区として指定した区域内の土地のうち文化財保護法第百九条第一項の規定により天然記念物として指定された鳥獣(これに準ずる鳥を含む。)の生息地で国若しくは地方公共団体においてその保存をすべきものとして政令で定めるものが国若しくは地方公共団体に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号又は前条第二項第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
二十四 自然公園法第七十二条に規定する都道府県立自然公園の区域内のうち同法第七十三条第一項に規定する条例の定めるところにより特別地域として指定された地域で、当該地域内における行為につき同法第二十条第一項に規定する特別地域内における行為に関する同法第二章第四節の規定による規制と同等の規制が行われている地域として環境大臣が認定した地域内の土地又は自然環境保全法第四十五条第一項に規定する都道府県自然環境保全地域のうち同法第四十六条第一項に規定する条例の定めるところにより特別地区として指定された地区で、当該地区内における行為につき同法第二十五条第一項に規定する特別地区内における行為に関する同法第四章第二節の規定による規制と同等の規制が行われている地区として環境大臣が認定した地区内の土地が地方公共団体に買い取られる場合
二十五 農業経営基盤強化促進法第四条第一項第一号に規定する農用地で農業振興地域の整備に関する法律第八条第二項第一号に規定する農用地区域として定められている区域内にあるものが、農業経営基盤強化促進法第十三条の二第二項の協議に基づき、同項に規定する農地保有合理化法人又は農地利用集積円滑化団体(当該農地保有合理化法人又は農地利用集積円滑化団体が一般社団法人又は一般財団法人である場合には、政令で定めるものに限る。)に買い取られる場合
3 個人の有する土地等につき、一の事業で前項第一号から第三号まで、第六号から第十六号まで、第十九号又は第二十二号の買取りに係るものの用に供するために、これらの規定の買取りが二以上行われた場合において、これらの買取りが二以上の年にわたつて行われたときは、これらの買取りのうち、最初にこれらの規定の買取りが行われた年において行われたもの以外の買取りについては、第一項の規定は、適用しない。
4 前条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定を適用する場合について、同条第六項の規定は、第二項各号の買取りをする者について、それぞれ準用する。


(農地保有の合理化等のために農地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除)
第三十四条の三
個人の有する土地等が農地保有の合理化等のために譲渡した場合に該当することとなつた場合には、その者がその年中にその該当することとなつた土地等の全部又は一部につき第三十七条、第三十七条の四、第三十七条の七、第三十七条の九の二又は第三十七条の九の五の規定の適用を受ける場合を除き、これらの全部の土地等の譲渡に対する第三十一条又は第三十二条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 第三十一条第一項中「長期譲渡所得の金額(」とあるのは、「長期譲渡所得の金額から八百万円(長期譲渡所得の金額のうち第三十四条の三第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が八百万円に満たない場合には当該土地等の譲渡に係る部分の金額とし、同項第二号の規定により読み替えられた第三十二条第一項の規定の適用を受ける場合には八百万円から同項の規定により控除される金額を控除した金額と当該土地等の譲渡に係る部分の金額とのいずれか低い金額とする。)を控除した金額(」とする。
二 第三十二条第一項中「短期譲渡所得の金額(」とあるのは、「短期譲渡所得の金額から八百万円(短期譲渡所得の金額のうち第三十四条の三第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が八百万円に満たない場合には、当該土地等の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額(」とする。
2 前項に規定する農地保有の合理化等のために譲渡した場合とは、次に掲げる場合をいう。
一 農業振興地域の整備に関する法律第二十三条に規定する勧告に係る協議、調停又はあつせんにより譲渡した場合その他農地保有の合理化のために土地等を譲渡した場合として政令で定める場合(前条第二項第二十五号の規定の適用がある場合を除く。)
二 農業振興地域の整備に関する法律第八条第二項第一号に規定する農用地区域内にある土地等を農業経営基盤強化促進法第十九条の規定による公告があつた同条の農用地利用集積計画の定めるところにより譲渡した場合(前条第二項第二十五号の規定の適用がある場合を除く。)
三 特定農山村地域における農林業等の活性化のための基盤整備の促進に関する法律(平成五年法律第七十二号)第九条第一項の規定による公告があつた同項の所有権移転等促進計画の定めるところにより土地等(同法第二条第二項第一号から第三号までに掲げる土地及び当該土地の上に存する権利に限る。)の譲渡(農林業の体験のための施設その他の財務省令で定める施設の用に供するためのものを除く。)をした場合(前条第二項第一号又は第二十五号の規定の適用がある場合を除く。)
四 農村地域工業等導入促進法(昭和四十六年法律第百十二号)第五条第三項の規定により同条第一項又は第二項の実施計画において定められた工業等導入地区内の土地等(農業振興地域の整備に関する法律第三条に規定する農用地等及び当該農用地等の上に存する権利に限る。)を当該実施計画に係る農村地域工業等導入促進法第四条第二項第二号に規定する工場用地等の用に供するため譲渡した場合
五 土地等(土地改良法第二条第一項に規定する農用地及び当該農用地の上に存する権利に限る。)につき同条第二項第一号から第三号までに掲げる土地改良事業が施行された場合において、当該土地等に係る換地処分により同法第五十四条の二第四項(同法第八十九条の二第十項、第九十六条及び第九十六条の四第一項において準用する場合を含む。)に規定する清算金(当該土地等について、同法第八条第五項第二号に規定する施設の用若しくは同項第三号に規定する農用地以外の用途に供する土地又は同法第五十三条の三の二第一項第一号に規定する農用地に供することを予定する土地に充てるため同法第五十三条の二の二第一項(同法第八十九条の二第三項、第九十六条及び第九十六条の四第一項において準用する場合を含む。)の規定により、地積を特に減じて換地若しくは当該権利の目的となるべき土地若しくはその部分を定めたこと又は換地若しくは当該権利の目的となるべき土地若しくはその部分が定められなかつたことにより支払われるものに限る。)を取得するとき。
六 林業経営の規模の拡大、林地の集団化その他林地保有の合理化に資するため、森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)第九条第二項第七号又は第百一条第一項第九号の事業を行う森林組合又は森林組合連合会に委託して森林法第五条第一項の規定による地域森林計画の対象とされた山林に係る土地を譲渡した場合
七 林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法(昭和五十四年法律第五十一号)第十条の規定による都道府県知事のあつせんにより、同法第三条第一項の認定を受けた者に山林に係る土地の譲渡(林地保有及び森林施業の合理化に資するものとして政令で定めるものに限る。)をした場合 
八 土地等(農業振興地域の整備に関する法律第三条に規定する農用地等及び同法第八条第二項第三号に規定する農用地等とすることが適当な土地並びにこれらの土地の上に存する権利に限る。)につき同法第十三条の二第一項又は第二項の事業が施行された場合において、同法第十三条の三の規定による清算金を取得するとき。
九 土地等(集落地域整備法(昭和六十二年法律第六十三号)第二条第一項に規定する農用地及び当該農用地の上に存する権利に限る。)につき同法第十一条第一項の事業が施行された場合において、同法第十二条において準用する農業振興地域の整備に関する法律第十三条の三の規定による清算金を取得するとき。
3 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項の規定に該当する旨を証する書類として財務省令で定めるものの添付がある場合に限り、適用する。
4 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。


第六款 居住用財産の譲渡所得の特別控除

(居住用財産の譲渡所得の特別控除)
第三十五条
個人が、その居住の用に供している家屋で政令で定めるものの譲渡(当該個人の配偶者その他の当該個人と政令で定める特別の関係がある者に対してするもの及び所得税法第五十八条の規定又は第三十三条から第三十三条の四まで、第三十七条、第三十七条の四、第三十七条の七若しくは第三十七条の九の二から第三十七条の九の五までの規定の適用を受けるものを除く。以下この条において同じ。)若しくは当該家屋とともにするその敷地の用に供されている土地若しくは当該土地の上に存する権利の譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。以下この条において同じ。)をした場合又は災害により滅失した当該家屋の敷地の用に供されていた土地若しくは当該土地の上に存する権利の譲渡若しくは当該家屋で当該個人の居住の用に供されなくなつたものの譲渡若しくは当該家屋で当該個人の居住の用に供されなくなつたものとともにするその敷地の用に供されている土地若しくは当該土地の上に存する権利の譲渡を、これらの家屋が当該個人の居住の用に供されなくなつた日から同日以後三年を経過する日の属する年の十二月三十一日までの間にした場合には、当該個人がその年の前年又は前々年において既にこの項又は第三十六条の二、第三十六条の五、第四十一条の五若しくは第四十一条の五の二の規定の適用を受けている場合を除き、これらの全部の資産の譲渡に対する第三十一条又は第三十二条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 第三十一条第一項中「長期譲渡所得の金額(」とあるのは、「長期譲渡所得の金額から三千万円(長期譲渡所得の金額のうち第三十五条第一項の規定に該当する資産の譲渡に係る部分の金額が三千万円に満たない場合には当該資産の譲渡に係る部分の金額とし、同項第二号の規定により読み替えられた第三十二条第一項の規定の適用を受ける場合には三千万円から同項の規定により控除される金額を控除した金額と当該資産の譲渡に係る部分の金額とのいずれか低い金額とする。)を控除した金額(」とする。
二 第三十二条第一項中「短期譲渡所得の金額(」とあるのは、「短期譲渡所得の金額から三千万円(短期譲渡所得の金額のうち第三十五条第一項の規定に該当する資産の譲渡に係る部分の金額が三千万円に満たない場合には、当該資産の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額(」とする。
2 前項の規定は、その適用を受けようとする者の同項に規定する資産の譲渡をした日の属する年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨及び同項の規定に該当する事情の記載があり、かつ、当該譲渡による譲渡所得の金額の計算に関する明細書その他財務省令で定める書類の添附がある場合に限り、適用する。
3 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添附がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添附がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。


第六款の二 特定の土地等の長期譲渡所得の特別控除

第三十五条の二
個人が、平成二十一年一月一日から平成二十二年十二月三十一日までの間に取得(当該個人の配偶者その他の当該個人と政令で定める特別の関係がある者からの取得並びに相続、遺贈、贈与及び交換によるものその他政令で定めるものを除く。)をした国内にある土地又は土地の上に存する権利(以下この項及び次項において「土地等」という。)で、その年一月一日において第三十一条第二項に規定する所有期間が五年を超えるものの譲渡をした場合には、その者がその年中にその譲渡をした土地等の全部又は一部につき第三十三条から第三十三条の三まで、第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条、第三十七条の四、第三十七条の七又は第三十七条の九の二から第三十七条の九の四までの規定の適用を受ける場合を除き、これらの全部の土地等の譲渡に対する第三十一条の規定の適用については、同条第一項中「長期譲渡所得の金額(」とあるのは、「長期譲渡所得の金額から千万円(長期譲渡所得の金額のうち第三十五条の二第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が千万円に満たない場合には、当該土地等の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額(」とする。
2 前項の土地等の譲渡には、譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含むものとし、所得税法第五十八条の規定又は第三十三条の四若しくは第三十四条から前条までの規定の適用を受ける譲渡を含まないものとする。
3 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受ける旨の記載があり、かつ、同項の規定に該当する旨を証する書類として財務省令で定めるものの添付がある場合に限り、適用する。
4 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。


第七款 譲渡所得の特別控除額の特例

(譲渡所得の特別控除額の特例)
第三十六条
個人がその有する資産の譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。以下この条において同じ。)をした場合において、その年中の当該資産の譲渡につき、第三十三条の四第一項、第三十四条第一項、第三十四条の二第一項、第三十四条の三第一項、第三十五条第一項又は前条第一項の規定のうち二以上の規定の適用を受けることにより控除すべき金額の合計額が五千万円を超えることとなるときは、これらの規定により控除すべき金額は、通じて五千万円の範囲内において、政令で定めるところにより計算した金額とする。


第七款の二 居住用財産の買換えの場合等の長期譲渡所得の課税の特例

(特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例)
第三十六条の二
個人が、平成五年四月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間に、その有する家屋又は土地若しくは土地の上に存する権利で、その年一月一日において第三十一条第二項に規定する所有期間が十年を超えるもののうち次に掲げるもの(以下この条及び次条において「譲渡資産」という。)の譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含むものとし、当該譲渡資産の譲渡に係る対価の額が一億五千万円を超えるもの、当該個人の配偶者その他の当該個人と政令で定める特別の関係がある者に対してするもの、第三十三条から第三十三条の四まで、第三十七条、第三十七条の四、第三十七条の七又は第三十七条の九の二から第三十七条の九の五までの規定の適用を受けるもの及び贈与、交換又は出資によるものその他政令で定めるものを除く。以下この条及び次条において同じ。)をした場合において、平成五年四月一日(当該譲渡の日が平成七年一月一日以後であるときは、当該譲渡の日の属する年の前年一月一日)から当該譲渡の日の属する年の十二月三十一日までの間に、当該個人の居住の用に供する家屋又は当該家屋の敷地の用に供する土地若しくは当該土地の上に存する権利で、政令で定めるもののうち国内にあるもの(以下この条及び次条において「買換資産」という。)の取得(建設を含むものとし、贈与又は交換によるものその他政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)をし、かつ、当該取得の日から当該譲渡の日の属する年の翌年十二月三十一日までの間に当該個人の居住の用に供したとき、又は供する見込みであるときは、当該個人がその年又はその年の前年若しくは前々年において第三十一条の三第一項、第三十五条第一項、第四十一条の五又は第四十一条の五の二の規定の適用を受けている場合を除き、当該譲渡資産の譲渡による収入金額が当該買換資産の取得価額以下である場合にあつては当該譲渡資産の譲渡がなかつたものとし、当該収入金額が当該取得価額を超える場合にあつては当該譲渡資産のうちその超える金額に相当するものとして政令で定める部分の譲渡があつたものとして、第三十一条の規定を適用する。
一 当該個人がその居住の用に供している家屋(当該個人がその居住の用に供している期間として政令で定める期間が十年以上であるものに限る。)で政令で定めるもののうち国内にあるもの
二 前号に掲げる家屋で当該個人の居住の用に供されなくなつたもの(当該個人の居住の用に供されなくなつた日から同日以後三年を経過する日の属する年の十二月三十一日までの間に譲渡されるものに限る。)
三 前二号に掲げる家屋及び当該家屋の敷地の用に供されている土地又は当該土地の上に存する権利
四 当該個人の第一号に掲げる家屋が災害により滅失した場合において、当該個人が当該家屋を引き続き所有していたとしたならば、その年一月一日において第三十一条第三項に規定する所有期間が十年を超える当該家屋の敷地の用に供されていた土地又は当該土地の上に存する権利(当該災害があつた日から同日以後三年を経過する日の属する年の十二月三十一日までの間に譲渡されるものに限る。)
2 前項の規定は、平成五年四月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間に譲渡資産の譲渡をした個人が、当該譲渡をした日の属する年の翌年中に買換資産の取得をする見込みであり、かつ、当該取得の日の属する年の翌年十二月三十一日までに当該取得をした買換資産を当該個人の居住の用に供する見込みであるときについて準用する。この場合において、同項中「譲渡の日の属する年の十二月三十一日」とあるのは「譲渡の日の属する年の翌年十二月三十一日」と、「翌年十二月三十一日」とあるのは「翌々年十二月三十一日」と、「取得価額以下」とあるのは「取得価額とその取得価額の見積額との合計額以下」と、「当該取得価額」とあるのは「当該合計額」と読み替えるものとする。
3 第一項(前項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定は、譲渡資産の譲渡をした個人が、当該譲渡をした日の属する年又はその年の前年若しくは前々年に、当該譲渡資産と一体として当該個人の居住の用に供されていた家屋又は土地若しくは土地の上に存する権利の譲渡(第三十三条の四第一項に規定する収用交換等による譲渡その他の政令で定める譲渡(次項において「収用交換等による譲渡」という。)を除く。以下この項及び次項において「前三年以内の譲渡」という。)をしている場合において、当該前三年以内の譲渡に係る対価の額と当該譲渡資産の譲渡に係る対価の額との合計額が一億五千万円を超えることとなるときは、適用しない。
4 第一項の規定は、譲渡資産の譲渡をした個人が、当該譲渡をした日の属する年の翌年又は翌々年に、当該譲渡資産と一体として当該個人の居住の用に供されていた家屋又は土地若しくは土地の上に存する権利の譲渡(収用交換等による譲渡を除く。)をした場合において、当該家屋又は土地若しくは土地の上に存する権利の譲渡に係る対価の額と当該譲渡資産の譲渡に係る対価の額(前三年以内の譲渡がある場合には、前項の合計額)との合計額が一億五千万円を超えることとなつたときは、適用しない。
5 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする者の譲渡資産の譲渡をした日の属する年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、当該譲渡資産の譲渡価額、買換資産の取得価額又はその見積額に関する明細書その他財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
6 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
7 第三十三条第六項の規定は、第五項に規定する確定申告書を提出する者について準用する。この場合において、同条第六項中「代替資産」とあるのは、「買換資産」と読み替えるものとする。
8 前三項に定めるもののほか、譲渡資産及び買換資産の範囲その他第一項、第三項及び第四項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(特定の居住用財産の買換えの場合の更正の請求、修正申告等)
第三十六条の三
前条第一項の規定の適用を受けた者は、譲渡資産の譲渡をした日の属する年の翌年十二月三十一日までに、買換資産を当該個人の居住の用に供しない場合又は供しなくなつた場合には、同日から四月を経過する日までに当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。
2 前条第二項において準用する同条第一項の規定の適用を受けた者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、第一号に該当する場合で過大となつたときにあつては当該買換資産の同条第二項に規定する取得をした日(当該取得をした日が二以上ある場合には、そのいずれか遅い日。以下この項において同じ。)から四月を経過する日までに同条第二項に規定する譲渡の日の属する年分の所得税についての更正の請求をすることができるものとし、同号に該当する場合で不足額を生ずることとなつたとき、又は第二号に該当するときにあつては当該買換資産の取得をした日又は同号に該当することとなつた日から四月を経過する日までに当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならないものとする。
一 買換資産の取得をした場合において、その取得価額が前条第二項の規定により読み替えられた同条第一項に規定する取得価額の見積額に対して過不足額があるとき。
二 前条第二項に規定する譲渡の日の属する年の翌年十二月三十一日までに買換資産の取得をしていないとき、又は買換資産の取得をした場合において当該取得の日の属する年の翌年十二月三十一日までに買換資産を当該個人の居住の用に供しないとき、若しくは供しなくなつたとき。
3 譲渡資産の譲渡につき前条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定の適用を受けている者は、同条第四項の規定に該当することとなつた場合には、その該当することとなつた譲渡をした日から四月を経過する日までに当該譲渡資産の譲渡をした日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。
4 第一項、第二項第二号若しくは前項の規定に該当する場合又は第二項第一号に規定する不足額を生ずることとなつた場合において、修正申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、当該申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額その他の事項につき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正を行う。
5 第三十三条の五第三項の規定は、第一項から第三項までの規定による修正申告書及び前項の更正について準用する。この場合において、同条第三項第一号及び第二号中「第一項に規定する提出期限」とあるのは「第三十六条の三第一項から第三項までに規定する提出期限」と、同号中「第三十三条の五第一項」とあるのは「第三十六条の三第一項から第三項まで」と読み替えるものとする。


(買換えに係る居住用財産の譲渡の場合の取得価額の計算等)
第三十六条の四
第三十六条の二第一項(同条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用を受けた者(前条第一項から第三項までの規定による修正申告書を提出し、又は同条第四項の規定による更正を受け、かつ、第三十六条の二第一項の規定による特例を認められないこととなつた者を除く。)の同条第一項に規定する買換資産について、当該買換資産の取得の日以後その譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、相続、遺贈又は贈与があつた場合において、譲渡所得の金額を計算するときは、政令で定めるところにより、当該買換資産の取得価額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める金額(同項に規定する譲渡資産の譲渡に要した費用があるときは、政令で定めるところにより計算した当該費用の金額を加算した金額)とする。
一 第三十六条の二第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額を超える場合 当該譲渡をした譲渡資産の取得価額等のうちその超える額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額
二 第三十六条の二第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額に等しい場合 当該譲渡をした譲渡資産の取得価額等に相当する金額
三 第三十六条の二第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額に満たない場合 当該譲渡をした譲渡資産の取得価額等にその満たない額を加算した金額に相当する金額


(特定の居住用財産を交換した場合の長期譲渡所得の課税の特例)
第三十六条の五
個人が、平成五年四月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間に、その有する家屋若しくは土地若しくは土地の上に存する権利で第三十六条の二第一項に規定する譲渡資産に該当するもの(以下この条において「交換譲渡資産」という。)と当該個人の居住の用に供する家屋若しくは当該家屋の敷地の用に供する土地若しくは当該土地の上に存する権利で同項に規定する買換資産に該当するもの(以下この条において「交換取得資産」という。)との交換(第三十三条の二第一項第二号に規定する交換その他政令で定める交換を除く。以下この条において同じ。)をした場合(当該交換に伴い交換差金(交換により取得した資産の価額と交換により譲渡した資産の価額との差額を補うための金銭をいう。以下この条において同じ。)を取得し、又は支払つた場合を含む。)又は交換譲渡資産と交換取得資産以外の資産との交換をし、かつ、交換差金を取得した場合(以下この条において「他資産との交換の場合」という。)における前三条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該交換譲渡資産(他資産との交換の場合にあつては、交換差金に対応するものとして政令で定める部分に限る。以下この号において同じ。)は、当該個人が、その交換の日において、同日における当該交換譲渡資産の価額に相当する金額をもつて第三十六条の二第一項の譲渡をしたものとみなす。
二 当該交換取得資産は、当該個人が、その交換の日において、同日における当該交換取得資産の価額に相当する金額をもつて第三十六条の二第一項の取得をしたものとみなす。


第八款 特定の事業用資産の買換えの場合等の譲渡所得の課税の特例

(特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例)
第三十七条
個人が、昭和四十五年一月一日から平成二十六年十二月三十一日までの間に、その有する資産(所得税法第二条第一項第十六号に規定する棚卸資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものを除く。以下この条、第三十七条の四及び第三十七条の五において同じ。)で次の表の各号の上欄に掲げるもののうち事業(事業に準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下第三十七条の五まで及び第三十七条の九の五において同じ。)の用に供しているものの譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含むものとし、第三十三条から第三十三条の三までの規定に該当するもの及び贈与、交換又は出資によるものその他政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)をした場合において、当該譲渡の日の属する年の十二月三十一日までに、当該各号の下欄に掲げる資産の取得(建設及び製作を含むものとし、贈与又は交換によるもの、所有権移転外リース取引によるものその他政令で定めるものを除く。同表の第一号及び第九号の上欄を除き、以下第三十七条の三までにおいて同じ。)をし、かつ、当該取得の日から一年以内に、当該取得をした資産(以下第三十七条の三までにおいて「買換資産」という。)を当該各号の下欄に規定する地域内にある当該個人の事業の用(同表の第十号の下欄に掲げる船舶については、その個人の事業の用。以下この条及び次条において同じ。)に供したとき(当該期間内に当該事業の用に供しなくなつたときを除く。)、又は供する見込みであるときは、当該譲渡による収入金額が当該買換資産の取得価額以下である場合にあつては当該譲渡に係る資産のうち当該収入金額の百分の八十に相当する金額を超える金額に相当するものとして政令で定める部分の譲渡があつたものとし、当該収入金額が当該取得価額を超える場合にあつては当該譲渡に係る資産のうち当該取得価額の百分の八十に相当する金額を超える金額に相当するものとして政令で定める部分の譲渡があつたものとして、第三十一条若しくは第三十二条又は所得税法第三十三条の規定を適用する。
譲渡資産 買換資産
一 次に掲げる区域(政令で定める区域を除く。以下この表において「既成市街地等」という。)内にある事務所若しくは事業所で政令で定めるものとして使用されている建物(その附属設備を含む。以下この表において同じ。)又はその敷地の用に供されている土地等(土地又は土地の上に存する権利をいう。以下この条において同じ。)で、当該個人により取得がされたこれらの資産のうちその譲渡の日の属する年の一月一日において所有期間(第三十一条第二項に規定する所有期間をいう。第九号及び第五項において同じ。)が十年を超えるもの(次号の上欄に掲げる資産にも該当するものを除く。)
イ 首都圏整備法第二条第三項に規定する既成市街地
ロ 近畿圏整備法第二条第三項に規定する既成都市区域
ハ イ又はロに掲げる区域に類するものとして政令で定める区域 既成市街地等以外の地域内(国内に限る。以下この表において同じ。)にある次に掲げる資産
イ 土地等(農業及び林業以外の事業の用に供されるものにあつては都市計画法第七条第一項の市街化区域と定められた区域(以下第三号までにおいて「市街化区域」という。)のうち同項ただし書の規定により区域区分(同項に規定する区域区分をいう。)を定めるものとされている区域(以下この号において「特定区域」という。)内にあるものに限るものとし、農業又は林業の用に供されるものにあつては市街化区域以外の地域内にあるものに限る。)
ロ 建物、構築物又は機械及び装置(農業及び林業以外の事業の用に供されるものにあつては特定区域内にあるものに限るものとし、農業又は林業の用に供されるものにあつては市街化区域以外の地域内にあるものに限る。)
二 市街化区域又は既成市街地等内にある農業の用に供される土地等、建物又は構築物 市街化区域及び既成市街地等以外の地域内にある特定資産(土地等、建物、構築物又は機械及び装置をいう。次号から第六号までにおいて同じ。)で、当該個人の上欄に規定する事業の用に供されるもの
三 次に掲げる区域(以下この号において「航空機騒音障害区域」という。)内にある土地等、建物又は構築物
イ 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第四条第一項に規定する航空機騒音障害防止特別地区
ロ 公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律第九条第一項に規定する第二種区域
ハ 防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第五条第一項に規定する第二種区域 航空機騒音障害区域以外の地域内にある特定資産(農業又は林業の用に供されるものにあつては、市街化区域以外の地域内にあるものに限る。)
四 次に掲げる区域(以下この号及び次号において「誘致区域」という。)以外の地域内にある土地等、建物又は構築物
イ 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第二条第五項に規定する工業団地造成事業により造成された敷地の区域
ロ イに掲げる区域に類するものとして政令で定める区域 誘致区域内にある特定資産(農業及び林業以外の事業の用に供されるものに限る。)
五 次に掲げる区域(以下この号において「都市開発区域等」という。)及び誘致区域以外の地域内にある土地等、建物又は構築物(既成市街地等内にあるものにあつては、事務所若しくは事業所で政令で定めるものとして使用されている建物又はその敷地の用に供されている土地等に限る。)
イ 首都圏整備法第二条第五項、近畿圏整備法第二条第五項又は中部圏開発整備法第二条第四項に規定する都市開発区域(政令で定める区域を除く。)
ロ イに掲げる区域に類するものとして政令で定める区域 都市開発区域等内にある特定資産(上欄のイに掲げる区域内にあるものにあつては、農業及び林業以外の事業の用に供されるものに限る。)
六 既成市街地等及びこれに類する区域として政令で定める区域内にある土地等、建物又は構築物 上欄に規定する区域内にある特定資産で、土地の計画的かつ効率的な利用に資するものとして政令で定める施策の実施に伴い、当該施策に従つて取得をされるもの
七 次に掲げる区域(以下この号において「農用地区域等」という。)内にある土地等又は当該土地等の譲渡に伴い譲渡をされる果樹で当該土地等に生立するもの
イ 農業振興地域の整備に関する法律第八条第一項の農業振興地域整備計画において同条第二項第一号の農用地区域として定められている区域
ロ 沖縄県の区域のうち農業振興地域の整備に関する法律第四条第一項の農業振興地域整備基本方針において農業振興地域として指定することを相当とする地域として定められている地域(イに規定する農業振興地域整備計画が定められたものを除く。)内にある同法第三条の農用地等の区域 農業振興地域の整備に関する法律第二十三条に規定する勧告に係る協議、調停若しくはあつせん若しくは当該あつせんに準ずる農業委員会のあつせんにより取得をする農用地区域等内にある土地等、当該土地等の当該取得若しくは第三十三条の二第一項第二号に規定する交換による取得に伴い農業委員会のあつせんにより取得をされる果樹で当該土地等に生立するもの、第三十四条の三第二項第二号に規定する農用地利用集積計画の定めるところにより取得をする農用地区域等内にある土地等又は土地改良法第八十七条の二第一項の規定により国が行う同項第一号の事業により造成された埋立地若しくは干拓地の区域内にある土地等
八 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第三条第一項第一号に規定する防災再開発促進地区(以下この号において「防災再開発促進地区」という。)内にある土地等、建物又は構築物で、当該土地等又は当該建物若しくは構築物の敷地の用に供されている土地等の上に耐火建築物又は準耐火建築物(それぞれ建築基準法第二条第九号の二に規定する耐火建築物又は同条第九号の三に規定する準耐火建築物をいう。)で政令で定めるものを建築するために譲渡をされるもの 当該防災再開発促進地区内にある土地等、建物又は構築物で、密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による防災街区整備事業に関する都市計画の実施に伴い、当該防災街区整備事業に関する都市計画に従つて取得をされるもの
九 国内にある土地等、建物又は構築物で、当該個人により取得がされたこれらの資産のうちその譲渡の日の属する年の一月一日において所有期間が十年を超えるもの 国内にある土地等(事務所、事業所その他の政令で定める施設(以下この号において「特定施設」という。)の敷地の用に供されるもの(当該特定施設に係る事業の遂行上必要な駐車場の用に供されるものを含む。)又は駐車場の用に供されるもの(建物又は構築物の敷地の用に供されていないことについて政令で定めるやむを得ない事情があるものに限る。)で、その面積が三百平方メートル以上のものに限る。)、建物、構築物又は機械及び装置
十 船舶(船舶法第一条に規定する日本船舶に限る。以下この号において同じ。) 船舶(政令で定めるものに限る。)


2 前項の規定を適用する場合において、その年中の買換資産のうちに土地等があり、かつ、当該土地等をそれぞれ同項の表の各号の下欄ごとに区分をし、当該区分ごとに計算した当該土地等に係る面積が、当該年中において譲渡をした当該各号の上欄に掲げる土地等に係る面積を基礎として政令で定めるところにより計算した面積を超えるときは、同項の規定にかかわらず、当該買換資産である土地等のうちその超える部分の面積に対応するものは、同項の買換資産に該当しないものとする。
3 前二項の規定は、昭和四十五年一月一日から平成二十六年十二月三十一日までの間に第一項の表の各号の上欄に掲げる資産で事業の用に供しているものの譲渡をした個人が、当該譲渡をした日の属する年の前年中(工場等の建設に要する期間が通常一年を超えることその他の政令で定めるやむを得ない事情がある場合には、政令で定める期間内)に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をし、かつ、当該取得の日から一年以内に、当該取得をした資産(政令で定めるところにより納税地の所轄税務署長にこの項の規定の適用を受ける旨の届出をしたものに限る。)を当該各号の下欄に規定する地域内にある当該個人の事業の用に供した場合(当該取得の日から一年以内に当該事業の用に供しなくなつた場合を除く。)について準用する。この場合において、第一項中「供する見込みであるときは」とあるのは、「供する見込みであるときは、政令で定めるところにより」と読み替えるものとする。
4 第一項及び第二項の規定は、昭和四十五年一月一日から平成二十六年十二月三十一日までの間に第一項の表の各号の上欄に掲げる資産で事業の用に供しているものの譲渡をした個人が、当該譲渡をした日の属する年の翌年中(前項に規定する政令で定めるやむを得ない事情があるため、当該翌年中に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をすることが困難である場合において、政令で定めるところにより税務署長の承認を受けたときは、当該資産の取得をすることができるものとして、当該翌年の十二月三十一日後二年以内において当該税務署長が認定した日までの期間内。次条第二項第二号において同じ。)に当該各号の下欄に掲げる資産の取得をする見込みであり、かつ、当該取得の日から一年以内に当該取得をした資産を当該各号の下欄に規定する地域内にある当該個人の事業の用に供する見込みであるときについて準用する。この場合において、第一項中「取得価額」とあるのは、「取得価額の見積額」と読み替えるものとする。
5 第一項(前二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定は、その年一月一日において所有期間が五年以下である土地等(その年中に取得をした土地等で政令で定めるものを含む。)の譲渡(第二十八条の四第三項各号に掲げる土地等の譲渡に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものを除く。)については、適用しない。
6 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする者の同項の譲渡をした日の属する年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、当該譲渡をした資産の譲渡価額、買換資産の取得価額又はその見積額に関する明細書その他財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
7 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
8 第三十三条第六項の規定は、第六項に規定する確定申告書を提出する者について準用する。この場合において、同条第六項中「代替資産」とあるのは、「買換資産」と読み替えるものとする。
9 第二項及び前三項に定めるもののほか、第一項の譲渡をした資産が同項の表の二以上の号の上欄に掲げる資産に該当する場合における同項の規定により譲渡がなかつたものとされる部分の金額の計算その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
10 第五項の規定は、個人が平成十年一月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間にした土地等の譲渡については、適用しない。


(特定の事業用資産の買換えの場合の更正の請求、修正申告等)
第三十七条の二
前条第一項の規定の適用を受けた者は、買換資産の取得をした日から一年以内に、当該買換資産を同項の表の各号の下欄に規定する地域内にある当該個人の事業の用に供しない場合又は供しなくなつた場合には、これらの事情に該当することとなつた日から四月以内に同項に規定する譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。
2 前条第四項において準用する同条第一項の規定の適用を受けた者は、次の各号の一に該当する場合には、第一号に該当する場合で過大となつたときにあつては、当該買換資産の取得をした日から四月以内に同条第四項に規定する譲渡の日の属する年分の所得税についての更正の請求をすることができるものとし、同号に該当する場合で不足額を生ずることとなつたとき、又は第二号に該当するときにあつては、当該買換資産の取得をした日又は同号に該当する事情が生じた日から四月以内に同項に規定する譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならないものとする。
一 買換資産の取得をした場合において、その取得価額が前条第四項の規定により読み替えられた同条第一項に規定する取得価額の見積額に対して過不足額があるとき又はその買換資産の地域が同条第四項の地域と異なることとなつたことにより同条第一項に規定する譲渡があつたものとされる部分の金額に過不足額があるとき。
二 前条第四項に規定する譲渡の日の属する年の翌年中に買換資産の取得をせず、又は同項に規定する取得の日から一年以内に、買換資産を同項に規定する事業の用に供せず、若しくは供しなくなつた場合
3 第一項若しくは前項第二号の規定に該当する場合又は同項第一号に規定する不足額を生ずることとなつた場合において、修正申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、当該申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額その他の事項につき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正を行なう。
4 第三十三条の五第三項の規定は、第一項又は第二項の規定による修正申告書及び前項の更正について準用する。この場合において、同条第三項第一号及び第二号中「第一項に規定する提出期限」とあるのは「第三十七条の二第一項又は第二項に規定する提出期限」と、同号中「第三十三条の五第一項」とあるのは「第三十七条の二第一項又は第二項」と読み替えるものとする。


(買換えに係る特定の事業用資産の譲渡の場合の取得価額の計算等)
第三十七条の三
第三十七条第一項(同条第三項及び第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用を受けた者(前条第一項若しくは第二項の規定による修正申告書を提出し、又は同条第三項の規定による更正を受けたため、第三十七条第一項の規定による特例を認められないこととなつた者を除く。)の買換資産に係る所得税法第四十九条第一項の規定による償却費の額を計算するとき、又は当該買換資産の取得の日以後その譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、相続、遺贈若しくは贈与があつた場合において、譲渡所得の金額を計算するときは、政令で定めるところにより、当該買換資産の取得価額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる金額(第三十七条第一項の譲渡に要した費用があるときは、政令で定めるところにより計算した当該費用の金額を加算した金額)とする。
一 第三十七条第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額を超える場合 当該譲渡をした資産の取得価額等のうちその超える額及び当該買換資産の取得価額の百分の二十に相当する金額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額と当該百分の二十に相当する金額との合計額
二 第三十七条第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額に等しい場合 当該譲渡をした資産の取得価額等のうち当該収入金額の百分の二十に相当する金額に対応する部分以外の部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額と当該百分の二十に相当する金額との合計額に相当する金額
三 第三十七条第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額に満たない場合 当該譲渡をした資産の取得価額等のうち当該収入金額の百分の二十に相当する金額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額と当該百分の二十に相当する金額との合計額にその満たない額を加算した金額に相当する金額
2 個人が第三十七条第一項の規定の適用を受けた場合には、買換資産については、第十九条各号に掲げる規定(第十三条及び第十三条の二の規定を除く。)は、適用しない。


(特定の事業用資産を交換した場合の譲渡所得の課税の特例)
第三十七条の四
個人が、昭和四十五年一月一日から平成二十六年十二月三十一日までの間に、その有する資産で第三十七条第一項の表の各号の上欄に掲げるもののうち事業の用に供しているもの(以下この条において「交換譲渡資産」という。)と当該各号の下欄に掲げる資産(以下この条において「交換取得資産」という。)との交換(第三十三条の二第一項第二号に規定する交換その他政令で定める交換を除く。以下この条において同じ。)をした場合(当該交換に伴い交換差金(交換により取得した資産の価額と交換により譲渡した資産の価額との差額を補うための金銭をいう。以下この条、次条、第三十七条の七及び第三十七条の九から第三十七条の九の四までにおいて同じ。)を取得し、又は支払つた場合を含む。)又は交換譲渡資産と交換取得資産以外の資産との交換をし、かつ、交換差金を取得した場合(以下この条において「他資産との交換の場合」という。)における前三条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該交換譲渡資産(他資産との交換の場合にあつては、交換差金に対応するものとして政令で定める部分に限る。)は、当該個人が、その交換の日において、同日における当該資産の価額に相当する金額をもつて第三十七条第一項の譲渡をしたものとみなす。
二 当該交換取得資産は、当該個人が、その交換の日において、同日における当該資産の価額に相当する金額をもつて第三十七条第一項の取得をしたものとみなす。


(既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例)
第三十七条の五
個人が、その有する資産で次の表の各号の上欄に掲げるもの(第一号の上欄に掲げる資産にあつては、当該個人の事業の用に供しているものを除く。以下この項及び第四項において「譲渡資産」という。)の譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含むものとし、第三十三条から第三十三条の四まで、第三十四条から第三十五条の二まで、第三十六条の二若しくは第三十七条の規定の適用を受けるもの又は贈与、交換若しくは出資によるものを除く。以下この条において同じ。)をした場合において、当該譲渡の日の属する年の十二月三十一日までに、当該各号の下欄に掲げる資産の取得(建設を含むものとし、贈与、交換又は所有権移転外リース取引によるものを除く。以下この条において同じ。)をし、かつ、当該取得の日から一年以内に、当該取得をした資産(以下この項及び第四項において「買換資産」という。)を、第一号の買換資産にあつては当該個人の居住の用(当該個人の親族の居住の用を含む。以下この項において同じ。)に供したとき(当該期間内に居住の用に供しなくなつたときを除く。)若しくは第二号の買換資産にあつては当該個人の事業の用若しくは居住の用に供したとき(当該期間内にこれらの用に供しなくなつたときを除く。)又はこれらの用に供する見込みであるときは、当該譲渡による収入金額が当該買換資産の取得価額以下である場合にあつては当該譲渡資産の譲渡がなかつたものとし、当該収入金額が当該取得価額を超える場合にあつては当該譲渡資産のうちその超える金額に相当するものとして政令で定める部分の譲渡があつたものとして、第三十一条又は第三十二条の規定を適用する。
譲渡資産 買換資産
一 次に掲げる区域又は地区内にある土地若しくは土地の上に存する権利(以下この条において「土地等」という。)、建物(その附属設備を含む。以下この条において同じ。)又は構築物で、当該土地等又は当該建物若しくは構築物の敷地の用に供されている土地等の上に地上階数四以上の中高層の耐火建築物(以下この条において「中高層耐火建築物」という。)の建築をする政令で定める事業(以下この項において「特定民間再開発事業」という。)の用に供するために譲渡をされるもの(当該特定民間再開発事業の施行される土地の区域内にあるものに限る。)
イ 第三十七条第一項の表の第一号の上欄に規定する既成市街地等
ロ 都市計画法第四条第一項に規定する都市計画に都市再開発法第二条の三第一項第二号に掲げる地区として定められた地区その他これに類する地区として政令で定める地区(イに掲げる区域内にある地区を除く。) 当該特定民間再開発事業の施行により当該土地等の上に建築された中高層耐火建築物若しくは当該特定民間再開発事業の施行される地区(都市計画法第四条第一項に規定する都市計画に都市再開発法第二条の三第一項第二号に掲げる地区として定められた地区その他これに類する地区として政令で定める地区に限る。)内で行われる他の特定民間再開発事業その他の政令で定める事業の施行により当該地区内に建築された政令で定める中高層の耐火建築物(これらの建築物の敷地の用に供されている土地等を含む。)又はこれらの建築物に係る構築物
二 次に掲げる区域内にある土地等、建物又は構築物で、当該土地等又は当該建物若しくは構築物の敷地の用に供されている土地等の上に地上階数三以上の中高層の耐火共同住宅(主として住宅の用に供される建築物で政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)の建築をする事業の用に供するために譲渡をされるもの(当該事業の施行される土地の区域内にあるものに限るものとし、前号に掲げる資産に該当するものを除く。)
イ 前号のイに規定する既成市街地等
ロ 首都圏整備法第二条第四項に規定する近郊整備地帯、近畿圏整備法第二条第四項に規定する近郊整備区域又は中部圏開発整備法第二条第三項に規定する都市整備区域(第三十七条第一項の表の第一号の上欄のハに掲げる区域を除く。)のうち、イに掲げる既成市街地等に準ずる区域として政令で定める区域
ハ 中心市街地の活性化に関する法律第十二条第一項に規定する認定基本計画に基づいて行われる同法第七条第六項に規定する中心市街地共同住宅供給事業(同条第四項に規定する都市福利施設の整備を行う事業と一体的に行われるものに限る。)の区域 当該事業の施行により当該土地等の上に建築された耐火共同住宅(当該耐火共同住宅の敷地の用に供されている土地等を含む。)又は当該耐火共同住宅に係る構築物


2 第三十七条第四項及び第六項から第八項まで、第三十七条の二並びに第三十七条の三第二項の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げるこれらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第三十七条第四項 第一項及び第二項の規定は、昭和四十五年一月一日から平成二十六年十二月三十一日までの間に第一項の表の各号の上欄に掲げる資産で事業の用に供しているもの 第三十七条の五第一項の規定は、同項に規定する譲渡資産
前項に規定する政令で 政令で
当該翌年中に当該各号の下欄に掲げる資産 当該翌年中に同項に規定する買換資産(以下第三十七条の三までにおいて「買換資産」という。)
当該資産 当該買換資産
同じ。)に当該各号の下欄に掲げる資産 同じ。)に当該買換資産
資産を当該各号の下欄に規定する地域内にある当該個人の事業の用 買換資産を当該個人の第三十七条の五第一項に規定する事業の用又は居住の用
第一項中 同項中
第三十七条第六項 第一項の規定は、同項 第三十七条の五第一項(同条第二項において準用する第三十七条第四項の規定を含む。以下この条において同じ。)の規定は、第三十七条の五第一項
第三十七条第七項 第一項 第三十七条の五第一項
第三十七条第八項 、第六項 、第三十七条の五第二項において準用する第三十七条第六項
同条第六項 第三十三条第六項
第三十七条の二第一項 前条第一項 第三十七条の五第一項
同項の表の各号の下欄に規定する地域内にある当該個人の事業の用 当該個人の同項に規定する事業の用又は居住の用
第三十七条の二第二項 前条第四項において準用する同条第一項 第三十七条の五第二項において準用する第三十七条第四項の規定により第三十七条の五第一項
に同条第四項 に同条第二項において準用する第三十七条第四項
前条第四項の規定 第三十七条の五第二項において準用する第三十七条第四項の規定
前条第四項に規定する 第三十七条の五第二項において準用する第三十七条第四項に規定する
事業の用 事業の用又は居住の用
第三十七条の二第四項 第三十七条の二第一項 第三十七条の五第二項において準用する第三十七条の二第一項
第三十七条の三第三項 第三十七条第一項 第三十七条の五第一項


3 第一項(前項において準用する第三十七条第四項の規定を含む。)の規定の適用を受けた者(前項において準用する第三十七条の二第一項若しくは第二項の規定による修正申告書を提出し、又は前項において準用する同条第三項の規定による更正を受けたため、第一項の規定による特例を認められないこととなつた者を除く。)の買換資産に係る所得税法第四十九条第一項の規定による償却費の額を計算するとき、又は当該買換資産の取得の日以後その譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、相続、遺贈若しくは贈与があつた場合において、譲渡所得の金額を計算するときは、政令で定めるところにより、当該買換資産の取得価額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる金額(第一項の譲渡に要した費用があるときは、政令で定めるところにより計算した当該費用の金額を加算した金額)とする。
一 第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額を超える場合 当該譲渡をした資産の取得価額等のうちその超える額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額
二 第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額に等しい場合 当該譲渡をした資産の取得価額等に相当する金額
三 第一項の譲渡による収入金額が買換資産の取得価額に満たない場合 当該譲渡をした資産の取得価額等にその満たない額を加算した金額に相当する金額
4 個人が、その有する資産で譲渡資産に該当するもの(以下この項において「交換譲渡資産」という。)と買換資産に該当する資産(以下この項において「交換取得資産」という。)との交換(政令で定める交換を除く。以下この項において同じ。)をした場合(交換差金を取得し、又は支払つた場合を含む。)又は交換譲渡資産と交換取得資産以外の資産との交換をし、かつ、交換差金を取得した場合(以下この項において「他資産との交換の場合」という。)における第一項及び前項並びに第二項の規定により読み替えて準用する第三十七条第四項及び第六項から第八項まで、第三十七条の二並びに第三十七条の三第二項の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該交換譲渡資産(他資産との交換の場合にあつては、交換差金に対応するものとして政令で定める部分に限る。)は、当該個人が、その交換の日において、同日における当該資産の価額に相当する金額をもつて第一項の譲渡をしたものとみなす。
二 当該交換取得資産は、当該個人が、その交換の日において、同日における当該資産の価額に相当する金額をもつて第一項の取得をしたものとみなす。
5 個人が、その有する資産で第一項の表の第一号の上欄に掲げるものの譲渡をした場合において、当該個人が同号の下欄に掲げる資産のうち同号の中高層耐火建築物又は当該中高層耐火建築物に係る構築物の取得をすることが困難である特別な事情があるものとして政令で定める場合に該当するときは、当該譲渡をした資産が、その年一月一日において第三十一条第二項に規定する所有期間が十年以下のもので第三十一条の三第二項に規定する居住用財産に該当するものである場合には、当該譲渡による譲渡所得は、同条第一項に規定する譲渡所得に該当するものとみなして、同条の規定を適用する。
6 前項の個人が同項の規定により第三十一条の三の規定の適用を受ける場合の確定申告書の記載事項その他同条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(特定の交換分合により土地等を取得した場合の課税の特例)
第三十七条の六
個人の有する土地又は土地の上に存する権利(所得税法第二条第一項第十六号に規定する棚卸資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものに該当するものを除く。以下この条、次条、第三十七条の九及び第三十七条の九の二において「土地等」という。)が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に規定する交換分合により譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。以下この条において同じ。)をした土地等(当該各号に規定する土地等とともに当該各号に規定する清算金の取得をした場合には、当該譲渡をした土地等のうち当該清算金の額に対応する部分以外のものとして政令で定める部分)の譲渡がなかつたものとして、第三十一条又は第三十二条の規定を適用する。
一 農業振興地域の整備に関する法律第十三条の二第二項の規定による交換分合により土地等の譲渡(第三十四条から第三十四条の三まで、第三十五条の二、第三十七条又は第三十七条の四の規定の適用を受けるものを除く。)をし、かつ、当該交換分合により土地等の取得をした場合(当該土地等とともに同法第十三条の五において準用する土地改良法第百二条第四項の規定による清算金の取得をした場合を含む。)
二 集落地域整備法第十一条第一項の規定による交換分合により土地等の譲渡(第三十四条から第三十四条の三まで、第三十五条の二、第三十七条又は第三十七条の四の規定の適用を受けるものを除く。)をし、かつ、当該交換分合により土地等の取得をした場合(当該土地等とともに同法第十二条において準用する土地改良法第百二条第四項の規定による清算金の取得をした場合を含む。)
三 農住組合法(昭和五十五年法律第八十六号)第七条第二項第三号の規定による交換分合(政令で定める区域内において同法第二章第三節に定めるところにより行われたものに限る。)により土地等(農住組合の組合員である個人その他政令で定める者の有する土地等に限る。)の譲渡(第三十三条、第三十三条の四、第三十四条から第三十五条の二まで、第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条、第三十七条の四又は前条の規定の適用を受けるものを除く。)をし、かつ、当該交換分合により土地等の取得をした場合(当該土地等とともに同法第十一条において準用する土地改良法第百二条第四項の規定による清算金の取得をした場合を含む。)
2 前項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項各号に規定する交換分合に係る交換分合計画の写しとして財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
3 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
4 第一項の規定の適用を受けた個人が同項各号に規定する交換分合により取得した土地等(以下次項までにおいて「交換取得資産」という。)につきその取得した日以後譲渡、相続、遺贈又は贈与があつた場合において、当該交換取得資産に係る事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算するときは、当該交換分合により譲渡をした土地等(以下この項において「交換譲渡資産」という。)の取得の時期を当該交換取得資産の取得の時期とし、次に掲げる金額の合計額をその取得価額とする。
一 交換譲渡資産の取得価額等(当該交換譲渡資産の譲渡に要した費用がある場合には当該費用の額を加算した金額とし、交換取得資産とともに第一項各号に規定する清算金を取得した場合には当該取得価額等及び譲渡に要した費用の額のうち当該清算金の額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額とする。)
二 交換譲渡資産とともに第一項各号に規定する清算金を支出して交換取得資産を取得した場合には、当該清算金の額
三 交換取得資産を取得するために要した経費の額がある場合には、当該経費の額
5 交換取得資産の譲渡に係る事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算する場合には、確定申告書に当該交換取得資産の取得価額が前項の規定により計算されている旨及びその計算の明細を記載するものとする。


(大規模な住宅地等造成事業の施行区域内にある土地等の造成のための交換等の場合の譲渡所得の課税の特例)
第三十七条の七
個人の有する土地等につき一団の宅地の造成に関する事業で第一号及び第三号又は第二号及び第三号に掲げる要件を満たすものが施行される場合において、当該個人が、当該土地等と当該事業により造成された宅地で当該造成を行う個人若しくは法人の有するものとの交換(政令で定める交換を除く。以下この項において同じ。)をしたとき(交換差金を取得し、又は支払つた場合を含む。)、又は当該宅地を譲り受けることを約して当該造成を行う個人又は法人に当該土地等の譲渡(贈与又は出資によるものその他政令で定める譲渡を除く。以下次項までにおいて同じ。)をし、かつ、当該譲渡の日の属する年の十二月三十一日までに当該宅地を譲り受けたときは、当該土地等(当該宅地とともに交換差金を取得し、又は当該譲渡による収入金額が当該宅地の取得価額を超える場合には、当該土地等のうち当該交換差金又はその超える金額に相当するものとして政令で定める部分を除く。)の交換又は譲渡がなかつたものとして、第三十一条又は第三十二条の規定を適用する。
一 主として住宅建設の用に供する宅地を造成する目的で行われる事業で、当該造成に係る一団の土地の面積が二十ヘクタール以上であるものであること。
二 大都市地域における優良宅地開発の促進に関する緊急措置法(昭和六十三年法律第四十七号)第三条第一項の認定を受けて行われる一団の宅地の造成に関する事業(同法第四条第一項第七号に規定する宅地開発事業として行われる一団の宅地の造成に関する事業で政令で定めるものに限る。)であること。
三 都市計画法第二十九条第一項の許可(同法第四条第二項に規定する都市計画区域内において行われる同条第十二項に規定する開発行為に係るものに限る。)を受けて宅地の造成が行われるものであること。
2 前項の規定は、同項に規定する宅地を譲り受けることを約して同項の造成を行う個人又は法人に土地等の譲渡をした個人が、当該宅地の造成に要する期間が一年を超えることその他のやむを得ない事情により、当該譲渡をした日の属する年の十二月三十一日までに当該宅地を譲り受けることが困難である場合において、政令で定めるところにより、納税地の所轄税務署長が認定する日までに当該宅地を譲り受ける見込みであることにつき当該税務署長の承認を受けたときについて準用する。この場合において、同項中「当該譲渡の日の属する年の十二月三十一日」とあるのは「次項の税務署長が認定した日」と、「譲り受けたとき」とあるのは「譲り受ける見込みであるとき」と、「取得価額」とあるのは「取得価額の見積額」と読み替えるものとする。
3 第一項(前項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定は、第一項の個人が、同項に規定する交換又は譲渡をした日の属する年の一月一日前において、当該交換又は譲渡に係る同項の一団の宅地の造成に関する事業の用に供するためにした土地等の譲渡につき既に第三十四条の二第一項又は第三十五条の二第一項の規定の適用を受けている場合には、当該交換又は譲渡については、適用しない。
4 第三十七条第六項及び第七項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、同条第六項中「第一項の規定は、同項」とあるのは「第三十七条の七第一項(同条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定は、第三十七条の七第一項」と、「同項の譲渡」とあるのは「同項に規定する土地等(以下この条において「土地等」という。)の同項に規定する交換又は譲渡」と、「当該譲渡をした資産の譲渡価額、買換資産の取得価額又はその」とあるのは「当該交換の日における当該交換により譲渡した土地等及び当該交換により取得した宅地の価額(同項に規定する交換差金を取得し、又は支払つた場合には、当該土地等及び宅地の価額並びに当該交換差金の額)又は同項に規定する譲渡による収入金額及び譲り受けた宅地の取得価額若しくは譲り受ける見込みである宅地の取得価額の」と、同条第七項中「第一項」とあるのは「第三十七条の七第一項」と読み替えるものとする。
5 前項において準用する第三十七条第六項に規定する確定申告書を提出する者は、政令で定めるところにより、第一項に規定する交換により取得し、又は譲り受けた宅地の明細に関する財務省令で定める書類を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
6 第一項の規定の適用を受けた個人が、同項に規定する交換又は譲渡をした日の属する年の翌年一月一日以後において当該交換又は譲渡に係る同項の一団の宅地の造成に関する事業の用に供するために当該造成を行う個人又は法人(当該交換又は譲渡をした土地等につき造成を行う個人又は法人に限る。)に対して土地等の譲渡をした場合には、当該土地等の譲渡については、第三十四条の二第一項又は第三十五条の二第一項の規定は、適用しない。
7 第三項から前項までに定めるもののほか、第一項の造成を行う個人又は法人につき相続又は合併があつた場合の同項の規定の適用に関する事項その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(大規模な住宅地等造成事業に係る土地等の交換等の場合の更正の請求、修正申告等)
第三十七条の八
前条第二項において準用する同条第一項の規定の適用を受けた者は、次の各号の一に該当する場合には、第一号に該当する場合で過大となつたときにあつては同条第二項の宅地を譲り受けた日から四月を経過する日までに同項に規定する譲渡の日の属する年分の所得税についての更正の請求をすることができるものとし、同号に該当する場合で不足額を生ずることとなつたとき、又は第二号に該当するときにあつては当該宅地を譲り受けた日又は同号に規定する税務署長が認定する日から四月を経過する日までに当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し、かつ、当該期限内に当該申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならないものとする。
一 当該宅地を譲り受けた場合において、その取得価額が前条第二項において読み替えられた同条第一項に規定する取得価額の見積額に対して過不足額があるとき。
二 前条第二項において読み替えられた同条第一項に規定する税務署長が認定する日までに当該宅地を譲り受けていないとき。
2 前項第一号に規定する不足額を生ずることとなつた場合又は同項第二号の規定に該当する場合において、修正申告書の提出がないときは、納税地の所轄税務署長は、当該申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額その他の事項につき国税通則法第二十四条又は第二十六条の規定による更正を行う。
3 第三十三条の五第三項の規定は、第一項の規定による修正申告書及び前項の更正について準用する。この場合において、同条第三項第一号及び第二号中「第一項に規定する提出期限」とあるのは「第三十七条の八第一項に規定する提出期限」と、同号中「第三十三条の五第一項」とあるのは「第三十七条の八第一項」と読み替えるものとする。


(大規模な住宅地等造成事業に係る交換等により取得した宅地の譲渡の場合の取得価額の計算等)
第三十七条の九
第三十七条の七第一項(同条第二項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定の適用を受けた者(前条第一項の規定による修正申告書を提出し、又は同条第二項の規定による更正を受けたため、第三十七条の七第一項の規定による特例を認められないこととなつた者を除く。)の同項に規定する交換により取得した宅地(以下この条において「交換取得宅地」という。)又は譲り受けた宅地(以下この条において「譲受け宅地」という。)について、当該交換取得宅地又は譲受け宅地を取得した日以後その譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、相続、遺贈又は贈与があつた場合において、事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算するときは、政令で定めるところにより、当該交換取得宅地又は譲受け宅地の取得価額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる金額(土地等の同項に規定する交換又は譲渡に要した費用があるときは、政令で定めるところにより計算した当該費用の金額を加算した金額)とする。
一 第三十七条の七第一項に規定する交換により交換取得宅地とともに交換差金を取得した場合又は同項に規定する譲渡による収入金額が譲受け宅地の取得価額を超える場合 当該交換により譲渡した土地等又は同項に規定する譲渡をした土地等の取得価額等のうち当該交換差金又はその超える額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額
二 第三十七条の七第一項に規定する交換の日において当該交換により譲渡した土地等の価額が交換取得宅地の価額に等しい場合又は同項に規定する譲渡による収入金額が譲受け宅地の取得価額に等しい場合 当該交換により譲渡した土地等又は同項に規定する譲渡をした土地等の取得価額等に相当する金額
三 第三十七条の七第一項に規定する交換により交換取得宅地を取得した場合(交換差金を支払つた場合に限る。)又は同項に規定する譲渡による収入金額が譲受け宅地の取得価額に満たない場合 当該交換により譲渡した土地等又は同項に規定する譲渡をした土地等の取得価額等に当該交換差金の額又はその満たない額を加算した金額に相当する金額
2 交換取得宅地又は譲受け宅地の譲渡に係る事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算する場合には、確定申告書に当該交換取得宅地又は譲受け宅地の取得価額が前項の規定により計算されている旨及びその計算の明細を記載するものとする。


(認定事業用地適正化計画の事業用地の区域内にある土地等の交換等の場合の譲渡所得の課税の特例)
第三十七条の九の二
個人が、民間都市開発の推進に関する特別措置法(昭和六十二年法律第六十二号)第十四条の三に規定する計画の認定(以下この項において「計画の認定」という。)がされた同法第十四条の二第一項に規定する事業用地適正化計画(同法第十四条の五第一項の認定がされたものを含むものとし、政令で定める要件を満たすものに限る。以下この項において「認定計画」という。)に係る計画の認定の日から平成二十五年三月三十一日(同日前に当該認定計画につき同法第十四条の十一第一項の規定による計画の認定の取消しがあつた場合には、当該計画の認定の取消しの日)までの期間(次項において「指定期間」という。)内に、当該認定計画に定められた同法第十四条の二第三項に規定する事業用地(以下この項及び第三項において「認定事業用地」という。)の区域内に有する同条第五項第三号に規定する隣接土地又は当該隣接土地の上に存する権利(所得税法第二条第一項第十六号に規定する棚卸資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものに該当するものを除く。以下この条において「所有隣接土地等」という。)の次の各号に掲げる交換又は譲渡(当該認定計画に従つてするものに限る。)をしたときは、当該所有隣接土地等の当該交換又は譲渡による収入金額が第一号又は第二号の土地建物等の取得価額以下である場合にあつては当該交換又は譲渡に係る所有隣接土地等のうち当該収入金額の百分の八十に相当する金額を超える金額に相当するものとして政令で定める部分の交換又は譲渡があつたものとし、第一号の土地建物等とともに交換差金を取得し、又は当該譲渡による収入金額が第二号の土地建物等の取得価額を超える場合にあつては当該交換又は譲渡に係る所有隣接土地等のうち当該取得価額の百分の八十に相当する金額を超える金額に相当するものとして政令で定める部分の交換又は譲渡があつたものとして、第三十一条又は第三十二条の規定を適用する。
一 所有隣接土地等と当該認定計画に係る民間都市開発の推進に関する特別措置法第十四条の五第一項に規定する認定事業者(同法第十四条の七に規定する計画の認定に基づく地位の承継があつた場合には、当該計画の認定に基づく地位を承継した者。次号及び次項において「認定事業者」という。)の有する土地建物等(土地若しくは土地の上に存する権利又は建築物(当該建築物の敷地の用に供する土地又は当該土地の上に存する権利を含む。)をいう。以下この条において同じ。)で当該認定計画に係る認定事業用地の区域以外の地域内(国内に限る。次号において同じ。)にあるものとの交換(交換差金を取得し、又は支払つた場合を含むものとし、所得税法第五十八条第一項の規定の適用を受けるものその他の政令で定める交換を除く。)
二 当該認定計画に係る認定事業者に所有隣接土地等の譲渡(第三十三条の四第一項に規定する収用交換等によるものその他の政令で定める譲渡を除く。以下この号において同じ。)をし、かつ、当該譲渡の日の属する年の十二月三十一日までに、民間都市開発の推進に関する特別措置法附則第十四条第二項の規定により国土交通大臣の承認を受けて同項各号の業務を行う同法第三条第一項に規定する民間都市開発推進機構(政令で定めるものに限る。以下この号及び第四十一条の十二第一項において同じ。)から同法附則第十七条第三項の規定に基づき当該民間都市開発推進機構の有する土地建物等で当該認定計画に係る認定事業用地の区域以外の地域内にあるものを譲り受けた場合(当該譲渡及び譲受けが政令で定める方法により行われた場合に限る。)における当該譲渡
2 前項の規定は、指定期間内に同項第二号の認定事業者に同号の所有隣接土地等の譲渡をした個人が、当該譲渡をした日の属する年の翌年中に同号の土地建物等の譲受けをする見込みであるときについて準用する。この場合において、同項中「取得価額」とあるのは「取得価額の見積額」と、同項第二号中「当該譲渡の日の属する年の十二月三十一日」とあるのは「当該譲渡の日の属する年の翌年十二月三十一日」と、「譲り受けた場合」とあるのは「譲り受ける見込みである場合」と、「行われた場合」とあるのは「行われる場合」と読み替えるものとする。
3 第一項(前項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定は、第一項の個人が、同項に規定する交換又は譲渡をした日の属する年の一月一日前において、当該交換又は譲渡に係る同項の認定事業用地の区域内で行われる民間都市開発事業等(民間都市開発の推進に関する特別措置法第十四条の二第一項の民間都市開発事業又は同条第二項の建築物の敷地の整備及び譲渡若しくは賃貸の事業若しくは同項の民間都市開発事業をいう。)の用に供するためにした土地等の譲渡につき既に第三十四条第一項(同条第二項第一号から第二号の二までに係る部分に限る。)、第三十四条の二第一項又は第三十五条の二第一項の規定の適用を受けている場合には、当該交換又は譲渡については、適用しない。
4 第三十七条第六項及び第七項、第三十七条の七第五項及び第六項並びに第三十七条の八の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げるこれらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第三十七条第六項 第一項の規定は、同項 第三十七条の九の二第一項(同条第二項において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定は、同条第一項
同項の譲渡 同項に規定する所有隣接土地等(以下「所有隣接土地等」という。)の同項に規定する交換又は譲渡
当該譲渡をした資産の譲渡価額、買換資産の取得価額又はその 当該交換の日における当該交換により譲渡した所有隣接土地等及び当該交換により取得した土地建物等(同項第一号に規定する土地建物等をいう。以下同じ。)の価額(同号に規定する交換差金を取得し、又は支払つた場合には、当該所有隣接土地等及び土地建物等の価額並びに当該交換差金の額)又は同項に規定する譲渡による収入金額及び同項第二号の譲り受けた土地建物等の取得価額若しくは譲り受ける見込みである土地建物等の取得価額の
第三十七条第七項 第一項 第三十七条の九の二第一項
第三十七条の七第五項 前項 第三十七条の九の二第四項
第一項 第三十七条の九の二第一項
宅地 土地建物等
第三十七条の七第六項 第一項の規定の 第三十七条の九の二第一項の規定の
一団の宅地の造成に関する事業の用に供するために当該造成を行う個人又は法人(当該交換又は譲渡をした土地等につき造成を行う個人又は法人に限る。) 認定計画に係る同条第三項に規定する民間都市開発事業等の用に供するために当該民間都市開発事業等を行う同条第一項第一号に規定する認定事業者(当該交換又は譲渡をした所有隣接土地等につき当該民間都市開発事業等を行うものに限る。)
第三十四条の二第一項 第三十四条第一項(同条第二項第一号から第二号の二までに係る部分に限る。)、第三十四条の二第一項
第三十七条の八第一項 前条第二項 第三十七条の九の二第二項
同条第二項の宅地 同条第二項の土地建物等
当該宅地 当該土地建物等
税務署長が認定する日から 譲渡の日の属する年の翌年十二月三十一日から
同条第一項に規定する税務署長が認定する日 同条第一項第二号に規定する譲渡の日の属する年の翌年十二月三十一日
第三十七条の八第三項 第三十七条の八第一項 第三十七条の九の二第四項において読み替えられた第三十七条の八第一項


5 第一項の規定の適用を受けた者(前項において準用する第三十七条の八第一項の規定による修正申告書を提出し、又は同条第二項の規定による更正を受けたため、第一項の規定による特例を認められないこととなつた者を除く。)の同項第一号の土地建物等(以下この条において「交換取得土地建物等」という。)又は同項第二号の土地建物等(以下この条において「譲受け土地建物等」という。)に係る所得税法第四十九条第一項の規定による償却費の額を計算するとき、又は当該交換取得土地建物等又は譲受け土地建物等の取得の日以後その譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、相続、遺贈若しくは贈与があつた場合において、譲渡所得の金額を計算するときは、政令で定めるところにより、当該交換取得土地建物等又は譲受け土地建物等の取得価額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める金額(第一項の交換又は譲渡に要した費用があるときは、政令で定めるところにより計算した当該費用の金額を加算した金額)とする。
一 第一項の交換により交換取得土地建物等を取得した場合(交換差金を取得した場合に限る。)又は同項の譲渡による収入金額が譲受け土地建物等の取得価額を超える場合 当該交換又は譲渡をした所有隣接土地等の取得価額等のうち当該交換差金の額又はその超える額及び当該交換取得土地建物等の価額又は譲受け土地建物等の取得価額の百分の二十に相当する金額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額と当該百分の二十に相当する金額との合計額
二 第一項の交換により取得した交換取得土地建物等の価額が所有隣接土地等の価額に等しい場合又は同項の譲渡による収入金額が譲受け土地建物等の取得価額に等しい場合 当該交換又は譲渡をした所有隣接土地等の取得価額等のうち当該交換取得土地建物等の価額又は当該収入金額の百分の二十に相当する金額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額と当該百分の二十に相当する金額との合計額に相当する金額
三 第一項の交換により交換取得土地建物等を取得した場合(交換差金を支払つた場合に限る。)又は同項の譲渡による収入金額が譲受け土地建物等の取得価額に満たない場合 当該交換又は譲渡をした所有隣接土地等の取得価額等のうち当該交換取得土地建物等の価額又は当該収入金額の百分の二十に相当する金額に対応する部分以外の部分の額として政令で定めるところにより計算した金額と当該百分の二十に相当する金額との合計額に当該交換差金の額又はその満たない額を加算した金額に相当する金額
6 個人が第一項の規定の適用を受けた場合には、交換取得土地建物等又は譲受け土地建物等については、第十九条各号に掲げる規定(第十三条及び第十三条の二の規定を除く。)は、適用しない。
7 第三項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


第三十七条の九の三
削除


(特定普通財産とその隣接する土地等の交換の場合の譲渡所得の課税の特例)
第三十七条の九の四
個人が、その有する国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)第九条第二項の普通財産のうち同項に規定する土地等として財務省令で定めるところにより証明がされたもの(以下この項において「特定普通財産」という。)に隣接する土地(当該特定普通財産の上に存する権利を含むものとし、所得税法第二条第一項第十六号に規定する棚卸資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものに該当するものを除く。以下この項において「所有隣接土地等」という。)につき、国有財産特別措置法第九条第二項の規定により当該所有隣接土地等と当該特定普通財産との交換(政令で定める交換を除く。以下この項において同じ。)をしたとき(交換差金を取得し、又は支払つた場合を含む。)は、当該所有隣接土地等(当該特定普通財産とともに交換差金を取得した場合には、当該所有隣接土地等のうち当該交換差金に相当するものとして政令で定める部分を除く。)の交換がなかつたものとして、第三十一条又は第三十二条の規定を適用する。
2 第三十七条第六項及び第七項、第三十七条の七第五項並びに第三十七条の九の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げるこれらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。。
第三十七条第六項 第一項 第三十七条の九の四第一項
同項の譲渡 同項に規定する所有隣接土地等(以下「所有隣接土地等」という。)の同項に規定する交換
当該譲渡をした資産の譲渡価額、買換資産の取得価額又はその見積額 当該交換の日における当該交換により譲渡した所有隣接土地等及び当該交換により取得した同項に規定する特定普通財産(以下「特定普通財産」という。)の価額(同項に規定する交換差金を取得し、又は支払つた場合には、当該所有隣接土地等及び特定普通財産の価額並びに当該交換差金の額)
第三十七条第七項 第一項 第三十七条の九の四第一項
第三十七条の七第五項 前項 第三十七条の九の四第二項
第一項 第三十七条の九の四第一項
取得し、又は譲り受けた宅地 取得した特定普通財産
第三十七条の九第一項 第三十七条の七第一項(同条第二項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。) 第三十七条の九の四第一項
受けた者(前条第一項の規定による修正申告書を提出し、又は同条第二項の規定による更正を受けたため、第三十七条の七第一項の規定による特例を認められないこととなつた者を除く。) 受けた者
宅地(以下この条において「交換取得宅地」という。)又は譲り受けた宅地(以下この条において「譲受け宅地」という。) 特定普通財産(以下「交換取得資産」という。)
交換取得宅地又は譲受け宅地 交換取得資産
(土地等 (所有隣接土地等
交換又は譲渡に要した費用 交換に要した費用
第三十七条の七第一項に 第三十七条の九の四第一項に
交換取得宅地とともに交換差金を取得した場合又は同項に規定する譲渡による収入金額が譲受け宅地の取得価額を超える場合 交換取得資産とともに交換差金を取得した場合
土地等又は同項に規定する譲渡をした土地等の取得価額等のうち当該交換差金又はその超える額 所有隣接土地等の取得価額のうち当該交換差金
土地等の価額が交換取得宅地の価額に等しい場合又は同項に規定する譲渡による収入金額が譲受け宅地の取得価額に等しい場合 所有隣接土地等の価額が交換取得資産の価額に等しい場合
土地等又は同項に規定する譲渡をした土地等の取得価額等に相当する金額 所有隣接土地等の取得価額に相当する金額
交換取得宅地を取得した場合(交換差金を支払つた場合に限る。)又は同項に規定する譲渡による収入金額が譲受け宅地の取得価額に満たない場合 交換取得資産を取得した場合(交換差金を支払つた場合に限る。)
土地等又は同項に規定する譲渡をした土地等の取得価額等に当該交換差金の額又はその満たない額 所有隣接土地等の取得価額に当該交換差金の額
第三十七条の九第二項 交換取得宅地又は譲受け宅地 交換取得資産


3 前項に定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(平成二十一年及び平成二十二年に土地等の先行取得をした場合の譲渡所得の課税の特例)
第三十七条の九の五
不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務を行う個人が、平成二十一年一月一日から平成二十二年十二月三十一日までの間に、国内にある土地又は土地の上に存する権利(所得税法第二条第一項第十六号に規定する棚卸資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものを除く。以下この項において「土地等」という。)の取得(当該個人の配偶者その他の当該個人と政令で定める特別の関係がある者からの取得並びに相続、遺贈、贈与及び交換によるもの、所有権移転外リース取引によるものその他政令で定めるものを除く。以下この項、第六項及び第八項において同じ。)をし、かつ、当該取得をした日の属する年の翌年三月十五日までに、当該取得をした土地等(以下この項及び第八項において「先行取得土地等」という。)につきこの項の規定の適用に係るものである旨その他財務省令で定める事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出した場合において、当該取得をした日の属する年の十二月三十一日後十年以内に、当該個人の所有する他の土地等(事業の用に供しているものに限る。以下この項、次項及び第五項において「事業用土地等」という。)の譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含むものとし、第三十三条から第三十三条の三までの規定に該当するもの、第三十五条の二、第三十七条、第三十七条の七及び第三十七条の九の二の規定の適用を受けるもの並びに同法第五十八条第一項の規定の適用を受ける交換その他政令で定める交換によるものを除く。以下この項及び次項において同じ。)をしたときは、当該事業用土地等に係る利益金額(当該事業用土地等の当該譲渡による収入金額から当該事業用土地等の取得価額(当該譲渡に要した費用の額がある場合には、当該費用の額を加算した金額)を控除した残額をいい、当該譲渡をした日の属する年中に二以上の事業用土地等の譲渡が行われた場合には、これらの事業用土地等に係る当該残額の合計額をいう。)から当該利益金額の百分の八十(先行取得土地等(当該譲渡をした日の属する年の前年以前において第五項の規定の適用を受けた先行取得土地等のうち、当該譲渡をした日の属する年の取得価額が零であるものを除く。)であつて、その年の十二月三十一日(その者が死亡した日の属する年にあつては、その死亡の日)において当該個人が有するもの(以下この条において「対象先行取得土地等」という。)が平成二十二年一月一日から同年十二月三十一日までの間に取得をされたもののみである場合には、百分の六十)に相当する金額(当該金額が当該譲渡をした日の属する年の対象先行取得土地等の取得価額(当該対象先行取得土地等が二以上ある場合には、これらの対象先行取得土地等の取得価額の合計額)を超える場合には、当該取得価額に相当する金額。第五項において「繰延利益金額」という。)を控除した金額に相当する金額を当該事業用土地等の当該譲渡による譲渡所得の金額として、第三十一条又は第三十二条の規定を適用する。
2 前項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする者の同項の譲渡をした日の属する年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項に規定する事業用土地等の譲渡による譲渡所得の金額、当該譲渡をした事業用土地等の譲渡価額及び対象先行取得土地等の取得価額の明細書の添付がある場合に限り、適用する。
3 税務署長は、第一項の届出書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該届出書並びに当該記載をした書類及び同項の明細書の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。同項の規定の適用を受ける者が確定申告書を提出しなかつた場合において、税務署長がその提出がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときも、同様とする。
4 第三十三条第六項の規定は、第二項に規定する確定申告書を提出する者について準用する。この場合において、同条第六項中「代替資産」とあるのは、「対象先行取得土地等」と読み替えるものとする。
5 第一項の規定の適用を受けた者がその適用を受けた年(以下この項及び次項において「適用年」という。)において有する対象先行取得土地等につき当該適用年の翌年以後に第一項の規定の適用を受ける場合における当該対象先行取得土地等の取得価額は、当該適用年の取得価額から同項の規定の適用を受けた事業用土地等の繰延利益金額に相当する金額(当該適用年においてこの項の規定の適用を受ける対象先行取得土地等が二以上ある場合であつて、当該繰延利益金額に相当する金額のうちに他の対象先行取得土地等に係るこの項の規定の適用を受ける部分がある場合には、当該他の対象先行取得土地等の当該適用年の取得価額(他の対象先行取得土地等が二以上ある場合には、その合計額)に相当する金額を控除した金額)を控除した残額とする。
6 前項の場合において、当該適用年において平成二十一年対象先行取得土地等(対象先行取得土地等のうち平成二十一年一月一日から同年十二月三十一日までの間に取得をしたものをいう。以下この項において同じ。)と平成二十二年対象先行取得土地等(対象先行取得土地等のうち平成二十二年一月一日から同年十二月三十一日までの間に取得をしたものをいう。)とがある場合には、まず平成二十一年対象先行取得土地等につき前項の規定を適用する。
7 対象先行取得土地等で第五項の規定の適用を受けるものは、第三十七条第三項に規定する取得をした資産に該当しないものとする。
8 第一項の規定の適用を受けた者の先行取得土地等(第五項の規定の適用を受けたものに限る。)のその取得の日以後その譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、相続、遺贈又は贈与があつた場合に譲渡所得の金額を計算するときにおける当該先行取得土地等の取得価額は、第五項の規定により計算した金額とする。
9 第二項から第七項までに定めるもののほか、第一項及び前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


第九款 有価証券の譲渡による所得の課税の特例等

(株式等に係る譲渡所得等の課税の特例)
第三十七条の十
居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、平成十六年一月一日以後に株式等の譲渡(金融商品取引法第二十八条第八項第三号イに掲げる取引の方法により行うものを除く。以下この項、次条及び第三十七条の十二の二において同じ。)をした場合には、当該株式等の譲渡による事業所得、譲渡所得及び雑所得(第三十二条第二項の規定に該当する譲渡所得を除く。第三項及び第四項において「株式等に係る譲渡所得等」という。)については、所得税法第二十二条及び第八十九条並びに第百六十五条の規定にかかわらず、他の所得と区分し、その年中の当該株式等の譲渡に係る事業所得の金額、譲渡所得の金額及び雑所得の金額として政令で定めるところにより計算した金額(以下この項において「株式等に係る譲渡所得等の金額」という。)に対し、株式等に係る課税譲渡所得等の金額(株式等に係る譲渡所得等の金額(第六項第五号の規定により読み替えられた同法第七十二条から第八十七条までの規定の適用がある場合には、その適用後の金額)をいう。)の百分の十五に相当する金額に相当する所得税を課する。この場合において、株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、同法その他所得税に関する法令の規定の適用については、当該損失の金額は生じなかつたものとみなす。
2 前項に規定する株式等とは、次に掲げるもの(外国法人に係るものを含むものとし、ゴルフ場その他の施設の利用に関する権利に類するものとして政令で定める株式又は出資者の持分を除く。)をいう。
一 株式(株主又は投資主(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十六項に規定する投資主をいう。)となる権利、株式の割当てを受ける権利、新株予約権及び新株予約権の割当てを受ける権利を含む。)
二 特別の法律により設立された法人の出資者の持分、合名会社、合資会社又は合同会社の社員の持分、法人税法第二条第七号に規定する協同組合等の組合員又は会員の持分その他法人の出資者の持分(出資者、社員、組合員又は会員となる権利及び出資の割当てを受ける権利を含むものとし、第四号に掲げるものを除く。)
三 新株予約権付社債(資産の流動化に関する法律第百三十一条第一項に規定する転換特定社債及び同法第百三十九条第一項に規定する新優先出資引受権付特定社債を含む。)
四 協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成五年法律第四十四号)に規定する優先出資(優先出資者(同法第十三条の優先出資者をいう。)となる権利及び優先出資の割当てを受ける権利を含む。)及び資産の流動化に関する法律第二条第五項に規定する優先出資(優先出資社員(同法第二十六条に規定する優先出資社員をいう。)となる権利及び同法第五条第一項第二号ニ(2)に規定する引受権を含む。)
五 公社債投資信託以外の証券投資信託(第四項において「株式等証券投資信託」という。)の受益権及び証券投資信託以外の投資信託で公社債等運用投資信託に該当しないもの(同項において「非公社債等投資信託」という。)の受益権
六 特定受益証券発行信託の受益権
3 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が交付を受ける次の各号に掲げる金額(所得税法第二十五条第一項の規定に該当する部分の金額を除く。)その他政令で定める事由により交付を受ける政令で定める金額は、株式等に係る譲渡所得等に係る収入金額とみなして、同法及びこの章の規定を適用する。
一 法人(法人税法第二条第六号に規定する公益法人等を除く。以下この項において同じ。)の所得税法第二条第一項第八号の二に規定する株主等(以下この項において「株主等」という。)がその法人の合併(法人課税信託に係る信託の併合を含む。以下この号において同じ。)(当該法人の株主等に法人税法第二条第十二号に規定する合併法人(信託の併合に係る新たな信託である法人課税信託に係る所得税法第六条の三に規定する受託法人を含む。)の株式若しくは出資又は合併法人との間に当該合併法人の発行済株式若しくは出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。次号において「発行済株式等」という。)の全部を保有する関係として政令で定める関係がある法人の株式若しくは出資のいずれか一方の株式又は出資以外の資産(当該株主等に対する株式又は出資に係る剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配として交付がされた金銭その他の資産及び合併に反対する当該株主等に対するその買取請求に基づく対価として交付がされる金銭その他の資産を除く。)の交付がされなかつたものを除く。)により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額
二 法人の株主等がその法人の分割(法人税法第二条第十二号の九イに規定する分割対価資産として同条第十二号の三に規定する分割承継法人(信託の分割により受託者を同一とする他の信託からその信託財産の一部の移転を受ける法人課税信託に係る所得税法第六条の三に規定する受託法人を含む。)の株式若しくは出資又は分割承継法人との間に当該分割承継法人の発行済株式等の全部を保有する関係として政令で定める関係がある法人の株式若しくは出資のいずれか一方の株式又は出資以外の資産の交付がされなかつたものを除く。)により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額
三 法人の株主等がその法人の資本の払戻し(株式に係る剰余金の配当(資本剰余金の額の減少に伴うものに限る。)のうち、法人税法第二条第十二号の九に規定する分割型分割(法人課税信託に係る信託の分割を含む。)によるもの以外のものをいう。)により、又はその法人の解散による残余財産の分配として交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額
四 法人の株主等がその法人の自己の株式又は出資の取得(金融商品取引所(金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所をいう。第三十七条の十一の三第二項第一号において同じ。)の開設する市場における購入による取得その他の政令で定める取得及び所得税法第五十七条の四第三項第一号から第三号までに掲げる株式又は出資の同項に規定する場合に該当する場合における取得を除く。)により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額
五 法人の株主等がその法人の出資の消却(取得した出資について行うものを除く。)、その法人の出資の払戻し、その法人からの退社若しくは脱退による持分の払戻し又はその法人の株式若しくは出資をその法人が取得することなく消滅させることにより交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額
六 法人の株主等がその法人の組織変更(当該組織変更に際して当該組織変更をしたその法人の株式又は出資以外の資産が交付されたものに限る。)により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額
4 株式等証券投資信託、非公社債等投資信託又は特定受益証券発行信託(以下この項において「株式等証券投資信託等」という。)の受益権を有する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が交付を受ける次の各号に掲げる金額は、株式等に係る譲渡所得等に係る収入金額とみなして、所得税法及びこの章の規定を適用する。
一 その公募株式等証券投資信託等(株式等証券投資信託(その設定に係る受益権の募集が第八条の四第一項第二号に規定する公募により行われたものに限る。)及び特定受益証券発行信託(その受益権が金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されていることその他の政令で定める要件に該当するものに限る。)をいう。以下この号及び次号において同じ。)の終了(当該公募株式等証券投資信託等の信託の併合に係るものである場合にあつては、当該公募株式等証券投資信託等の受益者に当該信託の併合に係る新たな信託の受益権以外の資産(信託の併合に反対する当該受益者に対するその買取請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産を除く。)の交付がされた信託の併合に係るものに限る。)又は一部の解約により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額
二 その株式等証券投資信託等(公募株式等証券投資信託等を除く。以下この号において同じ。)の終了(当該株式等証券投資信託等の信託の併合に係るものである場合にあつては、当該株式等証券投資信託等の受益者に当該信託の併合に係る新たな信託の受益権以外の資産(信託の併合に反対する当該受益者に対するその買取請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産を除く。)の交付がされた信託の併合に係るものに限る。)又は一部の解約により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額のうち当該株式等証券投資信託等について信託されている金額(当該株式等証券投資信託等の受益権に係る部分の金額に限る。)に達するまでの金額
三 その特定受益証券発行信託に係る信託の分割(分割信託(信託の分割によりその信託財産の一部を受託者を同一とする他の信託又は新たな信託の信託財産として移転する信託をいう。)の受益者に承継信託(信託の分割により受託者を同一とする他の信託からその信託財産の一部の移転を受ける信託をいう。)の受益権以外の資産(信託の分割に反対する当該受益者に対する信託法(平成十八年法律第百八号)第百三条第六項に規定する受益権取得請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産を除く。)の交付がされたものに限る。)により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額のうち当該特定受益証券発行信託について信託されている金額(当該特定受益証券発行信託の受益権に係る部分の金額に限る。)に達するまでの金額
5 前三項に定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
6 第一項の規定の適用がある場合には、次に定めるところによる。
一 所得税法第二条第一項第三十号から第三十四号の四までの規定の適用については、同項第三十号中「山林所得金額」とあるのは、「山林所得金額並びに租税特別措置法第三十七条の十第一項(株式等に係る譲渡所得等の課税の特例)に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額(以下「株式等に係る譲渡所得等の金額」という。)」とする。
二 所得税法第二十四条第二項の規定の適用については、同項中「又は雑所得」とあるのは、「、譲渡所得又は雑所得」とする。
三 所得税法第三十三条第三項の規定の適用については、同項中「譲渡所得の金額」とあるのは「株式等に係る譲渡所得の金額」と、「譲渡に要した費用の額」とあるのは「譲渡に要した費用の額並びにその年中に支払うべきその資産を取得するために要した負債の利子」と、「し、その残額」とあるのは「した残額」と、「。以下この条において「譲渡益」という。)から譲渡所得の特別控除額を控除した金額とする」とあるのは「)とする」とする。
四 所得税法第六十九条の規定の適用については、同条第一項中「譲渡所得の金額」とあるのは「譲渡所得の金額(事業所得の金額及び譲渡所得の金額にあつては、租税特別措置法第三十七条の十第一項(株式等に係る譲渡所得等の課税の特例)に規定する株式等に係る譲渡所得等がないものとして計算した金額とする。)」と、「各種所得の金額」とあるのは「各種所得の金額(株式等に係る譲渡所得等の金額を除く。)」とする。
五 所得税法第七十一条から第八十七条までの規定の適用については、これらの規定中「総所得金額」とあるのは「総所得金額、株式等に係る譲渡所得等の金額」とする。
六 所得税法第九十二条及び第九十五条の規定の適用については、同法第九十二条第一項中「前節(税率)」とあるのは「前節(税率)及び租税特別措置法第三十七条の十第一項(株式等に係る譲渡所得等の課税の特例)」と、「課税総所得金額」とあるのは「課税総所得金額及び租税特別措置法第三十七条の十第一項に規定する株式等に係る課税譲渡所得等の金額の合計額」と、同条第二項中「課税総所得金額に係る所得税額」とあるのは「課税総所得金額に係る所得税額、租税特別措置法第三十七条の十第一項の規定による所得税の額」と、同法第九十五条中「その年分の所得税の額」とあるのは「その年分の所得税の額及び租税特別措置法第三十七条の十第一項(株式等に係る譲渡所得等の課税の特例)の規定による所得税の額」とする。
七 前各号に定めるもののほか、所得税法第二編第五章の規定による申請又は申告に関する特例その他第一項の規定の適用がある場合における所得税に関する法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(特定管理株式等が価値を失つた場合の株式等に係る譲渡所得等の課税の特例)
第三十七条の十の二
居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者について、その有する特定管理株式(当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の開設する特定口座(第三十七条の十一の三第三項第一号に規定する特定口座をいう。以下この項において同じ。)に係る同条第一項に規定する特定口座内保管上場株式等が上場株式等(同条第二項に規定する上場株式等をいう。以下この項において同じ。)に該当しないこととなつた内国法人の株式につき、当該上場株式等に該当しないこととなつた日以後引き続き当該特定口座を開設する金融商品取引業者等(同号に規定する金融商品取引業者等をいう。)に開設される特定管理口座(当該特定口座内保管上場株式等が上場株式等に該当しないこととなつた内国法人の株式につき当該特定口座から移管により保管の委託がされることその他の財務省令で定める要件を満たす口座をいう。以下この条において同じ。)に係る振替口座簿(社債、株式等の振替に関する法律に規定する振替口座簿をいう。次項並びに第三十七条の十一の三第一項及び第三項において同じ。)に記載若しくは記録がされ、又は特定管理口座に保管の委託がされている当該内国法人の株式をいう。以下この条において同じ。)又は特定保有株式(平成二十一年一月四日において特定管理株式であつた株式で同年一月五日に特定管理口座から払い出されたもののうち同日以後当該株式と同一銘柄の株式の取得及び譲渡をしていないものであることにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものをいう。以下この項において同じ。)が株式としての価値を失つたことによる損失が生じた場合として次に掲げる事実が発生したときは、当該事実が発生したことは当該特定管理株式又は特定保有株式の譲渡をしたことと、当該損失の金額として政令で定める金額は当該特定管理株式又は特定保有株式の譲渡をしたことにより生じた損失の金額とそれぞれみなして、この条及び前条の規定その他の所得税に関する法令の規定を適用する。
一 当該特定管理株式又は特定保有株式を発行した株式会社又は投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十二項に規定する投資法人が解散(合併による解散を除く。)をし、その清算が結了したこと。
二 前号に掲げる事実に類する事実として政令で定めるもの
2 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、特定管理口座(その者が二以上の特定管理口座を有する場合には、それぞれの特定管理口座。以下この項において同じ。)の振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又は特定管理口座に保管の委託がされている特定管理株式の譲渡(これに類するものとして政令で定めるものを含む。以下この条から第三十七条の十一の六まで、第三十七条の十二の二及び第三十七条の十三の二において同じ。)をした場合には、政令で定めるところにより、当該特定管理株式の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額と当該特定管理株式の譲渡以外の株式等(前条第二項に規定する株式等をいう。)の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額とを区分して、これらの金額を計算するものとする。
3 第一項の規定は、政令で定めるところにより、同項に規定する事実が発生した日の属する年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項に規定する損失の金額として政令で定める金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
4 税務署長は、前項の確定申告書の提出がなかつた場合又は同項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
5 第一項及び第二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


第三十七条の十一
削除


第三十七条の十一の二
削除


(特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例)
第三十七条の十一の三
居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、上場株式等保管委託契約に基づき特定口座(その者が二以上の特定口座を有する場合には、それぞれの特定口座。以下この項及び次項において同じ。)に係る振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又は特定口座に保管の委託がされている次項に規定する上場株式等(以下この条から第三十七条の十一の六までにおいて「特定口座内保管上場株式等」という。)の譲渡をした場合には、政令で定めるところにより、当該特定口座内保管上場株式等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額と当該特定口座内保管上場株式等以外の株式等(第三十七条の十第二項に規定する株式等をいう。次項において同じ。)の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額とを区分して、これらの金額を計算するものとする。
2 金融商品取引法第百五十六条の二十四第一項に規定する信用取引又は発行日取引(有価証券が発行される前にその有価証券の売買を行う取引であつて財務省令で定める取引をいう。)(以下この条及び次条において「信用取引等」という。)を行う居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、上場株式等信用取引等契約に基づき上場株式等(次に掲げる株式等をいう。以下この条、次条及び第三十七条の十二の二において同じ。)の信用取引等を特定口座において処理した場合には、政令で定めるところにより、当該特定口座において処理した信用取引等による上場株式等の譲渡又は当該信用取引等の決済のために行う上場株式等の譲渡(当該上場株式等の譲渡に係る株式等と同一銘柄の株式等の買付けにより取引の決済を行う場合又は当該上場株式等の譲渡に係る株式等と同一銘柄の株式等を買い付けた取引の決済のために行う場合に限る。以下この項、次項及び第八項において「信用取引等に係る上場株式等の譲渡」という。)による事業所得の金額又は雑所得の金額と当該信用取引等に係る上場株式等の譲渡以外の株式等の譲渡による事業所得の金額又は雑所得の金額とを区分して、これらの金額を計算するものとする。
一 株式等で金融商品取引所に上場されているものその他これに類するものとして政令で定めるもの(次号及び第三号に掲げるものを除く。)
二 公社債投資信託以外の証券投資信託でその設定に係る受益権の募集が公募(第八条の四第一項第二号に規定する公募をいう。)により行われたもの(第三条の二に規定する特定株式投資信託を除く。)の受益権
三 特定投資法人(第八条の四第一項第三号に規定する特定投資法人をいう。)の投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十四項に規定する投資口
3 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特定口座 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、前二項の規定の適用を受けるため、金融商品取引法第二条第九項に規定する金融商品取引業者(同法第二十八条第一項に規定する第一種金融商品取引業を行う者に限る。)、同法第二条第十一項に規定する登録金融機関又は投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十一項に規定する投資信託委託会社(以下この条、次条及び第三十七条の十一の六において「金融商品取引業者等」という。)の営業所(国内にある営業所又は事務所をいう。以下この条、次条及び第三十七条の十一の六において同じ。)に、政令で定めるところにより、その口座の名称、当該金融商品取引業者等の営業所の名称及び所在地、その口座に設ける勘定の種類、その口座に係る振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又はその口座に保管の委託がされている上場株式等の譲渡及びその口座において処理された信用取引等に係る上場株式等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額の計算につき第一項又は前項の規定の適用を受ける旨その他の財務省令で定める事項を記載した届出書(以下この条において「特定口座開設届出書」という。)を提出して、当該金融商品取引業者等との間で締結した上場株式等保管委託契約又は上場株式等信用取引等契約に基づき設定された上場株式等の振替口座簿への記載若しくは記録若しくは保管の委託又は上場株式等の信用取引等に係る口座(当該口座においてこれらの契約及び第三十七条の十一の六第四項第一号に規定する上場株式配当等受領委任契約に基づく取引以外の取引に関する事項を扱わないものに限る。)をいう。
二 上場株式等保管委託契約 第一項の規定の適用を受けるために同項の居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が金融商品取引業者等と締結した上場株式等の振替口座簿への記載若しくは記録又は保管の委託に係る契約(信用取引等に係るものを除く。)で、その契約書において、上場株式等の保管の委託は当該記載若しくは記録又は保管の委託に係る口座に設けられた特定保管勘定(当該契約に基づき当該口座に記載若しくは記録又は保管の委託がされる上場株式等につき、当該保管の委託に関する記録を他の取引に関する記録と区分して行うための勘定をいう。)において行うこと、当該特定保管勘定においては当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の次に掲げる上場株式等(政令で定めるものを除く。)のみを受け入れること、当該特定保管勘定において振替口座簿への記載若しくは記録又は保管の委託がされている上場株式等の譲渡は当該金融商品取引業者等への売委託による方法、当該金融商品取引業者等に対してする方法その他政令で定める方法によりすることその他政令で定める事項が定められているものをいう。
イ 特定口座開設届出書の提出後に、当該金融商品取引業者等への買付けの委託(当該買付けの委託の媒介、取次ぎ又は代理を含む。)により取得をした上場株式等又は当該金融商品取引業者等から取得をした上場株式等で、その取得後直ちに当該口座に受け入れるもの
ロ 当該金融商品取引業者等以外の金融商品取引業者等に開設されている当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の特定口座(ロにおいて「他の特定口座」という。)から、政令で定めるところにより、当該他の特定口座に係る特定口座内保管上場株式等の全部又は一部の移管がされる場合(当該特定口座内保管上場株式等の一部の移管がされる場合にあつては、当該移管がされる特定口座内保管上場株式等と同一銘柄の特定口座内保管上場株式等は全て当該移管がされる特定口座内保管上場株式等に含まれる場合に限る。)の当該移管がされる上場株式等
ハ イ及びロに掲げるもののほか政令で定める上場株式等
三 上場株式等信用取引等契約 前項の規定の適用を受けるために同項の居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が金融商品取引業者等と締結した上場株式等の信用取引等に係る契約で、その契約書において、上場株式等の信用取引等は当該信用取引等に係る口座に設けられた特定信用取引等勘定(当該契約に基づき当該口座において処理される上場株式等の信用取引等につき、当該信用取引等の処理に関する記録を他の取引に関する記録と区分して行うための勘定をいう。)において処理すること、当該特定信用取引等勘定においては特定口座開設届出書の提出後に開始する上場株式等の信用取引等に関する事項のみを処理することその他の政令で定める事項が定められているものをいう。
4 特定口座開設届出書の提出をしようとする居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者は、政令で定めるところにより、その提出をする際、前項第一号の金融商品取引業者等の営業所の長に、その者の住民票の写しその他の政令で定める書類を提示して氏名、生年月日及び住所(国内に住所を有しない者にあつては、財務省令で定める場所)を告知し、当該告知をした事項につき確認を受けなければならない。
5 金融商品取引業者等の営業所の長は、前項の告知を受けたものと異なる氏名、生年月日及び住所が記載されている特定口座開設届出書及び当該金融商品取引業者等に既に特定口座を開設している居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者から重ねて提出された特定口座開設届出書については、これを受理することができない。
6 前項に定めるもののほか、金融商品取引業者等が特定口座につき備え付けるべき帳簿に関する事項、特定口座開設届出書を提出した個人がその提出後当該届出書に記載した事項を変更した若しくは変更する場合又は第一項若しくは第二項の規定の適用をやめようとする場合における届出に関する事項その他第一項から第四項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
7 金融商品取引業者等は、その年において当該金融商品取引業者等に開設されていた特定口座がある場合には、財務省令で定めるところにより、当該特定口座を開設した居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の氏名及び住所、その年中に当該特定口座において処理された上場株式等の譲渡の対価の額、当該上場株式等の取得費の額、当該譲渡に要した費用の額、当該譲渡に係る所得の金額又は差益の金額、当該特定口座に受け入れた第三十七条の十一の六第一項に規定する上場株式等の配当等(次項及び第十一項において「上場株式等の配当等」という。)の額その他の財務省令で定める事項を記載した報告書二通を作成し、その年の翌年一月三十一日(年の中途で上場株式等保管委託契約又は上場株式等信用取引等契約の解約による特定口座の廃止その他政令で定める事由が生じた場合には、当該事由が生じた日の属する月の翌月末日)までに、一通を当該金融商品取引業者等の当該特定口座を開設する営業所の所在地の所轄税務署長に提出し、他の一通を当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に交付しなければならない。
8 金融商品取引業者等に開設されていた特定口座で、その年中に当該特定口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡及び当該特定口座で処理した信用取引等に係る上場株式等の譲渡並びに当該特定口座への上場株式等の配当等の受入れが行われなかつたものがある場合には、当該金融商品取引業者等は、前項の規定にかかわらず、当該特定口座に係る同項の規定による報告書を当該特定口座を開設した居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対して交付することを要しない。ただし、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の請求があるときは、当該報告書をこれらの者に交付しなければならない。
9 金融商品取引業者等は、第七項及び前項ただし書の規定による報告書の交付に代えて、政令で定めるところにより、これらの規定に規定する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の承諾を得て、当該報告書に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて財務省令で定めるものをいう。第四十二条の三第四項第三号において同じ。)により提供することができる。ただし、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の請求があるときは、当該報告書をこれらの者に交付しなければならない。
10 前項本文の場合において、同項の金融商品取引業者等は、第七項又は第八項ただし書の報告書を交付したものとみなす。
11 特定口座において処理された上場株式等の譲渡又は特定口座に受け入れた上場株式等の配当等に係る所得税法第二百二十四条、第二百二十四条の三及び第二百二十五条の規定の特例その他第七項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
12 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第七項の報告書の提出に関する調査について必要があるときは、当該報告書を提出する義務がある者に質問し、又はその者の特定口座及び当該特定口座における上場株式等の取扱いに関する帳簿書類その他の物件を検査することができる。
13 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、前項の規定による質問又は検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
14 第十二項の規定による質問又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。


(特定口座内保管上場株式等の譲渡による所得等に対する源泉徴収等の特例)
第三十七条の十一の四
居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対し国内においてその営業所に開設されている特定口座(前条第三項第一号に規定する特定口座をいう。以下この条において同じ。)に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡の対価又は当該特定口座において処理された上場株式等の信用取引等の決済(当該信用取引等に係る株式等(第三十七条の十第二項に規定する株式等をいう。)の受渡しが行われることとなるものを除く。以下この条から第三十七条の十一の六までにおいて「差金決済」という。)に係る差益に相当する金額の支払をする金融商品取引業者等は、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者から、政令で定めるところにより、その年最初に当該特定口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡をする時又は当該特定口座において処理された上場株式等の信用取引等につきその年最初に差金決済を行う時のうちいずれか早い時までに、当該金融商品取引業者等の当該特定口座を開設する営業所に特定口座源泉徴収選択届出書(この項の規定の適用を受ける旨その他財務省令で定める事項を記載した書類をいう。)の提出があつた場合において、その年中に行われた当該特定口座(以下この条から第三十七条の十一の六までにおいて「源泉徴収選択口座」という。)に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡又は当該源泉徴収選択口座において処理された上場株式等の信用取引等に係る差金決済により源泉徴収選択口座内調整所得金額が生じたときは、当該譲渡の対価又は当該差金決済に係る差益に相当する金額の支払をする際、当該源泉徴収選択口座内調整所得金額に百分の十五の税率を乗じて計算した金額の所得税を徴収し、その徴収の日の属する年の翌年一月十日(政令で定める場合にあつては、政令で定める日)までに、これを国に納付しなければならない。
2 前項に規定する源泉徴収選択口座内調整所得金額とは、金融商品取引業者等の営業所に開設されている居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡又は当該源泉徴収選択口座において処理された上場株式等の信用取引等に係る差金決済(以下この項及び次項において「対象譲渡等」という。)が行われた場合において、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の当該源泉徴収選択口座に係る第一号に掲げる金額(次項において「源泉徴収口座内通算所得金額」という。)が第二号に掲げる金額(次項において「源泉徴収口座内直前通算所得金額」という。)を超えるときにおける当該超える部分の金額をいう。
一 イに掲げる金額とロに掲げる金額とを合計した金額(当該金額が零を下回る場合には、零)
イ その年において当該対象譲渡等の時の以前にした特定口座内保管上場株式等の譲渡に係る譲渡収入金額(特定口座内保管上場株式等の譲渡に係る収入金額として政令で定める金額をいう。次号イにおいて同じ。)の総額からその譲渡をした特定口座内保管上場株式等に係る取得費等の金額(その譲渡をした特定口座内保管上場株式等の取得に要した金額及びその譲渡に要した費用の金額として政令で定める金額をいう。同号イにおいて同じ。)の総額を控除した金額
ロ その年において当該対象譲渡等の時の以前に行われた上場株式等の信用取引等に係る差金決済により生じた差益の金額として政令で定める金額(次号ロにおいて「差益金額」という。)の総額から当該対象譲渡等の時の以前に行われた上場株式等の信用取引等に係る差金決済により生じた差損の金額として政令で定める金額(同号ロにおいて「差損金額」という。)の総額を控除した金額
二 イに掲げる金額とロに掲げる金額とを合計した金額(当該金額が零を下回る場合には、零)
イ その年において当該対象譲渡等の時の前にした特定口座内保管上場株式等の譲渡に係る譲渡収入金額の総額からその譲渡をした特定口座内保管上場株式等に係る取得費等の金額の総額を控除した金額
ロ その年において当該対象譲渡等の時の前に行われた上場株式等の信用取引等に係る差金決済により生じた差益金額の総額から当該対象譲渡等の時の前に行われた上場株式等の信用取引等に係る差金決済により生じた差損金額の総額を控除した金額
3 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の源泉徴収選択口座を開設している金融商品取引業者等は、当該源泉徴収選択口座においてその年中に行われた対象譲渡等により、当該対象譲渡等に係る源泉徴収口座内通算所得金額が源泉徴収口座内直前通算所得金額に満たないこととなつた場合には、その都度、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対し、当該満たない部分の金額に百分の十五を乗じて計算した金額に相当する所得税を還付しなければならない。
4 第一項の規定により徴収して納付すべき所得税は、所得税法第二条第一項第四十五号に規定する源泉徴収に係る所得税とみなして、同法、国税通則法及び国税徴収法の規定を適用する。
5 前項に定めるもののほか、第一項の規定により徴収された所得税の額がある場合における所得税に関する法令の適用に関する特例その他同項から第三項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得)
第三十七条の十一の五
その年分の所得税に係る源泉徴収選択口座を有する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者で、当該源泉徴収選択口座につき次の各号に掲げる金額を有するものは、その年分の所得税については、第三十七条の十第一項に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額若しくは第三十七条の十二の二第二項若しくは第七項に規定する上場株式等に係る譲渡損失の金額又は所得税法第百二十一条第一項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する給与所得及び退職所得以外の所得金額若しくは同法第百二十一条第三項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する公的年金等に係る雑所得以外の所得金額の計算上当該各号に掲げる金額(当該各号に掲げる金額が同一の源泉徴収選択口座に係るものである場合には、当該源泉徴収選択口座については、第一号に掲げる金額及び第二号に掲げる金額)を除外したところにより、同法第百二十条から第百二十七条まで(これらの規定を同法第百六十六条において準用する場合を含む。)及び第三十七条の十二の二第十一項(第三十七条の十三の二第七項において準用する場合を含む。)において準用する同法第百二十三条第一項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)の規定を適用することができる。
一 その年中にした源泉徴収選択口座(その者が源泉徴収選択口座を二以上有する場合には、それぞれの源泉徴収選択口座。次号において同じ。)に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡につき第三十七条の十一の三第一項の規定に基づいて計算された当該特定口座内保管上場株式等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額及び雑所得の金額並びにこれらの所得の金額の計算上生じた損失の金額
二 その年中に源泉徴収選択口座において処理された差金決済に係る第三十七条の十一の三第二項に規定する信用取引等に係る上場株式等の譲渡につき同項の規定により計算された当該信用取引等に係る上場株式等の譲渡による事業所得の金額及び雑所得の金額並びにこれらの所得の金額の計算上生じた損失の金額
2 前項に規定する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者のその年分の所得税について国税通則法第二十五条の規定による決定(当該決定に係る同法第二十四条又は第二十六条の規定による更正を含む。)をする場合におけるこれらの規定の適用については、同項各号に掲げる金額は、これらの条に規定する課税標準等には含まれないものとする。
3 前項に定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(源泉徴収選択口座内配当等に係る所得計算及び源泉徴収等の特例)
第三十七条の十一の六
源泉徴収選択口座を有する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が支払を受ける第八条の四第一項に規定する上場株式等の配当等(以下この条において「上場株式等の配当等」という。)のうち、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が当該源泉徴収選択口座を開設している金融商品取引業者等と締結した上場株式配当等受領委任契約に基づき当該源泉徴収選択口座に設けられた特定上場株式配当等勘定に受け入れられたもの(以下この条において「源泉徴収選択口座内配当等」という。)については、政令で定めるところにより、当該源泉徴収選択口座内配当等に係る配当所得の金額と当該源泉徴収選択口座内配当等以外の配当等(所得税法第二十四条第一項に規定する配当等をいう。第四項第一号において同じ。)に係る配当所得の金額とを区分して、これらの金額を計算するものとする。
2 前項の規定の適用を受けようとする居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者は、政令で定めるところにより、特定上場株式配当等勘定が設けられた源泉徴収選択口座が開設されている金融商品取引業者等の営業所の名称及び所在地、当該金融商品取引業者等が支払の取扱いをする上場株式等の配当等につき当該源泉徴収選択口座に設けられた特定上場株式配当等勘定への受入れを依頼する旨、当該受け入れられた上場株式等の配当等について同項の規定の適用を受けようとする旨その他の財務省令で定める事項を記載した届出書(次項において「源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書」という。)を、その源泉徴収選択口座が開設されている金融商品取引業者等の営業所の長に提出しなければならない。
3 前項の源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書の提出を受けた金融商品取引業者等の営業所の長は、当該源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書を提出した居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対して支払われる上場株式等の配当等で当該源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書の提出を受けた日以後に支払の確定するもの(所得税法第二百二十五条第一項に規定する無記名株式等の剰余金の配当又は無記名の投資信託若しくは特定受益証券発行信託の受益証券に係る収益の分配にあつては、同日以後に支払われるもの)のうち当該金融商品取引業者等が支払の取扱いをするもの(政令で定める要件を満たすものに限る。)のすべてを、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の源泉徴収選択口座に係る特定上場株式配当等勘定に受け入れるものとする。ただし、政令で定めるところにより、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、当該金融商品取引業者等の営業所の長に対し、当該上場株式等の配当等の特定上場株式配当等勘定への受入れをやめることを依頼する旨を記載した届出書を提出した場合は、この限りでない。
4 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 上場株式配当等受領委任契約 第一項の規定の適用を受けるために同項の居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が金融商品取引業者等と締結した上場株式等の配当等の受領の委任に関する契約で、その契約書において、当該金融商品取引業者等が支払の取扱いをする上場株式等の配当等を当該上場株式等の配当等の受領に係る源泉徴収選択口座に設けられた特定上場株式配当等勘定に受け入れることができること、当該特定上場株式配当等勘定においては当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対して支払われる次に掲げる配当等のうち上場株式等の配当等に該当するもの(当該源泉徴収選択口座が開設されている金融商品取引業者等の営業所に係る金融商品取引業者等の社債、株式等の振替に関する法律に規定する振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又は当該営業所に保管の委託がされている上場株式等(第三十七条の十一の三第二項に規定する上場株式等をいう。第六項において同じ。)に係るものに限る。)のみを受け入れることその他政令で定める事項が定められているものをいう。
イ 第八条の三第二項第二号に掲げる国外私募公社債等運用投資信託等の配当等以外の国外投資信託等の配当等で同条第三項の規定に基づき当該金融商品取引業者等により所得税が徴収されるべきもの
ロ 第九条の二第一項に規定する国外株式の配当等で同条第二項の規定に基づき当該金融商品取引業者等により所得税が徴収されるべきもの
ハ 第九条の三の二第一項に規定する上場株式等の配当等で同項の規定に基づき当該金融商品取引業者等により所得税が徴収されるべきもの
二 特定上場株式配当等勘定 上場株式配当等受領委任契約に基づき源泉徴収選択口座において交付を受ける上場株式等の配当等につき、当該上場株式等の配当等に関する記録を他の上場株式等の配当等に関する記録と区分して行うための勘定をいう。
5 源泉徴収選択口座が開設されている金融商品取引業者等が、源泉徴収選択口座内配当等につき、第八条の三第三項(同条第二項第二号に係る部分に限る。次項及び第七項において同じ。)、第九条の二第二項又は第九条の三の二第一項の規定に基づき徴収した所得税の額の納期限は、これらの規定にかかわらず、これらの規定に規定する徴収の日の属する年の翌年一月十日(政令で定める場合にあつては、政令で定める日)とする。
6 前項の金融商品取引業者等が居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対して支払われる源泉徴収選択口座内配当等について徴収して納付すべき所得税の額を計算する場合において、当該源泉徴収選択口座内配当等に係る源泉徴収選択口座につき次の各号に掲げる金額があるときは、当該源泉徴収選択口座内配当等について徴収して納付すべき所得税の額は、政令で定めるところにより、その年中に交付をした源泉徴収選択口座内配当等の額の総額から当該各号に掲げる金額の合計額を控除した残額を第八条の三第三項に規定する国外投資信託等の配当等、第九条の二第二項に規定する国外株式の配当等又は第九条の三の二第一項に規定する上場株式等の配当等に係るこれらの規定に規定する交付をする金額とみなしてこれらの規定を適用して計算した金額とする。
一 その年中にした当該源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡につき第三十七条の十一の三第一項の規定に基づいて計算された当該特定口座内保管上場株式等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額及び雑所得の金額の計算上生じた損失の金額として政令で定める金額
二 その年中に当該源泉徴収選択口座において処理された差金決済に係る第三十七条の十一の三第二項に規定する信用取引等に係る上場株式等の譲渡につき同項の規定により計算された当該信用取引等に係る上場株式等の譲渡による事業所得の金額及び雑所得の金額の計算上生じた損失の金額として政令で定める金額
7 前項の場合において、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対して支払われる源泉徴収選択口座内配当等について、その年中に当該金融商品取引業者等が当該源泉徴収選択口座内配当等の交付の際に第八条の三第三項、第九条の二第二項又は第九条の三の二第一項の規定により既に徴収した所得税の額が前項の規定を適用して計算した所得税の額を超えるときは、当該金融商品取引業者等は、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対し、当該超える部分の金額に相当する所得税を還付しなければならない。
8 源泉徴収選択口座内配当等については、その年分の配当所得の金額の計算上収入金額とすべき金額は、所得税法第三十六条の規定にかかわらず、その年において当該源泉徴収選択口座内配当等に係る源泉徴収選択口座が開設されている金融商品取引業者等から交付を受けた金額とする。
9 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が有する源泉徴収選択口座内配当等についての第八条の五第一項の規定の適用は、同条第四項の規定にかかわらず、第一項の規定により計算されたその年中に交付を受けた源泉徴収選択口座内配当等(その者が二以上の源泉徴収選択口座において源泉徴収選択口座内配当等を有する場合には、それぞれの源泉徴収選択口座において有する源泉徴収選択口座内配当等)に係る配当所得の金額ごとに行うものとする。
10 第六項の金融商品取引業者等が同項の規定により源泉徴収選択口座内配当等について徴収して納付すべき所得税の額の計算上当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が有する源泉徴収選択口座内配当等の額から控除した同項各号に掲げる金額につき前条第一項の規定の適用を受けない場合には、当該源泉徴収選択口座内配当等に係る配当所得の金額については、第八条の五第一項及び第二項の規定は、適用しない。
11 前三項に定めるもののほか、第七項の規定により所得税を還付する場合における手続の細目その他第一項から第七項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(恒久的施設を有しない非居住者の株式等の譲渡に係る国内源泉所得に対する課税の特例)
第三十七条の十二
国内に恒久的施設を有しない非居住者(所得税法第百六十四条第一項第四号に掲げる非居住者をいう。以下この条において同じ。)が平成十六年一月一日以後に第三十七条の十第二項に規定する株式等の同条第一項に規定する譲渡をした場合には、当該非居住者の同号イに掲げる国内源泉所得のうち、同項に規定する株式等に係る譲渡所得等(以下この条において「株式等の譲渡に係る国内源泉所得」という。)については、同法第百六十五条の規定にかかわらず、他の所得と区分し、その年中の当該株式等の譲渡に係る国内源泉所得の金額として政令で定めるところにより計算した金額(以下この条において「株式等の譲渡に係る国内源泉所得の金額」という。)に対し、株式等の譲渡に係る国内源泉所得の金額(第四項において準用する第三十七条の十第六項第五号の規定により適用される同法第七十二条、第七十八条、第八十六条及び第八十七条の規定の適用がある場合には、その適用後の金額)の百分の十五に相当する金額に相当する所得税を課する。
2 前項の場合において、株式等の譲渡に係る国内源泉所得の金額の計算上生じた損失の額があるときは、所得税法その他所得税に関する法令の規定の適用については、当該損失の額は生じなかつたものとみなす。
3 前項に規定するもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
4 第三十七条の十第三項及び第六項(第一号、第二号及び第六号を除く。)の規定は、第一項の規定の適用がある場合において準用する。この場合において、同条第六項第三号中「株式等に係る譲渡所得の金額」とあるのは「租税特別措置法第三十七条の十二第一項(恒久的施設を有しない非居住者の株式等の譲渡に係る国内源泉所得に対する課税の特例)に規定する株式等の譲渡に係る国内源泉所得の金額(以下「株式等の譲渡に係る国内源泉所得の金額」という。)のうち譲渡所得に該当する部分の金額」と、同項第四号中「第三十七条の十第一項(株式等に係る譲渡所得等の課税の特例)に規定する株式等に係る譲渡所得等」とあるのは「第三十七条の十二第一項(恒久的施設を有しない非居住者の株式等の譲渡に係る国内源泉所得に対する課税の特例)に規定する株式等の譲渡に係る国内源泉所得」と、「株式等に係る譲渡所得等の金額」とあるのは「株式等の譲渡に係る国内源泉所得の金額」と、同項第五号中「第七十一条から第八十七条まで」とあるのは「第七十一条、第七十二条、第七十八条、第八十六条及び第八十七条」と、「株式等に係る譲渡所得等の金額」とあるのは「株式等の譲渡に係る国内源泉所得の金額」と読み替えるものとする。


(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除)
第三十七条の十二の二
確定申告書(第十一項(第三十七条の十三の二第七項において準用する場合を含む。)において準用する所得税法第百二十三条第一項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)の規定による申告書を含む。以下この条において同じ。)を提出する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の平成二十一年分以後の各年分の上場株式等に係る譲渡損失の金額がある場合には、第三十七条の十第一項後段の規定にかかわらず、当該上場株式等に係る譲渡損失の金額は、当該確定申告書に係る年分の第八条の四第一項に規定する上場株式等に係る配当所得の金額を限度として、当該年分の当該上場株式等に係る配当所得の金額の計算上控除する。
2 前項に規定する上場株式等に係る譲渡損失の金額とは、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、上場株式等の譲渡のうち次に掲げる上場株式等の譲渡(第三十二条第二項の規定に該当するものを除く。)をしたことにより生じた損失の金額として政令で定めるところにより計算した金額のうち、その者の当該譲渡をした日の属する年分の第三十七条の十第一項に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上控除してもなお控除しきれない部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
一 金融商品取引法第二条第九項に規定する金融商品取引業者(同法第二十八条第一項に規定する第一種金融商品取引業を行う者に限る。次号において「金融商品取引業者」という。)又は同法第二条第十一項に規定する登録金融機関(第三号において「登録金融機関」という。)への売委託により行う上場株式等の譲渡
二 金融商品取引業者に対する上場株式等の譲渡
三 登録金融機関又は投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十一項に規定する投資信託委託会社に対する上場株式等の譲渡で政令で定めるもの
四 第三十七条の十第三項又は第四項各号に規定する事由による上場株式等の譲渡
五 上場株式等を発行した法人の行う株式交換又は株式移転による当該法人に係る法人税法第二条第十二号の六の四に規定する株式交換完全親法人又は同条第十二号の七に規定する株式移転完全親法人に対する当該上場株式等の譲渡
六 上場株式等を発行した法人に対して会社法第百九十二条第一項の規定に基づいて行う同項に規定する単元未満株式の譲渡その他これに類する上場株式等の譲渡として政令で定めるもの
七 上場株式等を発行した法人に対して会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第六十四条の規定による改正前の商法第二百二十条ノ六第一項の規定に基づいて行う同項に規定する端株の譲渡
八 上場株式等を発行した法人が行う会社法第二百三十四条第一項又は第二百三十五条第一項(これらの規定を他の法律において準用する場合を含む。)の規定その他政令で定める規定による一株又は一口に満たない端数に係る上場株式等の競売(会社法第二百三十四条第二項(同法第二百三十五条第二項又は他の法律において準用する場合を含む。)の規定その他政令で定める規定による競売以外の方法による売却を含む。)による当該上場株式等の譲渡
九 信託会社(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律により同法第一条第一項に規定する信託業務を営む同項に規定する金融機関を含む。次号において同じ。)の営業所(国内にある営業所又は事務所をいう。以下この項において同じ。)に信託されている上場株式等の譲渡で、当該営業所を通じて金融商品取引法第五十八条に規定する外国証券業者(次号において単に「外国証券業者」という。)への売委託により行うもの
十 信託会社の営業所に信託されている上場株式等の譲渡で、当該営業所を通じて外国証券業者に対して行うもの
3 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、上場株式等に係る譲渡損失の金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
4 税務署長は、前項の確定申告書の提出がなかつた場合又は同項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
5 第一項の規定の適用がある場合における第八条の四の規定の適用については、同条第一項中「配当所得の金額(以下」とあるのは、「配当所得の金額(第三十七条の十二の二第一項の規定の適用がある場合には、その適用後の金額。以下」とする。
6 確定申告書を提出する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、その年の前年以前三年内の各年において生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額(この項の規定の適用を受けて前年以前において控除されたものを除く。)を有する場合には、第三十七条の十第一項後段の規定にかかわらず、当該上場株式等に係る譲渡損失の金額に相当する金額は、政令で定めるところにより、当該確定申告書に係る年分の同項に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額及び第八条の四第一項に規定する上場株式等に係る配当所得の金額(第一項の規定の適用がある場合にはその適用後の金額。以下この項において同じ。)を限度として、当該年分の当該株式等に係る譲渡所得等の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額の計算上控除する。 
7 前項に規定する上場株式等に係る譲渡損失の金額とは、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、平成十五年一月一日以後に、上場株式等の譲渡のうち第二項各号に掲げる上場株式等の譲渡(第三十二条第二項の規定に該当するものを除く。)をしたことにより生じた損失の金額として政令で定めるところにより計算した金額のうち、その者の当該譲渡をした日の属する年分の第三十七条の十第一項に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上控除してもなお控除しきれない部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額(第一項の規定の適用を受けて控除されたものを除く。)をいう。
8 第六項の規定は、同項に規定する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が前項に規定する上場株式等に係る譲渡損失の金額が生じた年分の所得税につき当該上場株式等に係る譲渡損失の金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類の添付がある確定申告書を提出し、かつ、その後において連続して確定申告書を提出している場合であつて、第六項の確定申告書に同項の規定による控除を受ける金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
9 第四項の規定は、第六項の規定を適用する場合における前項の確定申告書の提出がなかつたとき又は同項の書類の添付がない確定申告書の提出があつたときについて準用する。
10 第六項の規定の適用がある場合における第八条の四(第三項を除く。)及び第三十七条の十(第六項を除く。)の規定の適用については、第八条の四第一項中「配当所得の金額(以下」とあるのは「配当所得の金額(第三十七条の十二の二第六項の規定の適用がある場合には、その適用後の金額。以下」と、第三十七条の十第一項中「計算した金額(」とあるのは「計算した金額(第三十七条の十二の二第六項の規定の適用がある場合には、その適用後の金額。」とする。
11 所得税法第百二十三条第一項(第二号を除く。)(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)の規定は、居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、その年の翌年以後において第六項の規定の適用を受けようとする場合であつて、その年の年分の所得税につき同法第百二十条第一項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)の規定による申告書を提出すべき場合及び同法第百二十二条第一項又は第百二十三条第一項(これらの規定を同法第百六十六条において準用する場合を含む。)の規定による申告書を提出することができる場合のいずれにも該当しない場合について準用する。この場合において、同法第百二十三条第一項中「第七十条第一項若しくは第二項(純損失の繰越控除)若しくは第七十一条第一項(雑損失の繰越控除)の規定の適用を受け、又は第百四十二条第二項(純損失の繰戻しによる還付)の規定による還付を受けようとするときは、第三期において」とあるのは「租税特別措置法第三十七条の十二の二第六項(上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除)の規定の適用を受けようとするときは」と、「次項各号に掲げる」とあるのは「その年において生じた同条第七項に規定する上場株式等に係る譲渡損失の金額(以下この項において「上場株式等に係る譲渡損失の金額」という。)、その年の前年以前三年内の各年において生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額その他の政令で定める」と、同項第一号中「純損失の金額」とあるのは「上場株式等に係る譲渡損失の金額」と、同項第三号中「純損失の金額及び雑損失の金額(第七十条第一項若しくは第二項又は第七十一条第一項」とあるのは「上場株式等に係る譲渡損失の金額(租税特別措置法第三十七条の十二の二第六項」と、「及び第百四十二条第二項の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。次項第二号において同じ」とあるのは「を除く」と、「これらの金額」とあるのは「当該上場株式等に係る譲渡損失の金額」と、「総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額をこえる」とあるのは「同法第三十七条の十第一項(株式等に係る譲渡所得等の課税の特例)に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額及び同法第三十七条の十二の二第六項に規定する上場株式等に係る配当所得の金額の合計額を超える」と読み替えるものとする。
12 第六項の規定の適用がある場合における国税通則法の規定の適用については、同法第二条第六号ハ(1)中「又は雑損失の金額」とあるのは「若しくは雑損失の金額又は租税特別措置法第三十七条の十二の二第七項(上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除)に規定する上場株式等に係る譲渡損失の金額」と、「同法」とあるのは「これらの法律」とする。
13 その年の翌年以後又はその年において第六項の規定の適用を受けようとする場合に提出すべき確定申告書の記載事項の特例その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(特定中小会社が発行した株式の取得に要した金額の控除等)
第三十七条の十三
平成十五年四月一日以後に、次の各号に掲げる株式会社(以下この条及び次条において「特定中小会社」という。)の区分に応じ当該各号に定める株式(以下この条及び次条において「特定株式」という。)を払込み(当該株式の発行に際してするものに限る。以下この条及び次条において同じ。)により取得(第二十九条の二第一項本文の規定の適用を受けるものを除く。以下この条及び次条において同じ。)をした居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者(当該取得をした日においてその者を判定の基礎となる株主として選定した場合に当該特定中小会社が法人税法第二条第十号に規定する同族会社に該当することとなるときにおける当該株主その他の政令で定める者であつたものを除く。次条において同じ。)が、当該特定株式を払込みにより取得をした場合における第三十七条の十第一項の規定の適用については、政令で定めるところにより、その年分の同項に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上、その年中に当該払込みにより取得をした特定株式(その年十二月三十一日において有するものとして政令で定めるものに限る。以下この条において「控除対象特定株式」という。)の取得に要した金額の合計額(適用前の株式等に係る譲渡所得等の金額(この項の規定を適用しないで計算した場合における第三十七条の十第一項に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額をいう。次項において同じ。)が当該合計額に満たない場合には、当該適用前の株式等に係る譲渡所得等の金額に相当する金額)を控除する。
一 中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律(平成十一年法律第十八号)第七条に規定する特定新規中小企業者に該当する株式会社 当該株式会社により発行される株式
二 内国法人のうち、その設立の日以後十年を経過していない中小企業者に該当するものとして財務省令で定める株式会社 当該株式会社により発行される株式で投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号)第二条第二項に規定する投資事業有限責任組合(財務省令で定めるものに限る。)に係る同法第三条第一項に規定する投資事業有限責任組合契約に従つて取得をされるもの
三 内国法人のうち、金融商品取引法第二条第十三項に規定する認可金融商品取引業協会の規則においてその事業の成長発展が見込まれるものとして指定を受けている株式を発行する株式会社であつて、その設立の日以後十年を経過していない中小企業者に該当するものとして財務省令で定めるもの 当該株式会社により発行される株式で当該規則において当該株式を取り扱うことができることとされている前条第二項第一号に規定する金融商品取引業者を通じて取得をされるもの
2 前項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、控除対象特定株式の取得に要した金額、適用前の株式等に係る譲渡所得等の金額及び同項の控除の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
3 第一項の規定の適用を受けた場合における控除対象特定株式と同一銘柄の株式の取得価額の計算の特例その他前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除等)
第三十七条の十三の二
特定中小会社の特定株式を払込みにより取得をした居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者について、当該特定中小会社の設立の日から当該特定中小会社(当該特定中小会社であつた株式会社を含む。)が発行した株式に係る上場等の日(金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場された日その他の政令で定める日をいう。)の前日までの期間(第五項において「適用期間」という。)内に、その有する当該払込みにより取得をした特定株式が株式としての価値を失つたことによる損失が生じた場合として次に掲げる事実が発生したときは、当該事実が発生したことは当該特定株式の譲渡をしたことと、当該損失の金額として政令で定める金額は当該特定株式の譲渡をしたことにより生じた損失の金額とそれぞれみなして、この条及び第三十七条の十の規定その他の所得税に関する法令の規定を適用する。
一 当該払込みにより取得をした特定株式を発行した株式会社が解散(合併による解散を除く。)をし、その清算が結了したこと。
二 前号に掲げる事実に類する事実として政令で定めるもの
2 前項の規定は、政令で定めるところにより、同項に規定する事実が発生した日の属する年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項に規定する損失の金額として政令で定める金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。
3 税務署長は、前項の確定申告書の提出がなかつた場合又は同項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
4 確定申告書(第七項において準用する第三十七条の十二の二第十一項において準用する所得税法第百二十三条第一項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)の規定による申告書を含む。以下この項において同じ。)を提出する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、その年の前年以前三年内の各年において生じた特定株式に係る譲渡損失の金額(この項の規定の適用を受けて前年以前において控除されたものを除く。)を有する場合には、第三十七条の十第一項後段の規定にかかわらず、当該特定株式に係る譲渡損失の金額に相当する金額は、政令で定めるところにより、当該確定申告書に係る年分の同項に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額を限度として、当該年分の当該株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上控除する。
5 前項に規定する特定株式に係る譲渡損失の金額とは、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、適用期間内に、その払込みにより取得をした特定株式の譲渡(当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の親族その他の特別の関係がある者に対してする譲渡その他の政令で定めるものを除く。)をしたことにより生じた損失の金額として政令で定めるところにより計算した金額のうち、その者の当該譲渡をした日の属する年分の第三十七条の十第一項に規定する株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上控除してもなお控除しきれない部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
6 第三十七条の十二の二第八項、第十項及び第十二項の規定は、第四項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、同条第八項中「第六項の規定」とあるのは「第三十七条の十三の二第四項の規定」と、「前項」とあるのは「同条第五項」と、「上場株式等に係る譲渡損失の金額」とあるのは「特定株式に係る譲渡損失の金額」と、「添付がある確定申告書」とあるのは「添付がある確定申告書(同条第四項に規定する確定申告書をいう。以下この項において同じ。)」と、「第六項の確定申告書」とあるのは「同条第四項の確定申告書」と、同条第十項中「第六項の規定の適用がある場合における」とあるのは「第三十七条の十三の二第四項の規定の適用がある場合における」と、「計算した金額(第三十七条の十二の二第六項」とあるのは「計算した金額(第三十七条の十三の二第四項」と、同条第十二項中「第六項」とあるのは「第三十七条の十三の二第四項」と、「上場株式等に係る譲渡損失の金額」とあるのは「上場株式等に係る譲渡損失の金額若しくは同法第三十七条の十三の二第五項(特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除等)に規定する特定株式に係る譲渡損失の金額」と読み替えるものとする。
7 第三十七条の十二の二第十一項の規定は、その年の翌年以後において第四項の規定の適用を受けようとする居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者について準用する。この場合において、同条第十一項中「第六項の」とあるのは「第三十七条の十三の二第四項の」と、「譲渡損失の繰越控除)の」とあるのは「譲渡損失の繰越控除)又は第三十七条の十三の二第四項(特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除等)の」と、「同条第七項」とあるのは「同法第三十七条の十二の二第七項」と、「その他の」とあるのは「、その年において生じた同法第三十七条の十三の二第五項に規定する特定株式に係る譲渡損失の金額(以下この項において「特定株式に係る譲渡損失の金額」という。)、その年の前年以前三年内の各年において生じた特定株式に係る譲渡損失の金額その他の」と、「とあるのは「上場株式等に係る譲渡損失の金額」」とあるのは「とあるのは「上場株式等に係る譲渡損失の金額又は特定株式に係る譲渡損失の金額」」と、「(租税特別措置法第三十七条の十二の二第六項」とあるのは「及び特定株式に係る譲渡損失の金額(租税特別措置法第三十七条の十二の二第六項又は第三十七条の十三の二第四項」と、「「を除く」と、「これらの金額」とあるのは「当該上場株式等に係る譲渡損失の金額」」とあるのは「「を除く」」と読み替えるものとする。
8 払込みにより取得をした特定株式及び当該特定株式と同一銘柄の他の株式を有する者につき第一項に規定する事実が発生した場合における同項の規定の特例、当該特定株式及び当該特定株式と同一銘柄の他の株式を有する者につきこれらの株式の譲渡をしたことによる損失の金額が生じた場合における第五項に規定する特定株式に係る譲渡損失の金額の計算の特例その他第一項及び第四項から前項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


第三十七条の十四
削除


(合併等により外国親法人株式の交付を受ける場合の課税の特例)
第三十七条の十四の二
国内に恒久的施設を有する非居住者が、その有する株式(出資を含む。以下この条及び次条において同じ。)につき、その株式を発行した内国法人(法人税法第二条第六号に規定する公益法人等を除く。以下この条及び次条において同じ。)の特定合併により外国合併親法人株式(次条第一項に規定する特定非適格合併により交付を受ける外国合併親法人株式で第六十八条の二の三第五項第一号に規定する特定軽課税外国法人(次項及び第三項において「特定軽課税外国法人」という。)の株式に該当するもの(以下この項において「課税外国親法人株式」という。)及び当該非居住者が国内において行う事業に係る資産として管理する株式として政令で定めるもの(以下この条において「国内事業管理株式」という。)に対応して交付を受けるもの(課税外国親法人株式を除く。第四項において「国内事業管理外国合併親法人株式」という。)を除く。以下この項において同じ。)の交付を受ける場合には、その交付を受ける外国合併親法人株式の価額に相当する金額(所得税法第二十五条第一項の規定に該当する部分の金額を除く。)は、株式等に係る譲渡所得等(第三十七条の十第一項に規定する株式等に係る譲渡所得等をいう。次項及び次条において同じ。)に係る収入金額とみなして、同法及びこの章の規定を適用する。
2 国内に恒久的施設を有する非居住者が、その有する株式につき、その株式を発行した内国法人の行つた特定分割型分割により外国分割承継親法人株式(次条第二項に規定する特定非適格分割型分割により交付を受ける外国分割承継親法人株式で特定軽課税外国法人の株式に該当するもの(以下この項において「課税外国親法人株式」という。)及び当該非居住者が国内事業管理株式に対応して交付を受けるもの(課税外国親法人株式を除く。第四項において「国内事業管理外国分割承継親法人株式」という。)を除く。以下この項において同じ。)の交付を受ける場合には、その交付を受ける外国分割承継親法人株式の価額に相当する金額(所得税法第二十五条第一項の規定に該当する部分の金額を除く。)は、株式等に係る譲渡所得等に係る収入金額とみなして、同法及びこの章の規定を適用する。
3 国内に恒久的施設を有する非居住者が、その有する株式(以下この項において「旧株」という。)につき、その旧株を発行した内国法人の行つた特定株式交換により法人税法第二条第十二号の六の四に規定する株式交換完全親法人に対し当該旧株の譲渡をし、かつ、外国株式交換完全支配親法人株式(次条第三項に規定する特定非適格株式交換により交付を受ける外国株式交換完全支配親法人株式で特定軽課税外国法人の株式に該当するもの(以下この項において「課税外国親法人株式」という。)及び当該非居住者が国内事業管理株式に対応して交付を受けるもの(課税外国親法人株式を除く。次項において「国内事業管理外国株式交換完全支配親法人株式」という。)を除く。以下この項において同じ。)の交付を受けた場合には、当該旧株のうちその交付を受けた外国株式交換完全支配親法人株式に対応する部分の譲渡については、所得税法第百六十五条の規定により同法第五十七条の四第一項の規定に準じて計算する場合における同項の規定は、適用しない。
4 国内に恒久的施設を有する非居住者が、その有する国内事業管理親法人株式(特定合併により交付を受ける国内事業管理外国合併親法人株式、特定分割型分割により交付を受ける国内事業管理外国分割承継親法人株式及び特定株式交換により交付を受ける国内事業管理外国株式交換完全支配親法人株式をいう。以下この項において同じ。)の全部又は一部を当該非居住者の国内において行う事業に係る資産として管理しなくなるものとして政令で定める行為を行つた場合には、その行為に係る国内事業管理親法人株式について、その行為が行われた時に、その時における価額に相当する金額による譲渡があつたものとみなして、第三十七条の十の規定その他の所得税に関する法令の規定を適用する。
5 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特定合併 合併で、法人税法第二条第十一号に規定する被合併法人の株主等(所得税法第二条第一項第八号の二に規定する株主等をいう。以下この項において同じ。)に外国合併親法人株式以外の資産(当該株主等に対する株式に係る剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配として交付された金銭その他の資産及び合併に反対する当該株主等に対するその買取請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産を除く。)が交付されなかつたものをいう。
二 外国合併親法人株式 法人税法第二条第十二号に規定する合併法人との間に当該合併法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式を除く。以下この項において「発行済株式等」という。)の全部を保有する関係として政令で定める関係がある外国法人の株式をいう。
三 特定分割型分割 法人税法第二条第十二号の九に規定する分割型分割で、同号イに規定する分割対価資産として外国分割承継親法人株式以外の資産が交付されなかつたものをいう。
四 外国分割承継親法人株式 法人税法第二条第十二号の三に規定する分割承継法人との間に当該分割承継法人の発行済株式等の全部を保有する関係として政令で定める関係がある外国法人の株式をいう。
五 特定株式交換 株式交換で、法人税法第二条第十二号の六の三に規定する株式交換完全子法人の株主に外国株式交換完全支配親法人株式以外の資産(当該株主に対する剰余金の配当として交付された金銭その他の資産及び株式交換に反対する当該株主に対するその買取請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産を除く。)が交付されなかつたものをいう。
六 外国株式交換完全支配親法人株式 法人税法第二条第十二号の六の四に規定する株式交換完全親法人との間に当該株式交換完全親法人の発行済株式等の全部を保有する関係として政令で定める関係がある外国法人の株式をいう。
6 第一項又は第二項に規定するその有する株式が第三十七条の十二の二第二項又は第七項に規定する上場株式等に該当する場合における同条の規定の適用については、同条第二項第四号中「第三十七条の十第三項又は第四項各号」とあるのは「第三十七条の十第三項若しくは第四項各号又は第三十七条の十四の二第一項若しくは第二項」と、同条第七項中「第二項各号」とあるのは「第三十七条の十四の二第六項の規定により読み替えられた第二項第四号」とする。
7 所得税法第百六十四条第一項第四号に掲げる非居住者が、特定合併、特定分割型分割又は特定株式交換により外国合併親法人株式(第一項に規定する課税外国親法人株式を除く。)、外国分割承継親法人株式(第二項に規定する課税外国親法人株式を除く。)又は外国株式交換完全支配親法人株式(第三項に規定する課税外国親法人株式を除く。)の交付を受ける場合における第三十七条の十二第四項の規定の適用については、同項中「の規定は」とあるのは「並びに第三十七条の十四の二第一項から第三項までの規定は」と、「同条第六項第三号」とあるのは「第三十七条の十第六項第三号」とする。
8 第一項から第三項までの規定の適用がある場合におけるその交付を受けた株式の取得価額の計算の特例、第四項の規定の適用がある場合における国内源泉所得の範囲の特例その他第一項から第四項まで及び前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(特定の合併等が行われた場合の株主等の課税の特例)
第三十七条の十四の三
居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、その有する株式につき、その株式を発行した内国法人の特定非適格合併(前条第五項第一号に規定する特定合併のうち、法人税法第二条第十二号の八に規定する適格合併に該当しないものをいう。)により外国合併親法人株式(同項第二号に規定する外国合併親法人株式をいう。以下この項において同じ。)の交付を受ける場合において、当該外国合併親法人株式が特定軽課税外国法人(第六十八条の二の三第五項第一号に規定する特定軽課税外国法人をいう。以下この条において同じ。)の株式に該当するときは、その交付を受ける外国合併親法人株式の価額に相当する金額(所得税法第二十五条第一項の規定に該当する部分の金額を除く。)は、株式等に係る譲渡所得等に係る収入金額とみなして、同法及びこの章の規定を適用する。
2 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、その有する株式につき、その株式を発行した内国法人の行つた特定非適格分割型分割(前条第五項第三号に規定する特定分割型分割のうち、第六十八条の二の三第二項第一号に規定する分割で法人税法第二条第十二号の十二に規定する適格分割型分割に該当しないものをいう。)により外国分割承継親法人株式(前条第五項第四号に規定する外国分割承継親法人株式をいう。以下この項において同じ。)の交付を受ける場合において、当該外国分割承継親法人株式が特定軽課税外国法人の株式に該当するときは、その交付を受ける外国分割承継親法人株式の価額に相当する金額(所得税法第二十五条第一項の規定に該当する部分の金額を除く。)は、株式等に係る譲渡所得等に係る収入金額とみなして、同法及びこの章の規定を適用する。
3 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、その有する株式(以下この項において「旧株」という。)につき、その旧株を発行した内国法人の行つた特定非適格株式交換(前条第五項第五号に規定する特定株式交換のうち、法人税法第二条第十二号の十六に規定する適格株式交換に該当しないものをいう。)により同法第二条第十二号の六の四に規定する株式交換完全親法人に対し当該旧株の譲渡をし、かつ、外国株式交換完全支配親法人株式(同項第六号に規定する外国株式交換完全支配親法人株式をいう。以下この項において同じ。)の交付を受けた場合において、当該外国株式交換完全支配親法人株式が特定軽課税外国法人の株式に該当するときは、当該旧株の譲渡については、所得税法第五十七条の四第一項(同法第百六十五条の規定により準じて計算する場合を含む。)の規定は、適用しない。
4 第一項又は第二項に規定するその有する株式が第三十七条の十二の二第二項又は第七項に規定する上場株式等に該当する場合における同条の規定の適用については、同条第二項第四号中「第三十七条の十第三項又は第四項各号」とあるのは「第三十七条の十第三項若しくは第四項各号又は第三十七条の十四の三第一項若しくは第二項」と、同条第七項中「第二項各号」とあるのは「第三十七条の十四の三第四項の規定により読み替えられた第二項第四号」とする。
5 所得税法第百六十四条第一項第四号に掲げる非居住者が、第一項に規定する特定非適格合併、第二項に規定する特定非適格分割型分割又は第三項に規定する特定非適格株式交換により特定軽課税外国法人の株式に該当する第一項に規定する外国合併親法人株式、特定軽課税外国法人の株式に該当する第二項に規定する外国分割承継親法人株式又は特定軽課税外国法人の株式に該当する第三項に規定する外国株式交換完全支配親法人株式の交付を受ける場合における第三十七条の十二第四項の規定の適用については、同項中「の規定は」とあるのは「並びに第三十七条の十四の三第一項から第三項までの規定は」と、「同条第六項第三号」とあるのは「第三十七条の十第六項第三号」とする。
6 第一項から第三項までの規定の適用がある場合におけるその交付を受けた株式の取得価額の計算の特例その他第一項から第三項まで及び前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(公社債等の譲渡等による所得の課税の特例)
第三十七条の十五
次に掲げる所得については、所得税を課さない。
一 公社債(第三十七条の十第二項第三号に規定する新株予約権付社債を除く。)並びに公社債投資信託、公社債等運用投資信託及び貸付信託の受益権並びに社債的受益権(次項第一号において「公社債等」という。)の譲渡(所得税法第五十七条の四第三項第四号に掲げる新株予約権付社債についての社債の譲渡で同号に定める事由によるものを除く。次項第一号において同じ。)による所得
二 公社債投資信託、公社債等運用投資信託及び特定目的信託(以下この号及び次項第二号において「公社債投資信託等」という。)の終了又は公社債投資信託等の一部の解約によりその公社債投資信託等の受益権(特定目的信託の受益権については、社債的受益権に限る。以下この号及び次項第二号において同じ。)を有する者に対して支払われる金額とその公社債投資信託等について信託された金額(所得税法第二条第一項第十四号に規定するオープン型の証券投資信託については、当該金額のうち同法第九条第一項第十一号に掲げる収益の分配に充てられるべき部分の金額を控除した金額。次項第二号において同じ。)のうち当該受益権に係る部分の金額とのうちいずれか低い金額が当該受益権の取得に要した金額を超える場合におけるその超える部分の金額
2 次に掲げる金額は、所得税法の規定の適用については、ないものとみなす。
一 公社債等の譲渡による収入金額が当該公社債等の所得税法第三十三条第三項に規定する取得費及びその譲渡に要した費用の額の合計額又はその譲渡に係る必要経費に満たない場合におけるその不足額
二 前項第二号に規定する事由により同号の公社債投資信託等の受益権を有する者に対して支払われる金額とその公社債投資信託等について信託された金額のうち当該受益権に係る部分の金額とのうちいずれか低い金額が当該受益権の取得に要した金額に満たない場合におけるその不足額


(割引の方法により発行される公社債等の譲渡による所得の課税の特例)
第三十七条の十六
次に掲げる所得については、前条第一項の規定は、適用しない。
一 割引の方法により発行される公社債で国外において発行されるものを国内において譲渡したことによる所得として政令で定めるもの
二 利子が支払われる公社債で割引の方法により発行される公社債に類するものとして政令で定めるものを国内において譲渡したことによる所得として政令で定めるもの
三 国内において割引の方法により発行される公社債で政令で定める者により発行されるものを譲渡したことによる所得として政令で定めるもの
四 利子が支払われない公社債(割引の方法により発行されるものを除く。)を譲渡したことによる所得として政令で定めるもの
2 前項各号に規定する公社債の譲渡については、前条第二項の規定は、適用しない。


(株式等の譲渡の対価に係る支払調書等の特例)
第三十八条
所得税法第二百二十五条第一項第十号に掲げる者は、財務省令で定めるところにより、同号に規定する支払又は交付に関する調書を同一の居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対する一回の支払又は交付ごとに作成する場合には、同項の規定にかかわらず、当該調書をその支払又は交付の確定した日の属する月の翌月末日までに税務署長に提出しなければならない。
2 業務に関連して他人のために名義人として所得税法第二百二十八条第二項に規定する株式等の譲渡の対価の支払(同項に規定する支払をいう。以下この項において同じ。)を受ける者は、財務省令で定めるところにより、同条第二項に規定する対価に関する調書を同一の者に対する一回の支払ごとに作成する場合には、同項の規定にかかわらず、当該調書をその支払を受けた日の属する月の翌月末日までに税務署長に提出しなければならない。
3 所得税法第二百二十四条の三第四項に規定する株式等証券投資信託、非公社債等投資信託若しくは特定受益証券発行信託でその受益権が第三十七条の十一の三第二項に規定する上場株式等に該当するもの(以下この条において「上場投資信託等」という。)の終了若しくは一部の解約又は特定受益証券発行信託に係る信託の分割により交付を受ける償還金等(同法第二百二十四条の三第四項に規定する償還金等をいう。以下この条において同じ。)を当該上場投資信託等の配当等(同法第二十四条第一項に規定する配当等をいう。)に係る第九条の三の二第一項に規定する支払の取扱者を通じて交付を受ける場合には、当該支払の取扱者を当該上場投資信託等の償還金等に係る同法第二百二十四条の三第四項及び第二百二十五条第一項第十号の交付をする者とみなして、これらの規定を適用する。


第十款 その他の特例

(相続財産に係る譲渡所得の課税の特例)
第三十九条
相続又は遺贈(贈与者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。以下この項において同じ。)による財産の取得(相続税法又は第七十条の五の規定により相続又は遺贈による財産の取得とみなされるものを含む。)をした個人で当該相続又は遺贈につき同法の規定による相続税額(同法第十九条の規定の適用がある場合には、政令で定めるところにより同条に規定する贈与税の額を調整して計算した金額とし、同法第二十条、第二十一条の十五第三項又は第二十一条の十六第四項の規定により控除される金額がある場合には、当該金額を加算した金額とする。)があるものが、当該相続の開始があつた日の翌日から当該相続に係る同法第二十七条第一項又は第二十九条第一項の規定による申告書(これらの申告書の提出後において同法第四条に規定する事由が生じたことにより取得した資産については、当該取得に係る同法第三十一条第二項の規定による申告書)の提出期限の翌日以後三年を経過する日までの間に当該相続税額に係る課税価格(同法第十九条又は第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定の適用がある場合には、これらの規定により当該課税価格とみなされた金額)の計算の基礎に算入された資産(当該相続又は遺贈による移転につき所得税法第五十九条第一項の規定の適用があつたものを除く。)を譲渡した場合における譲渡所得に係る同法第三十三条第三項の規定の適用については、同項に規定する取得費は、当該取得費に相当する金額に当該相続税額のうち政令で定める金額を加算した金額とする。
2 前項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、同項の規定による譲渡所得の金額の計算に関する明細書その他財務省令で定める書類の添附がある場合に限り、適用する。
3 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添附がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添附がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
4 第一項の規定の適用を受けた個人が相続税法第三十二条第一項の規定による更正の請求を行つたことにより第一項の相続税額が減少した場合において、当該相続税額が減少したことに伴い修正申告書を提出したこと又は更正があつたことにより納付すべき所得税の額については、所得税に係る国税通則法第二条第八号に規定する法定納期限の翌日から当該修正申告書の提出があつた日又は当該更正に係る同法第二十八条第一項に規定する更正通知書を発した日までの期間は、同法第六十条第二項の規定による延滞税の計算の基礎となる期間に算入しない。


(国等に対して財産を寄附した場合の譲渡所得等の非課税)
第四十条
国又は地方公共団体に対し財産の贈与又は遺贈があつた場合には、所得税法第五十九条第一項第一号の規定の適用については、当該財産の贈与又は遺贈がなかつたものとみなす。公益社団法人、公益財団法人、特定一般法人(法人税法別表第二に掲げる一般社団法人及び一般財団法人で、同法第二条第九号の二イに掲げるものをいう。)その他の公益を目的とする事業(以下この項から第三項まで及び第五項において「公益目的事業」という。)を行う法人(外国法人に該当するものを除く。以下この条において「公益法人等」という。)に対する財産(国外にある土地その他の政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)の贈与又は遺贈(当該公益法人等を設立するためにする財産の提供を含む。以下この条において同じ。)で、当該贈与又は遺贈が教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与すること、当該贈与又は遺贈に係る財産(当該財産につき第三十三条第一項に規定する収用等があつたことその他の政令で定める理由により当該財産の譲渡をした場合において、当該譲渡による収入金額の全部に相当する金額をもつて取得した当該財産に代わるべき資産として政令で定めるものを取得したときは、当該資産(次項及び第三項において「代替資産」という。))が、当該贈与又は遺贈があつた日から二年を経過する日までの期間(当該期間内に当該公益法人等の当該公益目的事業の用に直接供することが困難である場合として政令で定める事情があるときは、政令で定める期間。次項において同じ。)内に、当該公益法人等の当該公益目的事業の用に直接供され、又は供される見込みであることその他の政令で定める要件を満たすものとして国税庁長官の承認を受けたものについても、また同様とする。
2 国税庁長官は、前項後段の規定の適用を受けて贈与又は遺贈があつた場合において、当該贈与又は遺贈に係る財産又は代替資産(以下この項において「財産等」という。)が当該贈与又は遺贈があつた日から二年を経過する日までの期間内に当該公益法人等の当該公益目的事業の用に直接供されなかつたときその他の当該財産等が当該公益法人等の当該公益目的事業の用に直接供される前に政令で定める事実が生じたとき(当該公益法人等が当該財産等(当該財産等の譲渡をした場合には、当該譲渡による収入金額の全部に相当する額の金銭)を国又は地方公共団体に贈与した場合その他政令で定める場合を除く。)は、前項後段の承認を取り消すことができる。この場合には、その承認が取り消された時において、政令で定めるところにより、同項に規定する贈与又は遺贈があつたものとみなす。
3 国税庁長官は、第一項後段の規定の適用を受けて行われた贈与又は遺贈を受けた公益法人等が、当該贈与又は遺贈のあつた後、当該贈与又は遺贈に係る財産又は代替資産(以下この項において「財産等」という。)をその公益目的事業の用に直接供しなくなつた場合その他当該贈与又は遺贈につき政令で定める事実(前項に規定する事実を除く。)が生じた場合(当該公益法人等が当該財産等(当該財産等の譲渡をした場合には、当該譲渡による収入金額の全部に相当する額の金銭)を国又は地方公共団体に贈与した場合その他政令で定める場合を除く。)には、第一項後段の承認を取り消すことができる。この場合には、当該公益法人等を当該贈与又は遺贈を行つた個人とみなして、政令で定めるところにより、これに当該財産に係る山林所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額に係る所得税を課する。
4 前項後段の規定の適用を受けた公益法人等に対する法人税法の規定の適用については、同法第三十八条第二項中「次に掲げるもの」とあるのは、「次に掲げるもの及び租税特別措置法第四十条第三項後段(国等に対して財産を寄附した場合の譲渡所得等の非課税)の規定による所得税(当該所得税に係る同項の財産の価額が当該財産の同条第一項に規定する贈与又は遺贈を受けた同項に規定する公益法人等の各事業年度の所得の金額又は各連結事業年度の連結所得の金額の計算上益金の額に算入された場合における当該所得税を除く。)」とする。
5 第三項の代替資産には、同項の公益法人等が、同項の贈与又は遺贈を受けた財産(当該公益法人等の公益目的事業の用に二年以上直接供しているものに限る。)の譲渡をし、その譲渡による収入金額の全部に相当する金額をもつて資産(当該財産に係る公益目的事業の用に直接供することができる当該財産と同種の資産(財務省令で定めるものを含む。)、土地及び土地の上に存する権利に限る。以下この項において「買換資産」という。)を取得した場合において、その譲渡の日の前日までに、当該譲渡の日その他の財務省令で定める事項を記載した書類を、納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出したときにおける当該買換資産を含むものとする。この場合において、当該公益法人等は、当該買換資産を、当該譲渡の日の翌日から一年を経過する日までの期間(当該期間内に当該公益目的事業の用に直接供することが困難である場合として政令で定める事情があるときは、政令で定める期間)内に、当該公益目的事業の用に直接供しなければならない。
6 第一項後段の規定の適用を受けて行われた贈与又は遺贈(以下この項から第九項までにおいて「特定贈与等」という。)を受けた公益法人等が、合併により当該公益法人等に係る第三項に規定する財産等を合併後存続する法人又は合併により設立する法人(公益法人等に該当するものに限る。以下この項において「公益合併法人」という。)に移転しようとする場合において、当該合併の日の前日までに、政令で定めるところにより、当該合併の日その他の財務省令で定める事項を記載した書類を、納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出したときは、当該合併の日以後は、当該公益合併法人は当該特定贈与等に係る公益法人等と、当該公益合併法人がその移転を受けた資産は当該特定贈与等に係る財産と、それぞれみなして、この条の規定を適用する。
7 特定贈与等を受けた公益法人等が、解散(合併による解散を除く。)による残余財産の分配又は引渡しにより当該公益法人等に係る第三項に規定する財産等を他の公益法人等(以下この項において「解散引継法人」という。)に移転しようとする場合において、当該解散の日の前日までに、政令で定めるところにより、当該解散の日その他の財務省令で定める事項を記載した書類を、納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出したときは、当該解散の日以後は、当該解散引継法人は当該特定贈与等に係る公益法人等と、当該解散引継法人がその移転を受けた資産は当該特定贈与等に係る財産と、それぞれみなして、この条の規定を適用する。
8 特定贈与等を受けた公益法人等で公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成十八年法律第四十九号。以下この項及び第十一項において「公益認定法」という。)第二十九条第一項又は第二項の規定による公益認定法第五条に規定する公益認定の取消しの処分(当該取消しの処分に係る事由により第一項後段の承認を取り消すことができる場合の当該処分を除く。以下この項において「特定処分」という。)を受けたもの(当該特定処分後において、第一項に規定する特定一般法人に該当するものに限る。以下この項において「当初法人」という。)が、同条第十七号に規定する定款の定めに従い、その有する公益認定法第三十条第二項に規定する公益目的取得財産残額に相当する額の財産(以下この項において「引継財産」という。)を他の公益法人等(以下この項において「引継法人」という。)に贈与しようとする場合において、当該贈与の日の前日までに、政令で定めるところにより、当該贈与の日その他の財務省令で定める事項を記載した書類を、納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出したときは、当該贈与の日以後は、当該引継法人は当該特定贈与等に係る公益法人等と、当該引継法人が当該贈与を受けた公益引継資産(当該引継財産のうち、当該特定処分を受けた公益法人等に係る第三項に規定する財産等に相当するものとして政令で定める部分をいう。)は当該特定贈与等に係る財産と、それぞれみなして、この条の規定を適用する。この場合において、当該贈与の日以後は、当該当初法人については、第三項の規定は、適用しない。
9 特定贈与等を受けた第一項に規定する特定一般法人が、第三項に規定する財産等を他の公益法人等(以下この項において「受贈公益法人等」という。)に贈与しようとする場合(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十八年法律第五十号)第百十九条第二項第一号ロに掲げる寄附に該当する場合に限る。)において、当該贈与の日の前日までに、政令で定めるところにより、当該贈与の日その他の財務省令で定める事項を記載した書類を、納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出したときは、当該贈与の日以後は、当該受贈公益法人等は当該特定贈与等に係る公益法人等と、当該受贈公益法人等が当該贈与を受けた資産は当該特定贈与等に係る財産と、それぞれみなして、この条の規定を適用する。
10 第五項後段の規定は第六項から前項までの規定を適用する場合について、第八項後段の規定は前項の特定一般法人について、それぞれ準用する。
11 第九項に規定する特定一般法人が、公益認定法第四条の認定を受けた場合には、当該認定を受けた日から一月以内に、政令で定めるところにより、当該特定一般法人の名称及び所在地その他の財務省令で定める事項を記載した書類を、納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出しなければならない。
12 国税庁長官は、第一項後段の承認をしたときは、その旨を当該承認を申請した者及び当該申請に係る公益法人等に対し、当該承認をしないことを決定したとき又は当該承認を第二項の規定により取り消したときは、その旨を当該承認を申請した者又は当該承認を受けていた者に対し、当該承認を第三項の規定により取り消したときは、その旨を当該承認に係る公益法人等に対し、それぞれ通知しなければならない。
13 第一項後段の承認につき、その承認をしないことの決定若しくは第二項の取消しがあつた場合(当該取消しがあつた場合には、政令で定める場合に限る。)における当該承認を申請した者若しくは当該承認を受けていた者の納付すべき所得税の額で当該処分に係る財産の贈与若しくは遺贈に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額又は第三項の取消しがあつた場合(政令で定める場合に限る。)における当該承認に係る公益法人等の納付すべき所得税の額についての国税通則法第六十条第二項の規定の適用については、同項本文に規定する期間は、同項の規定にかかわらず、当該決定又は取消しの通知をした日の翌日から当該金額を完納する日までの期間とする。
14 第一項の規定の適用を受ける財産の贈与又は遺贈について所得税法第七十八条第一項の規定又は第四十一条の十八の二若しくは第四十一条の十八の三の規定の適用がある場合におけるこれらの規定の適用については、同法第七十八条第二項中「寄附金(学校の入学に関してするものを除く。)」とあるのは「寄附金(租税特別措置法第四十条第一項(国等に対して財産を寄附した場合の譲渡所得等の非課税)の規定の適用を受けるもののうち同項に規定する財産の贈与又は遺贈に係る山林所得の金額若しくは譲渡所得の金額で第三十二条第三項に規定する山林所得の特別控除額若しくは第三十三条第三項に規定する譲渡所得の特別控除額を控除しないで計算した金額又は雑所得の金額に相当する部分及び学校の入学に関してするものを除く。)」と、第四十一条の十八の二第一項中「その寄附をした者」とあるのは「第四十条第一項の規定の適用を受けるもののうち同項に規定する財産の贈与又は遺贈に係る山林所得の金額若しくは譲渡所得の金額で所得税法第三十二条第三項に規定する山林所得の特別控除額若しくは同法第三十三条第三項に規定する譲渡所得の特別控除額を控除しないで計算した金額又は雑所得の金額に相当する部分及びその寄附をした者」と、「所得税法」とあるのは「同法」とする。
15 第十三項に定めるもののほか、第一項後段の承認の手続、第二項後段の規定によりあつたものとみなされる贈与又は遺贈に係る所得税法第七十八条の規定の特例、第三項後段の規定により贈与又は遺贈を行つた個人とみなされる公益法人等に対する所得税に関する法令の規定の適用に関する特例その他第一項から第十二項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(国等に対して重要文化財等を譲渡した場合の譲渡所得の課税の特例)
第四十条の二
個人が、その有する資産(土地を除く。以下この条において同じ。)で、文化財保護法第二十七条第一項の規定により重要文化財として指定されたものを国、独立行政法人国立文化財機構、独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立科学博物館又は地方公共団体(次項において「国等」という。)に譲渡した場合の当該譲渡に係る譲渡所得については、所得税を課さない。
2 個人が、平成四年四月一日から平成二十六年十二月三十一日までの間に、その有する資産で、文化財保護法第七十八条第一項の規定により重要有形民俗文化財として指定されたもの(第一号において「重要有形民俗文化財」という。)を国等に譲渡した場合の当該譲渡に係る譲渡所得に対する所得税法第三十三条の規定又は第三十一条若しくは第三十二条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 所得税法第三十三条第三項の譲渡所得に係る収入金額から当該所得の基因となつた資産の取得費及びその資産の譲渡に要した費用の額の合計額を控除した残額は、当該重要有形民俗文化財の譲渡に係る当該残額に相当する金額から当該残額の二分の一に相当する金額を控除した金額とする。
二 第三十一条第一項及び第三十二条第一項中「金額とする。」とあるのは、「金額とする。)の二分の一に相当する金額(」とする。


(物納による譲渡所得等の非課税)
第四十条の三
個人がその財産を相続税法第四十二条第二項(同法第四十五条第二項において準用する場合を含む。)又は第四十八条の二第三項の規定による許可を受けて物納した場合には、所得税法第三十二条又は第三十三条の規定の適用については、当該財産(相続税法第四十一条第一項後段(同法第四十五条第二項又は第四十八条の二第六項において準用する場合を含む。)の規定の適用がある場合には、当該財産のうち同法第四十一条第一項(同法第四十五条第二項において準用する場合を含む。)又は第四十八条の二第一項に規定する納付を困難とする金額として政令で定める額に相当するものとして政令で定める部分)の譲渡がなかつたものとみなす。


第四節の二 居住者の特定外国子会社等に係る所得等の課税の特例
第一款 居住者の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例

(居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入)
第四十条の四
次に掲げる居住者に係る外国関係会社のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この条において「特定外国子会社等」という。)が、昭和五十三年四月一日以後に開始する各事業年度(第二条第二項第十八号に規定する事業年度をいう。以下この条及び次条第二項において同じ。)において適用対象金額を有する場合には、その適用対象金額のうちその者の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下第四項までにおいて同じ。)の請求権(剰余金の配当等(法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配をいう。以下この項、次項及び第四項において同じ。)、財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。以下この項、次項及び第四項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(第四項及び次条において「課税対象金額」という。)に相当する金額は、その者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分のその者の雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
一 その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には、当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が百分の十以上である居住者
イ 議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号及び次項において同じ。)の数が一個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。) その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合
ロ 請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。) その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合
ハ 議決権の数が一個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人 イ又はロに定める割合のいずれか高い割合
二 直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合が百分の十以上である一の同族株主グループに属する居住者(前号に掲げる居住者を除く。)
2 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 外国関係会社 外国法人で、その発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者(居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある非居住者をいう。以下この号において同じ。)が有する直接及び間接保有の株式等の数の合計数又は合計額の占める割合(当該外国法人が次のイからハまでに掲げる法人である場合には、当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合)が百分の五十を超えるものをいう。
イ 議決権の数が一個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。) 当該外国法人の議決権の総数のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者が有する当該外国法人の直接及び間接保有の議決権の数の合計数の占める割合
ロ 請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。) 当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者が有する当該外国法人の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の合計額の占める割合
ハ 議決権の数が一個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人 イ又はロに定める割合のいずれか高い割合
二 適用対象金額 特定外国子会社等の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額(以下この号において「基準所得金額」という。)を基礎として、政令で定めるところにより、当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額及び当該基準所得金額に係る税額に関する調整を加えた金額をいう。
三 直接及び間接保有の株式等の数 個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう。
四 直接及び間接保有の議決権の数 個人又は内国法人が直接に有する外国法人の議決権の数及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の議決権の数の合計数をいう。
五 直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額 個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額及び他の外国法人を通じて間接に有する当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額として政令で定めるものの合計額をいう。
六 同族株主グループ 外国関係会社の株式等を直接又は間接に保有する者のうち、一の居住者又は内国法人及び当該一の居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある者(外国法人を除く。)をいう。
3 第一項の規定は、同項各号に掲げる居住者に係る特定外国子会社等で、株式等若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付け(次項において「特定事業」という。)を主たる事業とするもの(株式等の保有を主たる事業とする特定外国子会社等のうち、当該特定外国子会社等が他の外国法人の事業活動の総合的な管理及び調整を通じてその収益性の向上に資する業務として政令で定めるもの(以下この項において「統括業務」という。)を行う場合における当該他の外国法人として政令で定めるものの株式等の保有を行うものとして政令で定めるもの(以下この項において「事業持株会社」という。)を除く。)以外のものが、その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業(事業持株会社にあつては、統括業務とする。以下この項において同じ。)を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象金額については、適用しない。
一 卸売業、銀行業、信託業、金融商品取引業、保険業、水運業又は航空運送業 その事業を主として当該特定外国子会社等に係る第一項各号に掲げる居住者、当該特定外国子会社等に係る第六十六条の六第一項各号に掲げる内国法人、当該特定外国子会社等に係る第六十八条の九十第一項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二 前号に掲げる事業以外の事業 その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
4 第一項各号に掲げる居住者に係る特定外国子会社等が、平成二十二年四月一日以後に開始する各事業年度において前項の規定により第一項の規定を適用しない適用対象金額を有する場合において、当該各事業年度に係る次に掲げる金額(第一号から第五号までに掲げる金額については、当該特定外国子会社等が行う事業(特定事業を除く。)の性質上重要で欠くことのできない業務から生じたものを除く。以下この項において「特定所得の金額」という。)を有するときは、当該各事業年度の特定所得の金額の合計額(次項において「部分適用対象金額」という。)のうちその者の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(当該金額が当該各事業年度に係る課税対象金額に相当する金額を超えるときは、当該相当する金額。次条において「部分課税対象金額」という。)に相当する金額は、その者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分のその者の雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
一 剰余金の配当等の額(当該特定外国子会社等の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。第四号において「発行済株式等」という。)の総数又は総額のうちに占める割合が、当該剰余金の配当等の額の支払に係る効力が生ずる日(当該剰余金の配当等の額の支払が法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由に基づくものである場合には、政令で定める日)において、百分の十に満たない場合における当該他の法人から受けるものに限る。以下この号において同じ。)の合計額から当該剰余金の配当等の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該剰余金の配当等の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
二 債券の利子の額の合計額から当該利子の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該利子の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
三 債券の償還金額(買入消却が行われる場合には、その買入金額)がその取得価額を超える場合におけるその差益の額の合計額から当該差益の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該差益の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
四 株式等の譲渡(金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所(これに類するもので外国の法令に基づき設立されたものを含む。)の開設する市場においてする譲渡その他政令で定めるものに限る。以下この号及び次号において同じ。)に係る対価の額(当該特定外国子会社等の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が、当該譲渡の直前において、百分の十に満たない場合における当該他の法人の株式等の譲渡に係る対価の額に限る。以下この号において同じ。)の合計額から当該株式等の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
五 債券の譲渡に係る対価の額の合計額から当該債券の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
六 特許権、実用新案権、意匠権若しくは商標権又は著作権(出版権及び著作隣接権を含む。)(以下この号において「特許権等」という。)の使用料(当該特定外国子会社等が自ら行つた研究開発の成果に係る特許権等の使用料その他の政令で定めるものを除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該使用料を得るために直接要した費用の額(当該特定外国子会社等が有する特許権等に係る償却費の額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。)の合計額を控除した残額
七 船舶又は航空機の貸付けによる対価の額の合計額から当該対価の額を得るために直接要した費用の額(当該特定外国子会社等が有する当該船舶又は航空機に係る償却費の額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。)の合計額を控除した残額
5 前項の規定は、第一項各号に掲げる居住者に係る特定外国子会社等につき次のいずれかに該当する事実がある場合には、当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る部分適用対象金額については、適用しない。
一 各事業年度における部分適用対象金額に係る収入金額として政令で定める金額が千万円以下であること。
二 各事業年度の決算に基づく所得の金額に相当する金額として政令で定める金額のうちに当該各事業年度における部分適用対象金額の占める割合が百分の五以下であること。
6 第一項各号に掲げる居住者は、その者に係る特定外国子会社等の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分の確定申告書に添付しなければならない。
7 第三項又は第五項の規定は、政令で定めるところにより、確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存している場合に限り、適用する。
8 居住者が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十二項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に保有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条(第三項及び前項を除く。)から第四十条の六までの規定を適用する。
9 法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。


第四十条の五
居住者が外国法人から受ける剰余金の配当等(所得税法第二十四条第一項に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配をいう。以下この条において同じ。)の額がある場合には、当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る次に掲げる金額の合計額に達するまでの金額は、当該居住者の当該剰余金の配当等の額の支払を受ける日(以下この条において「配当日」という。)の属する年分の当該外国法人から受ける剰余金の配当等の額に係る配当所得の金額の計算上控除する。
一 外国法人に係る課税対象金額又は部分課税対象金額で、配当日の属する年分において前条第一項又は第四項の規定により当該年分の雑所得の金額の計算上総収入金額に算入されるもののうち、当該居住者の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数(居住者が有する外国法人の株式の数又は出資の金額をいう。次号及び次項第一号において同じ。)に対応する部分の金額として政令で定める金額
二 外国法人に係る課税対象金額又は部分課税対象金額で、配当日の属する年の前年以前三年内の各年分において前条第一項又は第四項の規定により当該各年分の雑所得の金額の計算上総収入金額に算入されたもののうち、当該居住者の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(当該各年分において当該外国法人から受けた剰余金の配当等の額(この項の規定の適用を受けた部分の金額に限る。以下この号において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額に相当する金額を控除した残額。第三項において「課税済金額」という。)
2 前項の場合において、同項の外国法人が他の外国法人から受ける剰余金の配当等の額があるときは、同項の居住者が同項の外国法人から受ける剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額につき同項の規定の適用を受ける部分の金額を控除した金額(当該外国法人に係る次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額に達するまでの金額に限る。)は、当該居住者の配当日の属する年分の当該外国法人から受ける剰余金の配当等の額に係る配当所得の金額の計算上控除する。
一 配当日の属する年及びその年の前年以前二年内の各年において、前項の外国法人が他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額(当該他の外国法人の前条第一項又は第四項の規定の適用に係る事業年度開始の日前に受けた剰余金の配当等の額として政令で定めるものを除く。)のうち、当該居住者の有する前項の外国法人の直接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(配当日の属する年の前年以前二年内の各年分(次号ロにおいて「前二年内の各年分」という。)において当該外国法人から受けた剰余金の配当等の額(この項の規定の適用を受けた金額のうち、当該外国法人が当該他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額に対応する部分の金額に限る。以下この項において「特例適用配当等の額」という。)がある場合には、当該特例適用配当等の額を控除した残額。次項において「間接配当等」という。)
二 次に掲げる金額の合計額
イ 前号の他の外国法人に係る課税対象金額又は部分課税対象金額で、配当日の属する年分において前条第一項又は第四項の規定により当該年分の雑所得の金額の計算上総収入金額に算入されるもののうち、同号の居住者の有する当該他の外国法人の間接保有の株式等の数(居住者が外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める他の外国法人の株式の数又は出資の金額をいう。ロにおいて同じ。)に対応する部分の金額として政令で定める金額
ロ 前号の他の外国法人に係る課税対象金額又は部分課税対象金額で、前二年内の各年分において前条第一項又は第四項の規定により前二年内の各年分の雑所得の金額の計算上総収入金額に算入されたもののうち、同号の居住者の有する当該他の外国法人の間接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(前二年内の各年分において前項の外国法人から受けた特例適用配当等の額がある場合には、当該特例適用配当等の額を控除した残額。次項において「間接課税済金額」という。)
3 前二項の規定は、課税済金額又は間接配当等若しくは間接課税済金額(以下この条において「課税済金額等」という。)に係る年のうち最も古い年以後の各年分の確定申告書を連続して提出している場合であつて、当該各年分の確定申告書に当該課税済金額等に関する明細書の添付があり、かつ、配当日の属する年分の確定申告書に、前二項の規定による控除を受ける金額についてのその控除に関する記載並びに当該金額及びこれらの規定に規定する外国法人から受ける剰余金の配当等の額に係る配当所得の金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、これらの規定により控除される金額は、当該金額として記載された金額に限るものとする。
4 税務署長は、前項の確定申告書の提出がなかつた場合又は第一項若しくは第二項の規定による控除をされるべきこととなる金額若しくは課税済金額等の全部若しくは一部についての前項の記載若しくは明細書の添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、同項の記載をした書類及び同項の明細書の提出があつた場合に限り、同項の記載又は明細書の添付がなかつた金額につき第一項及び第二項の規定を適用することができる。


第四十条の六
居住者が第四十条の四第一項各号に掲げる者に該当するかどうかの判定に関する事項、前二条の規定の適用を受ける居住者の所得税法第九十五条第一項に規定する控除限度額の計算その他前二条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


第二款 特殊関係株主等である居住者に係る特定外国法人に係る所得の課税の特例

(特殊関係株主等である居住者に係る特定外国法人の課税対象金額等の総収入金額算入)
第四十条の七
特殊関係株主等(特定株主等に該当する者並びにこれらの者と政令で定める特殊の関係のある個人及び法人をいう。以下この款において同じ。)と特殊関係内国法人との間に当該特殊関係株主等が当該特殊関係内国法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。以下この項、次項及び第四項において「発行済株式等」という。)の総数又は総額の百分の八十以上の数又は金額の株式等(株式又は出資をいう。以下この項、次項及び第四項において同じ。)を間接に保有する関係として政令で定める関係(次項において「特定関係」という。)がある場合において、当該特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に発行済株式等の保有を通じて介在するものとして政令で定める外国法人(以下この項及び第八項において「外国関係法人」という。)のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係法人に該当するもの(以下この条において「特定外国法人」という。)が、平成十九年十月一日以後に開始する各事業年度(第二条第二項第十八号に規定する事業年度をいう。以下この条及び次条第二項において同じ。)において適用対象金額を有するときは、その適用対象金額のうち当該特殊関係株主等である居住者の有する当該特定外国法人の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権(剰余金の配当等(法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配をいう。第四項において同じ。)、財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。第四項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(第四項及び次条において「課税対象金額」という。)に相当する金額は、当該特殊関係株主等である居住者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分の当該居住者の雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
2 この款において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特定株主等 特定関係が生ずることとなる直前に特定内国法人(当該直前に株主等(所得税法第二条第一項第八号の二に規定する株主等をいう。)の五人以下並びにこれらと政令で定める特殊の関係のある個人及び法人によつて発行済株式等の総数又は総額の百分の八十以上の数又は金額の株式等を保有される内国法人をいう。次号において同じ。)の株式等を有する個人及び法人をいう。
二 特殊関係内国法人 特定内国法人又は特定内国法人からその資産及び負債の大部分の移転を受けたものとして政令で定める内国法人をいう。
三 適用対象金額 特定外国法人の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額(以下この号において「基準所得金額」という。)を基礎として、政令で定めるところにより、当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額及び当該基準所得金額に係る税額に関する調整を加えた金額をいう。
四 直接及び間接保有の株式等の数 居住者又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう。
3 第一項の規定は、特殊関係株主等である居住者に係る特定外国法人(特定事業(第四十条の四第三項に規定する特定事業をいう。次項において同じ。)を主たる事業とするものを除く。)が、その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国法人のその該当する事業年度に係る適用対象金額については、適用しない。
一 卸売業、銀行業、信託業、金融商品取引業、保険業、水運業又は航空運送業 その事業を主として当該特定外国法人に係る特殊関係内国法人、特殊関係株主等その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二 前号に掲げる事業以外の事業 その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で第四十条の四第三項第二号に規定する政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
4 特殊関係株主等である居住者に係る特定外国法人が、平成二十二年四月一日以後に開始する各事業年度において前項の規定により第一項の規定を適用しない適用対象金額を有する場合において、当該各事業年度に係る次に掲げる金額(第一号から第五号までに掲げる金額については、当該特定外国法人が行う事業(特定事業を除く。)の性質上重要で欠くことのできない業務から生じたものを除く。以下この項において「特定所得の金額」という。)を有するときは、当該各事業年度の特定所得の金額の合計額(次項において「部分適用対象金額」という。)のうち当該特殊関係株主等である居住者の有する当該特定外国法人の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(当該金額が当該各事業年度に係る課税対象金額に相当する金額を超えるときは、当該相当する金額。次条において「部分課税対象金額」という。)に相当する金額は、当該特殊関係株主等である居住者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分の当該居住者の雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
一 剰余金の配当等の額(当該特定外国法人の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が、当該剰余金の配当等の額の支払に係る効力が生ずる日(当該剰余金の配当等の額の支払が法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由に基づくものである場合には、政令で定める日)において、百分の十に満たない場合における当該他の法人から受けるものに限る。以下この号において同じ。)の合計額から当該剰余金の配当等の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該剰余金の配当等の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
二 債券の利子の額の合計額から当該利子の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該利子の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
三 債券の償還金額(買入消却が行われる場合には、その買入金額)がその取得価額を超える場合におけるその差益の額の合計額から当該差益の額を得るために直接要した費用の額の合計額及び当該差益の額に係る費用の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
四 株式等の譲渡(第四十条の四第四項第四号に規定する譲渡をいう。以下この号及び次号において同じ。)に係る対価の額(当該特定外国法人の有する他の法人の株式等の数又は金額のその発行済株式等の総数又は総額のうちに占める割合が、当該譲渡の直前において、百分の十に満たない場合における当該他の法人の株式等の譲渡に係る対価の額に限る。以下この号において同じ。)の合計額から当該株式等の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
五 債券の譲渡に係る対価の額の合計額から当該債券の譲渡に係る原価の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額及び当該対価の額を得るために直接要した費用の額の合計額を控除した残額
六 特許権等(第四十条の四第四項第六号に規定する特許権等をいう。以下この号において同じ。)の使用料(当該特定外国法人が自ら行つた研究開発の成果に係る特許権等の使用料その他の政令で定めるものを除く。以下この号において同じ。)の合計額から当該使用料を得るために直接要した費用の額(当該特定外国法人が有する特許権等に係る償却費の額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。)の合計額を控除した残額
七 船舶又は航空機の貸付けによる対価の額の合計額から当該対価の額を得るために直接要した費用の額(当該特定外国法人が有する当該船舶又は航空機に係る償却費の額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。)の合計額を控除した残額
5 前項の規定は、特殊関係株主等である居住者に係る特定外国法人につき次のいずれかに該当する事実がある場合には、当該特定外国法人のその該当する事業年度に係る部分適用対象金額については、適用しない。
一 各事業年度における部分適用対象金額に係る収入金額として政令で定める金額が千万円以下であること。
二 各事業年度の決算に基づく所得の金額に相当する金額として政令で定める金額のうちに当該各事業年度における部分適用対象金額の占める割合が百分の五以下であること。
6 特殊関係株主等である居住者は、当該居住者に係る特定外国法人の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分の確定申告書に添付しなければならない。
7 第三項又は第五項の規定は、確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存している場合に限り、適用する。
8 特殊関係株主等である居住者に係る外国関係法人が第四十条の四第二項第一号に規定する外国関係会社に該当し、かつ、当該特殊関係株主等である居住者が同条第一項各号に掲げる居住者に該当する場合には、第一項及び第四項の規定は、適用しない。
9 特殊関係株主等である居住者が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十二項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に保有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条(第三項及び第七項を除く。)から第四十条の九までの規定を適用する。
10 法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。


第四十条の八
特殊関係株主等である居住者が外国法人から受ける剰余金の配当等(所得税法第二十四条第一項に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配をいう。以下この条において同じ。)の額がある場合には、当該剰余金の配当等の額のうち当該外国法人に係る次に掲げる金額の合計額に達するまでの金額は、当該居住者の当該剰余金の配当等の額の支払を受ける日(以下この条において「配当日」という。)の属する年分の当該外国法人から受ける剰余金の配当等の額に係る配当所得の金額の計算上控除する。
一 外国法人に係る課税対象金額又は部分課税対象金額で、配当日の属する年分において前条第一項又は第四項の規定により当該年分の雑所得の金額の計算上総収入金額に算入されるもののうち、当該居住者の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数(第四十条の五第一項第一号に規定する直接保有の株式等の数をいう。次号及び次項第一号において同じ。)に対応する部分の金額として政令で定める金額
二 外国法人に係る課税対象金額又は部分課税対象金額で、配当日の属する年の前年以前三年内の各年分において前条第一項又は第四項の規定により当該各年分の雑所得の金額の計算上総収入金額に算入されたもののうち、当該居住者の有する当該外国法人の直接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(当該各年分において当該外国法人から受けた剰余金の配当等の額(この項の規定の適用を受けた部分の金額に限る。以下この号において同じ。)がある場合には、当該剰余金の配当等の額に相当する金額を控除した残額。第三項において「課税済金額」という。)
2 前項の場合において、同項の外国法人が他の外国法人から受ける剰余金の配当等の額があるときは、同項の居住者が同項の外国法人から受ける剰余金の配当等の額から当該剰余金の配当等の額につき同項の規定の適用を受ける部分の金額を控除した金額(当該外国法人に係る次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額に達するまでの金額に限る。)は、当該居住者の配当日の属する年分の当該外国法人から受ける剰余金の配当等の額に係る配当所得の金額の計算上控除する。
一 配当日の属する年及びその年の前年以前二年内の各年において、前項の外国法人が他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額(当該他の外国法人の前条第一項又は第四項の規定の適用に係る事業年度開始の日前に受けた剰余金の配当等の額として政令で定めるものを除く。)のうち、当該居住者の有する前項の外国法人の直接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(配当日の属する年の前年以前二年内の各年分(次号ロにおいて「前二年内の各年分」という。)において当該外国法人から受けた剰余金の配当等の額(この項の規定の適用を受けた金額のうち、当該外国法人が当該他の外国法人から受けた剰余金の配当等の額に対応する部分の金額に限る。以下この項において「特例適用配当等の額」という。)がある場合には、当該特例適用配当等の額を控除した残額。次項において「間接配当等」という。)
二 次に掲げる金額の合計額
イ 前号の他の外国法人に係る課税対象金額又は部分課税対象金額で、配当日の属する年分において前条第一項又は第四項の規定により当該年分の雑所得の金額の計算上総収入金額に算入されるもののうち、同号の居住者の有する当該他の外国法人の間接保有の株式等の数(第四十条の五第二項第二号イに規定する間接保有の株式等の数をいう。ロにおいて同じ。)に対応する部分の金額として政令で定める金額
ロ 前号の他の外国法人に係る課税対象金額又は部分課税対象金額で、前二年内の各年分において前条第一項又は第四項の規定により前二年内の各年分の雑所得の金額の計算上総収入金額に算入されたもののうち、同号の居住者の有する当該他の外国法人の間接保有の株式等の数に対応する部分の金額として政令で定める金額(前二年内の各年分において前項の外国法人から受けた特例適用配当等の額がある場合には、当該特例適用配当等の額を控除した残額。次項において「間接課税済金額」という。)
3 前二項の規定は、課税済金額又は間接配当等若しくは間接課税済金額(以下この条において「課税済金額等」という。)に係る年のうち最も古い年以後の各年分の確定申告書を連続して提出している場合であつて、当該各年分の確定申告書に当該課税済金額等に関する明細書の添付があり、かつ、配当日の属する年分の確定申告書に、前二項の規定による控除を受ける金額についてのその控除に関する記載並びに当該金額及びこれらの規定に規定する外国法人から受ける剰余金の配当等の額に係る配当所得の金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、これらの規定により控除される金額は、当該金額として記載された金額に限るものとする。
4 税務署長は、前項の確定申告書の提出がなかつた場合又は第一項若しくは第二項の規定による控除をされるべきこととなる金額若しくは課税済金額等の全部若しくは一部についての前項の記載若しくは明細書の添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、同項の記載をした書類及び同項の明細書の提出があつた場合に限り、同項の記載又は明細書の添付がなかつた金額につき第一項及び第二項の規定を適用することができる。


第四十条の九
特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に第四十条の七第一項に規定する特定関係があるかどうかの判定に関する事項、前二条の規定の適用を受ける居住者の所得税法第九十五条第一項に規定する控除限度額の計算その他前二条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


第五節 住宅借入金等を有する場合の特別税額控除

(住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除)
第四十一条
居住者が、国内において、住宅の用に供する家屋で政令で定めるもの(以下この項から第十四項までにおいて「居住用家屋」という。)の新築若しくは居住用家屋で建築後使用されたことのないもの若しくは建築後使用されたことのある家屋で政令で定めるもの(以下この項から第十四項までにおいて「既存住宅」という。)の取得(配偶者その他その者と特別の関係がある者からの取得で政令で定めるもの及び贈与によるものを除く。以下この項及び第五項において同じ。)又はその者の居住の用に供する家屋で政令で定めるものの増改築等(以下この項、第三項、第四項、第十四項及び次条において「住宅の取得等」という。)をして、これらの家屋(当該増改築等をした家屋については、当該増改築等に係る部分。以下この項、第三項及び第四項において同じ。)を平成十一年一月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間にその者の居住の用に供した場合(これらの家屋をその新築の日若しくはその取得の日又はその増改築等の日から六月以内にその者の居住の用に供した場合に限る。)において、その者が当該住宅の取得等に係る次に掲げる借入金又は債務(利息に対応するものを除く。次項から第五項まで、第七項及び次条において「住宅借入金等」という。)の金額を有するときは、当該居住の用に供した日の属する年(次項及び次条において「居住年」という。)以後十年間(同日(以下この項、次項及び次条において「居住日」という。)の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合又は居住日が平成十三年一月一日から同年六月三十日までの期間(次項及び次条において「平成十三年前期」という。)内の日である場合には、十五年間)の各年(当該居住日以後その年の十二月三十一日(その者が死亡した日の属する年又はこれらの家屋が災害により居住の用に供することができなくなつた日の属する年にあつては、これらの日。次項、第三項、第五項及び次条において同じ。)まで引き続きその居住の用に供している年に限る。次項及び次条において「適用年」という。)のうち、その者のその年分の所得税に係るその年の所得税法第二条第一項第三十号の合計所得金額が三千万円以下である年については、その年分の所得税の額から、住宅借入金等特別税額控除額を控除する。
一 当該住宅の取得等に要する資金に充てるために第八条第一項に規定する金融機関、独立行政法人住宅金融支援機構、地方公共団体その他当該資金の貸付けを行う政令で定める者から借り入れた借入金(当該住宅の取得等とともにする当該住宅の取得等に係る家屋の敷地の用に供される土地又は当該土地の上に存する権利(以下この項において「土地等」という。)の取得に要する資金に充てるためにこれらの者から借り入れた借入金として政令で定めるものを含む。)及び当該借入金に類する債務で政令で定めるもののうち、契約において償還期間が十年以上の割賦償還の方法により返済することとされているもの
二 建設業法(昭和二十四年法律第百号)第二条第三項に規定する建設業者に対する当該住宅の取得等の工事の請負代金に係る債務又は宅地建物取引業法第二条第三号に規定する宅地建物取引業者、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社その他居住用家屋の分譲を行う政令で定める者に対する当該住宅の取得等(当該住宅の取得等とともにする当該住宅の取得等に係る家屋の敷地の用に供される土地等の取得として政令で定めるものを含む。)の対価に係る債務(当該債務に類する債務で政令で定めるものを含む。)で、契約において賦払期間が十年以上の割賦払の方法により支払うこととされているもの
三 独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社その他の政令で定める法人を当事者とする当該既存住宅の取得(当該既存住宅の取得とともにする当該既存住宅の敷地の用に供されていた土地等の取得として政令で定めるものを含む。)に係る債務の承継に関する契約に基づく当該法人に対する当該債務(当該債務に類する債務で政令で定めるものを含む。)で、当該承継後の当該債務の賦払期間が十年以上の割賦払の方法により支払うこととされているもの
四 当該住宅の取得等に要する資金に充てるために所得税法第二十八条第一項に規定する給与等又は同法第三十条第一項に規定する退職手当等の支払を受ける居住者に係る使用者(当該居住者が法人税法第二条第十五号に規定する役員その他政令で定める者に該当しない場合における当該支払をする者をいう。以下この号において同じ。)から借り入れた借入金(当該住宅の取得等とともにする当該住宅の取得等に係る家屋の敷地の用に供される土地等の取得に要する資金に充てるために当該居住者に係る使用者から借り入れた借入金として政令で定めるものを含む。)又は当該居住者に係る使用者に対する当該住宅の取得等(当該住宅の取得等とともにする当該住宅の取得等に係る家屋の敷地の用に供される土地等の取得として政令で定めるものを含む。)の対価に係る債務(これらの借入金又は債務に類する債務で政令で定めるものを含む。)で、契約において償還期間又は賦払期間が十年以上の割賦償還又は割賦払の方法により返済し、又は支払うこととされているもの
2 前項に規定する住宅借入金等特別税額控除額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)とする。
一 居住年が平成十一年、平成十二年又は平成十三年である場合(居住年が平成十三年である場合には、その居住日が平成十三年前期内の日である場合に限る。) 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 適用年が居住年又は居住年の翌年以後五年以内の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が五千万円を超える場合には、五千万円)の一パーセントに相当する金額
ロ 適用年が居住年から六年目に該当する年以後居住年から十年目に該当する年までの各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が五千万円を超える場合には、五千万円)の〇・七五パーセントに相当する金額
ハ 適用年が居住年から十一年目に該当する年以後の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が五千万円を超える場合には、五千万円)の〇・五パーセントに相当する金額
二 居住年が平成十三年、平成十四年、平成十五年又は平成十六年である場合(居住年が平成十三年である場合には、その居住日が平成十三年七月一日から同年十二月三十一日までの期間(次条において「平成十三年後期」という。)内の日である場合に限る。) その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が五千万円を超える場合には、五千万円)の一パーセントに相当する金額
三 居住年が平成十七年である場合 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 適用年が居住年又は居住年の翌年以後七年以内の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が四千万円を超える場合には、四千万円)の一パーセントに相当する金額
ロ 適用年が居住年から八年目又は九年目に該当する年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が四千万円を超える場合には、四千万円)の〇・五パーセントに相当する金額
四 居住年が平成十八年である場合 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 適用年が居住年又は居住年の翌年以後六年以内の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が三千万円を超える場合には、三千万円)の一パーセントに相当する金額
ロ 適用年が居住年から七年目に該当する年以後の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が三千万円を超える場合には、三千万円)の〇・五パーセントに相当する金額
五 居住年が平成十九年である場合 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 適用年が居住年又は居住年の翌年以後五年以内の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千五百万円を超える場合には、二千五百万円)の一パーセントに相当する金額
ロ 適用年が居住年から六年目に該当する年以後の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千五百万円を超える場合には、二千五百万円)の〇・五パーセントに相当する金額
六 居住年が平成二十年である場合 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 適用年が居住年又は居住年の翌年以後五年以内の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千万円を超える場合には、二千万円)の一パーセントに相当する金額
ロ 適用年が居住年から六年目に該当する年以後の各年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千万円を超える場合には、二千万円)の〇・五パーセントに相当する金額
七 居住年が平成二十一年又は平成二十二年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が五千万円を超える場合には、五千万円)の一パーセントに相当する金額
八 居住年が平成二十三年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が四千万円を超える場合には、四千万円)の一パーセントに相当する金額
九 居住年が平成二十四年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が三千万円を超える場合には、三千万円)の一パーセントに相当する金額
十 居住年が平成二十五年である場合 その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千万円を超える場合には、二千万円)の一パーセントに相当する金額
3 居住者が、住宅の取得等をし、かつ、当該住宅の取得等をした居住用家屋若しくは既存住宅又は第一項の増改築等をした家屋を平成十九年一月一日から平成二十年十二月三十一日までの間に同項の定めるところによりその者の居住の用に供した場合において、当該居住の用に供した日の属する年(以下この項において「居住年」という。)以後十五年間の各年(同日以後その年の十二月三十一日まで引き続きその居住の用に供している年に限る。以下この項及び次条において「特例適用年」という。)において当該住宅の取得等に係る住宅借入金等(以下この項及び次条において「特例住宅借入金等」という。)の金額を有するときは、その者の選択により、当該特例適用年における第一項に規定する住宅借入金等特別税額控除額は、前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として、この条、次条及び第四十一条の二の二の規定を適用することができる。この場合において、第一項中「十年間(同日(以下この項、次項及び次条において「居住日」という。)の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合又は居住日が平成十三年一月一日から同年六月三十日までの期間(次項及び次条において「平成十三年前期」という。)内の日である場合には、十五年間)の各年(当該居住日」とあるのは「十五年間の各年(同日」と、第八項中「第一項に規定する十年間」とあるのは「十五年間」と、第九項中「第一項に規定する十年間」とあるのは「十五年間」と、「同項」とあるのは「第一項」と、第十一項及び第十四項中「十年間(同項に規定する十年間をいう。)」とあるのは「十五年間」とする。
一 居住年が平成十九年である場合 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 特例適用年が居住年又は居住年の翌年以後九年以内の各年である場合 その年十二月三十一日における特例住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千五百万円を超える場合には、二千五百万円)の〇・六パーセントに相当する金額
ロ 特例適用年が居住年から十年目に該当する年以後の各年である場合 その年十二月三十一日における特例住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千五百万円を超える場合には、二千五百万円)の〇・四パーセントに相当する金額
二 居住年が平成二十年である場合 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 特例適用年が居住年又は居住年の翌年以後九年以内の各年である場合 その年十二月三十一日における特例住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千万円を超える場合には、二千万円)の〇・六パーセントに相当する金額
ロ 特例適用年が居住年から十年目に該当する年以後の各年である場合 その年十二月三十一日における特例住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二千万円を超える場合には、二千万円)の〇・四パーセントに相当する金額
4 前項に規定する居住者が、二以上の住宅の取得等をし、かつ、これらの住宅の取得等をした同項の居住用家屋若しくは既存住宅又は増改築等をした家屋を同一の年中に第一項の定めるところによりその者の居住の用に供した場合には、前項に規定する選択は、これらの住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額の全てについてしなければならないものとする。
5 居住者が、国内において、住宅の用に供する長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成二十年法律第八十七号)第十条第二号に規定する認定長期優良住宅に該当する家屋で政令で定めるもの(以下この項及び第八項から第十一項までにおいて「認定長期優良住宅」という。)の新築又は認定長期優良住宅で建築後使用されたことのないものの取得(以下この項、第十四項及び次条において「認定長期優良住宅の新築等」という。)をして、これらの家屋を同法の施行の日から平成二十五年十二月三十一日までの間に第一項の定めるところによりその者の居住の用に供した場合において、当該居住の用に供した日の属する年(以下この項において「居住年」という。)以後十年間の各年(同日以後その年の十二月三十一日まで引き続きその居住の用に供している年に限る。以下この項及び次条において「長期優良住宅特例適用年」という。)において当該認定長期優良住宅の新築等に係る住宅借入金等(以下この項及び次条において「長期優良住宅借入金等」という。)の金額を有するときは、その者の選択により、当該長期優良住宅特例適用年における第一項に規定する住宅借入金等特別税額控除額は、第二項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として、この条、次条及び第四十一条の二の二の規定を適用することができる。
一 居住年が平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年である場合 その年十二月三十一日における長期優良住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が五千万円を超える場合には、五千万円)の一・二パーセントに相当する金額
二 居住年が平成二十四年である場合 その年十二月三十一日における長期優良住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が四千万円を超える場合には、四千万円)の一パーセントに相当する金額
三 居住年が平成二十五年である場合 その年十二月三十一日における長期優良住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が三千万円を超える場合には、三千万円)の一パーセントに相当する金額
6 第一項に規定する増改築等とは、当該居住者が所有している家屋につき行う増築、改築その他の政令で定める工事(当該工事と併せて行う当該家屋と一体となつて効用を果たす設備の取替え又は取付けに係る工事を含む。)で当該工事に要した費用の額(当該工事の費用に関し補助金等(国又は地方公共団体から交付される補助金又は給付金その他これらに準ずるものをいう。以下この項において同じ。)の交付を受ける場合には、当該工事に要した費用の額から当該補助金等の額を控除した金額)が百万円を超えるものであることその他の政令で定める要件を満たすもの(第四十一条の十九の三第一項又は第二項の規定の適用を受けるものを除く。)をいう。
7 住宅借入金等には、当該住宅借入金等が無利息又は著しく低い金利による利息であるものとなる場合として政令で定める場合における当該住宅借入金等を含まないものとする。
8 第一項の規定は、居住者が、同項の居住用家屋若しくは既存住宅若しくは増改築等をした家屋の当該増改築等に係る部分又は第五項の認定長期優良住宅をその居住の用に供した日の属する年分の所得税について第三十一条の三、第三十五条、第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条の五若しくは第三十七条の九の二の規定の適用を受ける場合又はその居住の用に供した日の属する年の前年分若しくは前々年分の所得税についてこれらの規定の適用を受けている場合には、当該居住者の第一項に規定する十年間の各年分の所得税については、適用しない。
9 第一項の居住用家屋若しくは既存住宅若しくは増改築等をした家屋の当該増改築等に係る部分又は第五項の認定長期優良住宅をその居住の用に供した居住者が、当該居住の用に供した日の属する年の翌年又は翌々年中に当該居住の用に供した当該居住用家屋及び既存住宅並びに当該増改築等をした家屋並びに当該居住の用に供した当該認定長期優良住宅並びにこれらの家屋の敷地の用に供されている土地(当該土地の上に存する権利を含む。)以外の資産(第三十一条の三第二項に規定する居住用財産、第三十五条第一項に規定する資産又は第三十六条の二第一項に規定する譲渡資産に該当するものに限る。)の譲渡をした場合において、その者が当該譲渡につき第三十一条の三、第三十五条、第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条の五又は第三十七条の九の二の規定の適用を受けるときは、当該居住者の第一項に規定する十年間の各年分の所得税については、同項の規定は、適用しない。
10 第一項及び第五項の規定は、居住者が、第一項の居住用家屋若しくは既存住宅又は第五項の認定長期優良住宅をその居住の用に供した日の属する年分又はその翌年分の所得税について第四十一条の十九の四第一項又は第二項の規定の適用を受ける場合には、当該居住者の第一項に規定する十年間の各年分の所得税については、適用しない。
11 第一項の規定の適用を受けていた居住者が、その者に係る所得税法第二十八条第一項に規定する給与等の支払をする者(第十四項において「給与等の支払者」という。)からの転任の命令に伴う転居その他これに準ずるやむを得ない事由に基因してその適用に係る第一項の居住用家屋若しくは既存住宅若しくは増改築等をした家屋(当該増改築等に係る部分に限る。)又は第五項の認定長期優良住宅をその者の居住の用に供しなくなつたことにより第一項の規定の適用を受けられなくなつた後、これらの家屋(当該増改築等をした家屋については、当該増改築等に係る部分。以下この項において同じ。)を再びその者の居住の用に供した場合における第一項の規定の適用については、同項に規定する居住年以後十年間(同項に規定する十年間をいう。)の各年のうち、その者がこれらの家屋を再び居住の用に供した日の属する年(その年において、これらの家屋を賃貸の用に供していた場合には、その年の翌年)以後の各年(同日以後その年の十二月三十一日(その者が死亡した日の属する年又はこれらの家屋が災害により居住の用に供することができなくなつた日の属する年にあつては、これらの日)まで引き続きその居住の用に供している年に限る。)は、同項に規定する適用年とみなす。
12 前項の規定は、同項の居住者が、同項の家屋をその居住の用に供しなくなる日までに同項に規定する事由その他の財務省令で定める事項を記載した届出書(第四十一条の二の二第五項の規定により同項の証明書(これに類するものとして財務省令で定める書類を含む。)の交付を受けている場合には、当該証明書のうち同日の属する年以後の各年分に係るものの添付があるものに限る。)を当該家屋の所在地の所轄税務署長に提出しており、かつ、前項の規定の適用を受ける最初の年分の確定申告書に当該家屋を再びその居住の用に供したことを証する書類その他の財務省令で定める書類(次項において「再居住に関する証明書類」という。)の添付がある場合に限り、適用する。
13 税務署長は、前項の届出書の提出がなかつた場合又は再居住に関する証明書類の添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該届出書及び再居住に関する証明書類の提出があつた場合に限り、第十一項の規定を適用することができる。同項の規定の適用を受ける者が確定申告書を提出しなかつた場合において、税務署長がその提出がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときも、同様とする。
14 居住者が、住宅の取得等又は認定長期優良住宅の新築等をし、かつ、当該住宅の取得等をした第一項の居住用家屋若しくは既存住宅若しくは増改築等をした家屋(当該増改築等に係る部分に限る。)又は当該認定長期優良住宅の新築等をした家屋を同項の定めるところによりその者の居住の用に供した場合において、当該居住の用に供した日以後その年(以下この項及び次項において「当初居住年」という。)の十二月三十一日までの間に、その者に係る給与等の支払者からの転任の命令に伴う転居その他これに準ずるやむを得ない事由に基因してこれらの家屋(当該増改築等をした家屋については、当該増改築等に係る部分。以下この項において同じ。)をその者の居住の用に供しなくなつた後、当初居住年の翌年以後これらの家屋を再びその者の居住の用に供したときは、第一項に規定する居住年以後十年間(同項に規定する十年間をいう。)の各年のうち、その者がこれらの家屋を再び居住の用に供した日の属する年(その年において、これらの家屋を賃貸の用に供していた場合には、その年の翌年)以後の各年(同日以後その年の十二月三十一日(その者が死亡した日の属する年又はこれらの家屋が災害により居住の用に供することができなくなつた日の属する年にあつては、これらの日)まで引き続きその居住の用に供している年に限る。)は、同項に規定する適用年とみなして、同項の規定を適用することができる。
15 前項の規定は、同項の居住者が、同項の規定の適用を受ける最初の年分の確定申告書に、同項の規定により第一項の規定の適用による控除を受ける金額についてのその控除に関する記載があり、かつ、当該金額の計算に関する明細書、前項の家屋を当初居住年において居住の用に供していたことを証する書類、当該家屋を再びその居住の用に供したことを証する書類、登記事項証明書その他の財務省令で定める書類(次項において「再居住等に関する証明書類」という。)の添付がある場合に限り、適用する。
16 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは再居住等に関する証明書類の添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類及び再居住等に関する証明書類の提出があつた場合に限り、第十四項の規定を適用することができる。
17 第一項の規定は、確定申告書に、同項の規定による控除を受ける金額についてのその控除に関する記載があり、かつ、財務省令で定めるところにより、当該金額の計算に関する明細書、登記事項証明書その他の書類の添付がある場合に限り、適用する。
18 税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び登記事項証明書その他の書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
19 所得税法第九十二条第二項の規定は、第一項の規定による控除をすべき金額について準用する。この場合において、同条第二項中「前項の規定による控除」とあるのは「前項及び租税特別措置法第四十一条第一項(住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除)の規定による控除」と、「当該控除をすべき金額」とあるのは「これらの控除をすべき金額の合計額」と読み替えるものとする。
20 その年分の所得税について第一項の規定の適用を受ける場合における所得税法第百二十条第一項第三号に掲げる所得税の額の計算については、同号中「第三章(税額の計算)」とあるのは、「第三章(税額の計算)及び租税特別措置法第四十一条第一項(住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除)」とする。
21 第三項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


第四十一条の二
居住者が、その適用年において、二以上の居住年(居住年が平成十三年である場合には、平成十三年前期と平成十三年後期とをそれぞれ一の年とみなした場合における居住年)に係る住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額を有する場合には、当該適用年における前条第二項の住宅借入金等特別税額控除額は、同項の規定にかかわらず、当該適用年の十二月三十一日における住宅借入金等の金額につき異なる居住年ごとに区分し、当該区分をした居住年に係る住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額ごとにそれぞれ同項各号の規定に準じて計算した金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)の合計額(当該住宅借入金等の金額のうちに同条第三項の規定により同条若しくは次条の規定の適用を受ける場合における特例住宅借入金等の金額又は前条第五項の規定により同条若しくは次条の規定の適用を受ける場合における長期優良住宅借入金等の金額が含まれるときは、次の各号に掲げる住宅借入金等の金額の区分に応じ当該各号に定める金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)の合計額)とする。ただし、当該合計額が控除限度額を超えるときは、当該適用年における前条第二項の住宅借入金等特別税額控除額は、当該控除限度額とする。
一 当該特例住宅借入金等の金額 当該特例住宅借入金等の金額につき前条第三項各号の規定に準じて計算した金額
二 当該長期優良住宅借入金等の金額 当該長期優良住宅借入金等の金額につき前条第五項各号の規定に準じて計算した金額
三 前二号に掲げる住宅借入金等の金額以外の住宅借入金等の金額 当該住宅借入金等の金額につき前条第二項各号の規定に準じて計算した金額
2 前項ただし書の控除限度額は、次の各号に掲げる適用年の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一 平成十六年 五十万円
二 平成十七年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十二年、平成十三年、平成十四年、平成十五年又は平成十六年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合 五十万円
ロ 平成十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
三 平成十八年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十三年、平成十四年、平成十五年又は平成十六年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合 五十万円
ロ 平成十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
ハ 平成十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十一年又は平成十二年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 三十七万五千円
四 平成十九年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十三年、平成十四年、平成十五年又は平成十六年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年後期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合 五十万円
ロ 平成十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
ハ 平成十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十一年、平成十二年又は平成十三年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 三十七万五千円
ニ 平成十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
五 平成二十年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十三年、平成十四年、平成十五年又は平成十六年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年後期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合 五十万円
ロ 平成二十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
ハ 平成二十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十一年、平成十二年又は平成十三年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 三十七万五千円
ニ 平成二十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成二十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十九年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が同年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額を除く。以下この項において「平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額」という。)が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十五万円
ヘ 平成二十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が同年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額を除く。以下この項において「平成二十年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額」という。)が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
六 平成二十一年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十一年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十三年、平成十四年、平成十五年、平成十六年又は平成二十一年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年後期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十一年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十一年、平成十二年又は平成十三年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十七万五千円
ホ 平成二十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ヘ 平成二十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 二十五万円
ト 平成二十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからヘまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
七 平成二十二年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十一年又は平成二十二年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十三年、平成十四年、平成十五年、平成十六年、平成二十一年又は平成二十二年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年後期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十一年又は平成二十二年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十二年又は平成十三年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十七万五千円
ホ 平成二十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ヘ 平成二十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十一年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額又は平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 二十五万円
ト 平成二十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからヘまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
八 平成二十三年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額(以下この項、第四項及び第八項において「平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額」という。)が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十四年、平成十五年、平成十六年、平成二十一年又は平成二十二年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十一年又は平成二十二年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年又は平成二十三年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十三年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十三年である住宅の取得等(その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十七万五千円
ホ 平成二十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ヘ 平成二十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十一年若しくは平成十二年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額又は平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 二十五万円
ト 平成二十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからヘまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
九 平成二十四年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十五年、平成十六年、平成二十一年又は平成二十二年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十一年又は平成二十二年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年若しくは平成二十三年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十三年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年又は平成二十四年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成二十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十一年、平成十二年若しくは平成十三年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額又は平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十五万円
へ 平成二十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
十 平成二十五年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十五年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十五年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十六年、平成二十一年又は平成二十二年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十一年又は平成二十二年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十五年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十三年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が同年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。以下この項において「平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額」という。)又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十五年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十四年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が同年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。以下この項において「平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額」という。)又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成二十五年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十一年、平成十二年又は平成十三年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十五万円
ヘ 平成二十五年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年若しくは平成二十五年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)又は平成二十年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
ト 平成二十五年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額又は平成十九年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからへまでに掲げる場合を除く。) 十五万円
チ 平成二十五年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからトまでに掲げる場合を除く。) 十二万五千円
十一 平成二十六年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十一年又は平成二十二年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十一年又は平成二十二年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。以下この項において「平成二十一年又は平成二十二年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額」という。)が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十二年又は平成十三年である住宅の取得等(その居住年が平成十三年である住宅の取得等にあつては、その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十五万円
ヘ 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十七年又は平成二十五年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
ト 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額又は平成十九年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからへまでに掲げる場合を除く。) 十五万円
チ 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからトまでに掲げる場合を除く。) 十二万五千円
リ 平成二十六年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからチまでに掲げる場合を除く。) 十二万円
十二 平成二十七年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年又は平成二十二年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十三年である住宅の取得等(その居住日が平成十三年前期内の日であるものに限る。)に係る住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十五万円
ヘ 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十五年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が同年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。以下この項において「平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額」という。)が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
ト 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十八年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額又は平成十九年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからヘまでに掲げる場合を除く。) 十五万円
チ 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからトまでに掲げる場合を除く。) 十二万五千円
リ 平成二十七年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからチまでに掲げる場合を除く。) 十二万円
十三 平成二十八年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年又は平成二十二年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成二十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
へ 平成二十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十九年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 十五万円
ト 平成二十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成十九年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからヘまでに掲げる場合を除く。) 十二万五千円
チ 平成二十八年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからトまでに掲げる場合を除く。) 十二万円
十四 平成二十九年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年又は平成二十二年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成二十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成二十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成二十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
ヘ 平成二十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからホまでに掲げる場合を除く。) 十二万円
ト 平成二十九年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成十九年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額又は平成二十年居住分に係る特例住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからヘまでに掲げる場合を除く。) 十万円
十五 平成三十年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成三十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成三十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年又は平成二十二年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成三十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成三十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成三十年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
十六 平成三十一年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成三十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十二年又は平成二十三年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成三十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十二年である住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額(その居住年が同年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額を除く。)が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 五十万円
ハ 平成三十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 四十万円
ニ 平成三十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 三十万円
ホ 平成三十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからニまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
十七 平成三十二年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成三十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十三年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成三十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
ハ 平成三十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 三十万円
ニ 平成三十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イからハまでに掲げる場合を除く。) 二十万円
十八 平成三十三年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成三十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 四十万円
ロ 平成三十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額又はその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 三十万円
ハ 平成三十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 二十万円
十九 平成三十四年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成三十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 三十万円
ロ 平成三十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等以外の住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 二十万円
3 第一項の場合において、その適用年における住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額のすべてが、その居住年が平成十九年又は平成二十年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等(前条第三項の規定により同条又は次条の規定の適用を受ける場合における特例住宅借入金等に限る。以下この項において同じ。)の金額及びその居住年が平成二十一年から平成二十五年までの各年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等(前条第五項の規定により同条又は次条の規定の適用を受ける場合における長期優良住宅借入金等に限る。以下この項において同じ。)の金額から成る場合には、当該適用年における前条第二項の住宅借入金等特別税額控除額は、第一項並びに同条第三項及び第五項の規定にかかわらず、当該適用年の十二月三十一日における特例住宅借入金等の金額と長期優良住宅借入金等の金額とを区分し、当該区分をした特例住宅借入金等の金額につき同条第三項各号の規定に準じて計算した金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)と当該区分をした長期優良住宅借入金等の金額につき同条第五項各号の規定に準じて計算した金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)との合計額とする。ただし、当該合計額が控除限度額を超えるときは、当該適用年における同条第二項の住宅借入金等特別税額控除額は、当該控除限度額とする。
4 前項ただし書の控除限度額は、次の各号に掲げる適用年の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一 平成二十一年から平成二十三年までの各年 六十万円
二 平成二十四年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十四年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十四年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額(以下この項及び第八項において「平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額」という。)が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
三 平成二十五年から平成三十年までの各年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
ハ その年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十五年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額(以下この項において「平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額」という。)が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 三十万円
四 平成三十一年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成三十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十二年又は平成二十三年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成三十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
ハ 平成三十一年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 三十万円
五 平成三十二年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成三十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちにその居住年が平成二十三年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成三十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
ハ 平成三十二年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イ及びロに掲げる場合を除く。) 三十万円
六 平成三十三年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成三十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 四十万円
ロ 平成三十三年十二月三十一日における住宅借入金等の金額のうちに平成二十五年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 三十万円
七 平成三十四年 三十万円
5 第一項の場合において、その特例適用年における住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額のすべてが、その居住年が平成十九年及び平成二十年である住宅の取得等に係る特例住宅借入金等(前条第三項の規定により同条又は次条の規定の適用を受ける場合における特例住宅借入金等に限る。以下この項において同じ。)の金額である場合には、当該特例適用年における前条第三項の住宅借入金等特別税額控除額は、第一項、第三項及び同条第三項の規定にかかわらず、当該特例適用年の十二月三十一日における特例住宅借入金等の金額につき異なる居住年ごとに区分し、当該区分をした居住年に係る住宅の取得等に係る特例住宅借入金等の金額ごとにそれぞれ同項各号の規定に準じて計算した金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)の合計額とする。ただし、当該合計額が控除限度額を超えるときは、当該特例適用年における同項の住宅借入金等特別税額控除額は、当該控除限度額とする。
6 前項ただし書の控除限度額は、次の各号に掲げる特例適用年の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一 平成二十年から平成二十八年までの各年 十五万円
二 平成二十九年 十二万円
三 平成三十年から平成三十三年までの各年 十万円
7 第一項の場合において、その長期優良住宅特例適用年における住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額のすべてが、その居住年が平成二十一年から平成二十五年までの各年である認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等(前条第五項の規定により同条又は次条の規定の適用を受ける場合における長期優良住宅借入金等に限る。以下この項において同じ。)の金額である場合には、当該長期優良住宅特例適用年における前条第五項の住宅借入金等特別税額控除額は、第一項、第三項及び同条第五項の規定にかかわらず、当該長期優良住宅特例適用年の十二月三十一日における長期優良住宅借入金等の金額につき異なる居住年ごとに区分し、当該区分をした居住年に係る認定長期優良住宅の新築等に係る長期優良住宅借入金等の金額ごとにそれぞれ同項各号の規定に準じて計算した金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)の合計額とする。ただし、当該合計額が控除限度額を超えるときは、当該長期優良住宅特例適用年における同項の住宅借入金等特別税額控除額は、当該控除限度額とする。
8 前項ただし書の控除限度額は、次の各号に掲げる長期優良住宅特例適用年の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一 平成二十二年から平成二十四年までの各年 六十万円
二 平成二十五年 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額
イ 平成二十五年十二月三十一日における長期優良住宅借入金等の金額のうちに平成二十一年、平成二十二年又は平成二十三年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合 六十万円
ロ 平成二十五年十二月三十一日における長期優良住宅借入金等の金額のうちに平成二十四年居住分に係る長期優良住宅借入金等の金額が含まれる場合(イに掲げる場合を除く。) 四十万円
9 前二項に定めるもののほか、前条第五項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(年末調整に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除)
第四十一条の二の二
第四十一条第一項に規定する居住の用に供した日(以下この項及び第五項において「居住日」という。)の属する年分又はその翌年以後八年内(居住日の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合、居住日が同条第一項に規定する平成十三年前期(以下この項及び第五項において「平成十三年前期」という。)内の日である場合又は居住日の属する年が平成十九年若しくは平成二十年で同条第三項の規定により同条の規定の適用を受ける場合には、十三年内)のいずれかの年分の所得税につき同条第一項の規定の適用を受けた居住者が、当該居住日の属する年の翌年以後九年内(当該居住日の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合、当該居住日が平成十三年前期内の日である場合又は当該居住日の属する年が平成十九年若しくは平成二十年で同条第三項の規定により同条の規定の適用を受ける場合には、十四年内)の各年に所得税法第百九十条の規定の適用を受ける同条に規定する給与等の支払を受けるべき場合において、この項の規定の適用を受けようとする旨、その年の同法第二条第一項第三十号の合計所得金額(次項において「合計所得金額」という。)の見積額その他財務省令で定める事項を記載した申告書をその給与等の支払者を経由してその給与等に係る所得税の同法第十七条の規定による納税地(同法第十八条第二項の規定による指定があつた場合には、その指定をされた納税地)の所轄税務署長に提出したときは、その年のその給与等に対する同法第百九十条の規定の適用については、同条第二号に掲げる税額は、当該税額に相当する金額から第四十一条第一項の規定による控除をされる金額に相当する金額(当該申告書に記載された金額に限るものとし、当該金額が当該税額を超える場合には、当該税額に相当する金額とする。)を控除した金額に相当する金額とする。
2 前項に規定する申告書は、同項の給与等の支払者からその年最後に給与等の支払を受ける日の前日までに、財務省令で定めるところにより、第五項の規定により交付された証明書その他の書類を添付して、提出しなければならないものとし、同日においてその者のその年の合計所得金額の見積額が三千万円を超えるときは提出することができないものとする。
3 第一項の場合において、同項に規定する申告書をその提出の際に経由すべき同項の給与等の支払者が受け取つたときは、当該申告書は、その受け取つた日に同項に規定する税務署長に提出されたものとみなす。
4 第一項の規定の適用がある場合には、次に定めるところによる。
一 所得税法第二条第一項第四十五号の規定の適用については、同号中「第六章まで(源泉徴収)」とあるのは、「第六章まで(源泉徴収)及び租税特別措置法第四十一条の二の二第一項(年末調整に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除)」とする。
二 所得税法第百二十条第一項の規定の適用については、同項中「配当控除の額」とあるのは、「配当控除の額と租税特別措置法第四十一条の二の二第一項(年末調整に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除)の規定により控除される金額との合計額」とする。
5 税務署長は、政令で定めるところにより、居住日の属する年分又はその翌年以後八年内(居住日の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合、居住日が平成十三年前期内の日である場合又は居住日の属する年が平成十九年若しくは平成二十年で第四十一条第三項の規定により同条の規定の適用を受ける場合には、十三年内)のいずれかの年分の所得税につき同条第一項の規定の適用を受けた居住者から当該居住日その他の事項についての証明書の交付の申請があつた場合には、これを交付しなければならない。


(住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の適用を受けた者が居住用財産に係る課税の特例を受ける場合の修正申告等)
第四十一条の三
第四十一条第九項に規定する資産の譲渡をした居住者で同項の規定に該当することとなつた者が当該譲渡をした日の属する年の前年分又は前々年分の所得税につき同条第一項又は前条第一項の規定の適用を受けている場合には、その者は、当該譲渡をした日の属する年分の所得税の確定申告期限までに、当該前年分又は前々年分の所得税についての修正申告書(同条第四項第二号又は所得税法第百二十一条の規定により確定申告書を提出していない者にあつては、期限後申告書)を提出し、かつ、当該期限内にこれらの申告書の提出により納付すべき税額を納付しなければならない。
2 前項の規定によりこれらの申告書を提出すべき者がこれらの申告書を提出しなかつた場合には、納税地の所轄税務署長は、これらの申告書に記載すべきであつた所得金額、所得税の額その他の事項につき国税通則法第二十四条若しくは第二十六条の規定による更正又は同法第二十五条の規定による決定を行う。
3 第一項の規定による修正申告書及び前項の更正(当該申告書を提出すべき者に係るものに限る。)に対する国税通則法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該修正申告書で第一項に規定する提出期限内に提出されたものについては、国税通則法第二十条の規定を適用する場合を除き、これを同法第十七条第二項に規定する期限内申告書とみなす。
二 当該修正申告書で第一項に規定する提出期限後に提出されたもの及び当該更正については、国税通則法第二章から第七章までの規定中「法定申告期限」とあり、及び「法定納期限」とあるのは「租税特別措置法第四十一条の三第一項に規定する修正申告書の提出期限」と、同法第六十一条第一項第一号並びに第六十五条第一項及び第三項中「期限内申告書」とあるのは「租税特別措置法第二条第一項第十号に規定する確定申告書」とする。
三 国税通則法第六十一条第一項第二号及び第六十六条の規定は、前号に規定する修正申告書及び更正には、適用しない。
4 第一項の規定による期限後申告書及び第二項の更正(当該申告書を提出すべき者に係るものに限る。)又は決定に対する国税通則法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該期限後申告書で第一項に規定する提出期限内に提出されたものについては、これを国税通則法第十七条第二項に規定する期限内申告書とみなす。
二 当該期限後申告書で第一項に規定する提出期限後に提出されたもの及び当該更正又は決定については、国税通則法第二章から第七章までの規定中「法定申告期限」とあり、及び「法定納期限」とあるのは、「租税特別措置法第四十一条の三第一項に規定する期限後申告書の提出期限」とする。


(特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例)
第四十一条の三の二
居住者で、年齢五十歳以上である者、介護保険法第十九条第一項に規定する要介護認定(以下この項において「要介護認定」という。)を受けている者、同条第二項に規定する要支援認定(以下この項において「要支援認定」という。)を受けている者、所得税法第二条第一項第二十八号に規定する障害者(以下この項において「障害者」という。)に該当する者又は当該居住者の親族(当該親族が、年齢六十五歳以上である者、要介護認定を受けている者、要支援認定を受けている者又は障害者に該当する者(次項及び第八項において「高齢者等」という。)である場合に限る。)と同居を常況としている者(以下この項及び次項において「特定居住者」という。)が、当該特定居住者の居住の用に供する家屋で政令で定めるもの(第四項において「居住用の家屋」という。)の増改築等(以下この項、第三項及び第九項において「住宅の増改築等」という。)をして、当該家屋(当該住宅の増改築等に係る部分に限る。以下この項において同じ。)を平成十九年四月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間に第四十一条第一項に定めるところによりその者の居住の用に供した場合において、当該居住の用に供した日の属する年(第八項及び第九項において「居住年」という。)以後五年間の各年(同日以後その年の十二月三十一日(その者が死亡した日の属する年又は当該住宅の増改築等をした家屋が災害により居住の用に供することができなくなつた日の属する年にあつては、これらの日。以下この項、第四項及び第九項から第十一項までにおいて同じ。)まで引き続きその居住の用に供している年に限る。以下この項及び第九項において「増改築等特例適用年」という。)において当該住宅の増改築等に係る増改築等住宅借入金等の金額を有するときは、その者の選択により、当該増改築等特例適用年における同条第一項に規定する住宅借入金等特別税額控除額は、第四項、同条第二項及び第三項並びに第四十一条の二の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として、第四十一条及び第四十一条の二の二の規定を適用することができる。
一 増改築等特例適用年の十二月三十一日における増改築等住宅借入金等の金額の合計額が千万円以下である場合 特定増改築等住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二百万円を超える場合には、二百万円)の二パーセントに相当する金額と当該増改築等住宅借入金等の金額の合計額から当該特定増改築等住宅借入金等の金額の合計額を控除した残額の一パーセントに相当する金額との合計額
二 増改築等特例適用年の十二月三十一日における増改築等住宅借入金等の金額の合計額が千万円を超える場合 特定増改築等住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二百万円を超える場合には、二百万円)の二パーセントに相当する金額と千万円から当該特定増改築等住宅借入金等の金額の合計額を控除した残額の一パーセントに相当する金額との合計額
2 前項に規定する増改築等とは、当該特定居住者が所有している家屋につき行う次に掲げる工事(当該工事と併せて当該家屋につき高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合させるための改修工事で政令で定めるもの(当該改修工事が行われる構造又は設備と一体となつて効用を果たす設備の取替え又は取付けに係る改修工事を含む。以下この項において「高齢者等居住改修工事等」という。)を行うものに限るものとし、当該工事と併せて行う当該家屋と一体となつて効用を果たす設備の取替え又は取付けに係る工事を含むものとする。以下この項において「特定工事」という。)で当該高齢者等居住改修工事等に要した費用の額(当該特定工事の費用に関し補助金等(国又は地方公共団体から交付される補助金又は給付金その他これらに準ずるものをいう。以下この項、第五項及び第六項において同じ。)の交付を受ける場合には、当該高齢者等居住改修工事等に要した費用の額から当該補助金等の額を控除した金額。次項において同じ。)が三十万円を超えるものであることその他の政令で定める要件を満たすもの(第四十一条の十九の三第一項又は第二項の規定の適用を受けるものを除く。)をいう。
一 当該家屋につき行う増築、改築その他の政令で定める工事(次号に掲げるものを除く。)
二 当該家屋につき行うエネルギーの使用の合理化に著しく資する改修工事で政令で定めるもの(当該改修工事が行われる構造又は設備と一体となつて効用を果たす設備の取替え又は取付けに係る改修工事を含む。以下この号、第五項及び第六項において「特定断熱改修工事等」という。)で当該特定断熱改修工事等に要した費用の額(当該特定断熱改修工事等の費用に関し補助金等の交付を受ける場合には、当該特定断熱改修工事等に要した費用の額から当該補助金等の額を控除した金額。次項において同じ。)が三十万円を超えるもの
3 第一項に規定する増改築等住宅借入金等とは、当該居住者の当該住宅の増改築等に係る次に掲げる借入金又は債務(利息に対応するものを除く。)をいい、同項各号に規定する特定増改築等住宅借入金等の金額とは、当該増改築等住宅借入金等の金額のうち当該住宅の高齢者等居住改修工事等に要した費用の額及び特定断熱改修工事等に要した費用の額の合計額に相当する部分の金額をいう。
一 当該住宅の増改築等に要する資金に充てるために第八条第一項に規定する金融機関、独立行政法人住宅金融支援機構、地方公共団体その他当該資金の貸付けを行う政令で定める者から借り入れた借入金(当該住宅の増改築等とともにする当該住宅の増改築等に係る家屋の敷地の用に供される土地又は当該土地の上に存する権利(以下この項において「土地等」という。)の取得に要する資金に充てるためにこれらの者から借り入れた借入金として政令で定めるものを含む。)及び当該借入金に類する債務で政令で定めるもののうち、契約において償還期間が五年以上の割賦償還の方法により返済することとされているもの
二 建設業法第二条第三項に規定する建設業者に対する当該住宅の増改築等の工事の請負代金に係る債務又は宅地建物取引業法第二条第三号に規定する宅地建物取引業者、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社その他第四十一条第一項に規定する居住用家屋の分譲を行う政令で定める者に対する当該住宅の増改築等(当該住宅の増改築等とともにする当該住宅の増改築等に係る家屋の敷地の用に供される土地等の取得として政令で定めるものを含む。)の対価に係る債務(当該債務に類する債務で政令で定めるものを含む。)で、契約において賦払期間が五年以上の割賦払の方法により支払うこととされているもの
三 当該住宅の増改築等に要する資金に充てるために第四十一条第一項第四号に規定する使用者(以下この号において「使用者」という。)から借り入れた借入金(当該住宅の増改築等とともにする当該住宅の増改築等に係る家屋の敷地の用に供される土地等の取得に要する資金に充てるために当該使用者から借り入れた借入金として政令で定めるものを含む。)又は当該使用者に対する当該住宅の増改築等(当該住宅の増改築等とともにする当該住宅の増改築等に係る家屋の敷地の用に供される土地等の取得として政令で定めるものを含む。)の対価に係る債務(これらの借入金又は債務に類する債務で政令で定めるものを含む。)で、契約において償還期間又は賦払期間が五年以上の割賦償還又は割賦払の方法により返済し、又は支払うこととされているもの
四 当該住宅の増改築等に要する資金に充てるために独立行政法人住宅金融支援機構から借り入れた借入金で、契約において当該居住者であつて当該借入金に係る債務を有する者(二人以上の居住者が共同で借り入れた場合にあつては、当該二人以上の居住者の全て)の死亡時に一括償還をする方法により支払うこととされているもの
4 居住者が、当該居住者の居住用の家屋の増改築等(以下この項、第六項及び第十項において「住宅の増改築等」という。)をして、当該居住用の家屋(当該住宅の増改築等に係る部分に限る。)を平成二十年四月一日から平成二十五年十二月三十一日までの間に第四十一条第一項に定めるところによりその者の居住の用に供した場合において、当該居住の用に供した日の属する年(第十項において「居住年」という。)以後五年間の各年(同日以後その年の十二月三十一日まで引き続きその居住の用に供している年に限る。以下この項、第十項及び第十一項において「増改築等特例適用年」という。)において当該住宅の増改築等に係る増改築等住宅借入金等の金額を有するときは、その者の選択により、当該増改築等特例適用年における同条第一項に規定する住宅借入金等特別税額控除額は、第一項、同条第二項及び第三項並びに第四十一条の二の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として、第四十一条及び第四十一条の二の二の規定を適用することができる。
一 増改築等特例適用年の十二月三十一日における増改築等住宅借入金等の金額の合計額が千万円以下である場合 特定増改築等住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二百万円を超える場合には、二百万円)の二パーセントに相当する金額と当該増改築等住宅借入金等の金額の合計額から当該特定増改築等住宅借入金等の金額の合計額を控除した残額の一パーセントに相当する金額との合計額
二 増改築等特例適用年の十二月三十一日における増改築等住宅借入金等の金額の合計額が千万円を超える場合 特定増改築等住宅借入金等の金額の合計額(当該合計額が二百万円を超える場合には、二百万円)の二パーセントに相当する金額と千万円から当該特定増改築等住宅借入金等の金額の合計額を控除した残額の一パーセントに相当する金額との合計額
5 前項に規定する増改築等とは、当該居住者が所有している家屋につき行う増築、改築その他の政令で定める工事(当該工事と併せて当該家屋につき特定断熱改修工事等又は特定断熱改修工事等以外のエネルギーの使用の合理化に相当程度資する改修工事で政令で定めるもの(当該改修工事が行われる構造又は設備と一体となつて効用を果たす設備の取替え又は取付けに係る改修工事を含む。以下この項において「断熱改修工事等」という。)を行うものに限るものとし、当該工事と併せて行う当該家屋と一体となつて効用を果たす設備の取替え又は取付けに係る工事を含むものとする。以下この項及び次項において「特定工事」という。)で当該特定断熱改修工事等又は断熱改修工事等に要した費用の額(当該特定工事の費用に関し補助金等の交付を受ける場合には、当該特定断熱改修工事等又は断熱改修工事等に要した費用の額から当該補助金等の額を控除した金額)が三十万円を超えるものであることその他の政令で定める要件を満たすもの(第四十一条の十九の三第一項又は第二項の規定の適用を受けるものを除く。)をいう。
6 第四項に規定する増改築等住宅借入金等とは、当該居住者の当該住宅の増改築等に係る第三項第一号から第三号までに掲げる借入金又は債務(利息に対応するものを除く。)をいい、第四項各号に規定する特定増改築等住宅借入金等の金額とは、当該増改築等住宅借入金等の金額のうち当該住宅の特定断熱改修工事等に要した費用の額(当該特定工事の費用に関し補助金等の交付を受ける場合には、当該特定断熱改修工事等に要した費用の額から当該補助金等の額を控除した金額)に相当する部分の金額をいう。
7 第三項又は前項の増改築等住宅借入金等には、当該増改築等住宅借入金等が無利息又は著しく低い金利による利息であるものとなる場合として政令で定める場合における当該増改築等住宅借入金等を含まないものとする。
8 第一項の居住者の年齢が五十歳以上であるかどうか又は同項の居住者の親族の年齢が六十五歳以上であるかどうかの判定は、居住年の十二月三十一日(これらの者が年の中途において死亡した場合には、その死亡の時。以下この項において同じ。)の年齢によるものとし、第一項の居住者が高齢者等と同居を常況としているかどうかの判定は、居住年の十二月三十一日の現況によるものとする。
9 第一項に規定する居住者が有する増改築等特例適用年における住宅の増改築等に係る同項に規定する増改築等住宅借入金等の金額の全てが、その居住年が平成十九年から平成二十五年までの各年である住宅の増改築等に係る同項に規定する増改築等住宅借入金等の金額(同項の規定により第四十一条又は第四十一条の二の二の規定の適用を受けるものに限る。以下この項において同じ。)である場合には、当該増改築等特例適用年における第一項の住宅借入金等特別税額控除額は、当該増改築等特例適用年の十二月三十一日におけるこれらの増改築等住宅借入金等の金額の合計額につき同項各号の規定を適用して計算した金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)とする。
10 第四項に規定する居住者が有する増改築等特例適用年における住宅の増改築等に係る同項に規定する増改築等住宅借入金等の金額の全てが、その居住年が平成二十年から平成二十五年までの各年である住宅の増改築等に係る同項に規定する増改築等住宅借入金等の金額(同項の規定により第四十一条又は第四十一条の二の二の規定の適用を受けるものに限る。以下この項において同じ。)である場合には、当該増改築等特例適用年における第四項の住宅借入金等特別税額控除額は、当該増改築等特例適用年の十二月三十一日におけるこれらの増改築等住宅借入金等の金額の合計額につき同項各号の規定を適用して計算した金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)とする。
11 第四項に規定する居住者が、増改築等特例適用年において、第一項又は第四項に規定する住宅の増改築等に係る第一項に規定する増改築等住宅借入金等の金額(同項の規定により第四十一条又は第四十一条の二の二の規定の適用を受けるものに限る。以下この項において同じ。)及び第四項に規定する増改築等住宅借入金等の金額(同項の規定により第四十一条又は第四十一条の二の二の規定の適用を受けるものに限る。以下この項において同じ。)を有する場合には、当該増改築等特例適用年における第四項の住宅借入金等特別税額控除額は、同項各号及び前二項の規定にかかわらず、当該増改築等特例適用年の十二月三十一日におけるこれらの増改築等住宅借入金等の金額の合計額につき第一項各号の規定を適用して計算した金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)とする。
12 第一項又は第四項に規定する居住者が、第一項又は第四項に規定する増改築等特例適用年において、第一項又は第四項に規定する増改築等住宅借入金等の金額(第一項又は第四項の規定により第四十一条又は第四十一条の二の二の規定の適用を受けるものに限る。以下この項において同じ。)及びこれらの増改築等住宅借入金等の金額に係る第一項又は第四項に規定する住宅の増改築等以外の第四十一条第一項に規定する住宅の取得等(以下この項において「他の住宅取得等」という。)に係る同条第一項に規定する住宅借入金等(当該他の住宅取得等をした同項に規定する居住用家屋若しくは既存住宅若しくは増改築等をした家屋(当該増改築等に係る部分に限る。)に係る同項に規定する適用年若しくは同条第三項に規定する特例適用年又は同条第五項に規定する認定長期優良住宅に係る同項に規定する長期優良住宅特例適用年に係るものに限る。以下この項において「他の住宅借入金等」という。)の金額を有する場合には、第一項又は第四項に規定する増改築等特例適用年における第一項又は第四項の住宅借入金等特別税額控除額は、第一項各号、第四項各号及び前三項の規定にかかわらず、これらの増改築等住宅借入金等の金額及び当該他の住宅借入金等の金額(当該他の住宅借入金等の金額のうちに、同条第三項の規定により同条又は第四十一条の二の二の規定の適用を受ける場合における同項に規定する特例住宅借入金等の金額が含まれるときは、当該特例住宅借入金等の金額又は当該特例住宅借入金等の金額以外の他の住宅借入金等の金額とし、第四十一条第五項の規定により同条又は第四十一条の二の二の規定の適用を受ける場合における同項に規定する長期優良住宅借入金等の金額が含まれるときは、当該長期優良住宅借入金等の金額又は当該長期優良住宅借入金等の金額以外の他の住宅借入金等の金額とする。)について、第四十一条の二の規定に準じて政令で定めるところにより計算した金額とする。
13 第一項又は第四項に規定する居住者が、二以上の第一項又は第四項に規定する住宅の増改築等をし、かつ、これらの住宅の増改築等をした家屋(これらの住宅の増改築等に係る部分に限る。)を同一の年中に第一項又は第四項の定めるところによりその者の居住の用に供した場合には、第一項又は第四項に規定する選択は、これらの住宅の増改築等に係る第一項又は第四項に規定する増改築等住宅借入金等の金額の全てについてしなければならないものとする。
14 第一項又は第四項の規定により第四十一条又は第四十一条の二の二の規定の適用を受ける場合におけるこれらの規定の適用については、第四十一条第一項中「十年間(同日(以下この項、次項及び次条において「居住日」という。)の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合又は居住日が平成十三年一月一日から同年六月三十日までの期間(次項及び次条において「平成十三年前期」という。)内の日である場合には、十五年間)の各年(当該居住日」とあるのは「五年間の各年(同日」と、同条第八項中「第一項に規定する十年間」とあるのは「五年間」と、同条第九項中「第一項に規定する十年間」とあるのは「五年間」と、「同項」とあるのは「第一項」と、同条第十一項及び第十四項中「十年間(同項に規定する十年間をいう。)」とあるのは「五年間」と、第四十一条の二の二第一項中「(以下この項及び第五項において「居住日」という。)の属する」とあるのは「の属する」と、「八年内(居住日の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合、居住日が同条第一項に規定する平成十三年前期(以下この項及び第五項において「平成十三年前期」という。)内の日である場合又は居住日の属する年が平成十九年若しくは平成二十年で同条第三項の規定により同条の規定の適用を受ける場合には、十三年内)」とあるのは「三年内」と、「同条第一項の」とあるのは「同項の」と、「居住者が、当該居住日」とあるのは「居住者が、同日」と、「九年内(当該居住日の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合、当該居住日が平成十三年前期内の日である場合又は当該居住日の属する年が平成十九年若しくは平成二十年で同条第三項の規定により同条の規定の適用を受ける場合には、十四年内)」とあるのは「四年内」と、同条第五項中「、居住日の」とあるのは「、第四十一条第一項に規定する居住の用に供した日の」と、「八年内(居住日の属する年が平成十一年若しくは平成十二年である場合、居住日が平成十三年前期内の日である場合又は居住日の属する年が平成十九年若しくは平成二十年で第四十一条第三項の規定により同条の規定の適用を受ける場合には、十三年内)」とあるのは「三年内」と、「同条第一項」とあるのは「同項」と、「から当該居住日」とあるのは「から当該居住の用に供した日」とする。
15 第二項、第三項及び第五項から前項までに定めるもののほか、第一項又は第四項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。